カテゴリ:NHK大河ドラマ
NHK歴史探偵「江戸の天才・平賀源内」を見ました。
2023年12月の再放送。 平賀源内のマルチな才能は、 本草学に負うところが大きかったのですね。 ◇ 本草学は、 中国由来の薬物学ですが、 植物だけでなく、 動物や鉱物までを生薬とみなすので、 近代の植物学よりはむしろ博物学に近い。 つまりは万物を研究対象にする学問だった。 ◇ 高松藩を脱した平賀源内が、 (いちおうは田沼意次に目をかけられながら) まともな官職も得ないまま、 たびたび物産会(薬品会)を開催して、 身分を超えた全国的なネットワークを形成し、 草の根の本草学を発展させたところは、 明治期の牧野富太郎によく似てます。 牧野富太郎も、 (いちおうは東大の片隅に身を置きながら) まともな官職を得ないまま、 在野のネットワークを通じて、 草の根の植物学を発展させてました。 ◇ 平賀源内が香川で、牧野富太郎が高知。 ともに四国の出身ですよね。 それから、 南方熊楠は和歌山の出身ですが、 彼もやはり官職につかず(というか定職につかず)、 ずっと在野の博物学者だった人です。 四国や紀州から、 本草学の巨人が生まれた背景として、 なんとなく空海の影響がある気がします。 空海も香川(讃岐)に生まれ、 紀州の高野山を真言宗の拠点にしました。 ◇ 空海の密教が、 修験道のような形で全国に広まったのは、 宗教的な影響力よりもむしろ、 本草学としての実用性があったからこそなのでは? つまり、 薬学や鉱物学のような、 実学としての側面があったからこそ、 草の根の影響力を発揮したんじゃないかと思います。 そして、それが民衆の知恵として、 近世以降の四国や紀州にも受け継がれたのでは? そんな気がしてなりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.05.12 00:26:22
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