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土曜ドラマ「地震のあとで」。
第3話《神の子どもたちはみな踊る》を見ました。 これって、 マルクス的にいえば「下部構造」の話ですよね。 ◇ 父のない子を《神の子》と見なすのは、 キリスト教とまったく同じ理屈ですが、 ※ヨセフはマリアの夫ですが、処女懐胎なのでイエスの父じゃない。 たとえ表向きは《神の子》であっても、 実際には人間の子であって、 母親に欲情した男たちがたくさんいる。 じつは新興宗教の教祖でさえ、 母親に欲情していたことを告白します。 そのような肉欲は、地震と同じように、 人間を規定する「下部構造」であって、 けっして制御することができません。 ◇ 実父らしき《耳の欠けた男》を追って、 ミミズのような地下鉄に乗っていくと、 たどりついたのは夜の野球場でした。 しかし、そこで訪れるのは、 外野フライが捕れるような神の福音ではなく、 ふだんは理性に抑圧されて、 酔ったときにしか発現しなかった蛙のダンス。 表向きは《神の子》であっても、 実際は地下に眠る《カエルくん》だった…って話。 ◇ 次回は、 新海誠の「すずめの戸締まり」と同じく、 地下を揺り動かすミミズが出てくるはず。 そのミミズに立ち向かうには、 宗教的な力を発揮する《神の子》ではなく、 ふだんは地下に眠って抑圧されている、 踊る《カエルくん》として立ち向かうしかない。 とはいえ、 人間はこの戦いに勝利することができません。 人間の中にさえミミズが棲んでいるからです。 ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.04.20 12:28:10
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