カテゴリ:プレバト俳句を添削ごと査定?!
逃げ水をながらスマホで通り過ぎ 殻はぜて沸騰点の焼栄螺 パエリアへ搾るライムや春の月 八角香る春霞の九份 2月20日のプレバト俳句。 お題は「におい」。 ![]() ◇ 勝村政信。 逃げ水をながらスマホで通り過ぎ 逃げ水や 草の匂いの強くなる(添削後) 草の香の強し 逃げ水走り出す(添削後) 自分が逃げ水を通り過ぎるのは不可能なので、 歩きスマホの他人が通り過ぎてるわけよね。 そもそも助詞「で」を使ってるのが迂闊。 逃げ水を歩きスマホが通り過ぐ のように書くべきです。 添削もいまいちパッとしない。 草の匂いの描写として「強くなる」は面白味に欠けるし、 逃げ水の描写として「走り出す」は当たり前すぎます。 ◇ 中田喜子。 殻はぜて沸騰点の焼栄螺やきさざえ 焼栄螺 いま潮の香の沸騰す(添削後) 焼きサザエの殻がはぜたなら、 中七の「沸騰点」は不要な説明です。 沸騰せずにはぜるサザエがあったら持って来い! 添削句のほうは、 視覚ではなく嗅覚に焦点を当ててますが、 一句一章の内容なのに、 上五で切れてるのが気に入らないし、 中七の「いま」も音数合わせだよね。 今を詠まない俳句があったら持ってこい! ってのが基本だと思います。 内容は一物仕立てなのだから、 殻はぜて潮の香の沸わく焼栄螺 のような一句一章にすべきでしょう。 ◇ フジモン。 パエリアへ搾るライムや 春の月 上五の助詞は「に」か「へ」かで印象が変わる。 助詞を「に」にすれば、 すでにライムを絞った後になるので、 パエリアのほうに焦点が当たります。 この句では、 助詞を「へ」にしてるので、 これからパエリアのうえにライムをかざそうとする場面。 その結果、ライムのほうに焦点が当たります。 ライムの色彩と柑橘系の香りが際立つ句。 季語も爽やか。さすがは名人。 ◇ 清水アナ。 八角香る春霞の九份きゅうふん ちょっとフツーすぎるのでは? たとえば、 胡椒の香る炎天下のベナレス 醤油の香る秋日和の金沢 …いくらでも類句が出来てしまうよね。 もうすこし描写に独自性が欲しい。 上五は、先生が言うように、 助詞の「の」を加えて整えたほうがいい。 最後が撥音「ん」で終わってるので、 字余り感は出ないはずです。
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最終更新日
2025.02.27 20:02:35
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