カテゴリ:NHK朝ドラ
NHK「あんぱん」第8週。
豪ちゃんの先々週のあさイチ出演は、 てっきりミスリードだと高をくくって、 まさか死亡フラグとは思ってなかったので、 戦死の展開はちょっと衝撃だったし、 第38話の蘭子の慟哭も強烈でした。 ◇ 蘭子は、 いろんなことを我慢して背負う女性だから、 この先も幸福になる未来が見えません。 脚本の中園ミホは、これからもずっと、 彼女に不幸を背負わせていく気がする。 たとえば、 大森美香の「あさが来た」では、 宮﨑あおいばかりが不幸を背負ってました。 ヒロインが不幸を背負うと、 あまりにもドラマが暗くなりすぎるからです。 だから、 サブキャラの宮﨑あおいが一身に不幸を背負って、 ヒロインの波瑠は一貫して幸福な人生を歩んでいた。 ◇ でも、今回の「あんぱん」は、 蘭子だけに不幸を背負わせるわけにいきませんよね。 のぶだけが幸せになるなんて無理です。 姉も、妹の不幸を背負わざるをえない。 もちろん、蘭子の不幸は、 姉の責任じゃなくて時代の責任だけど、 しかし、 蘭子が不幸であるかぎり、 のぶは妹に言った残酷な言葉を、 死ぬまで後悔しつづけるはずです。 その後悔は戦後になっても消せないと思う。 ![]() 史実どおり、 のぶが最初の夫と死別するとしても、 それで妹への言葉が免罪されるとも思えない。 ◇ のぶが、いずれ妹に謝まって、 蘭子が姉を憎むことなく許したとしても、 のぶの後悔が消える日はないと思うし、 しかも彼女は、これから先、 教え子を戦地へ送り出して死なせる可能性もある。 それを考えると、 のぶの戦後の人生は、 ずっと後悔を背負ったものになるはずです。 ◇ 本来なら、 元気でお転婆なヒロインは、 周囲を照らす太陽みたいな存在であるべきなのに、 今回の"ハチキン"のぶの場合は、 その明るさや強さや鈍感さが、 かえって身近な人を傷つける形になってる。 そういう意味で、 今までのヒロイン像とはちょっと違います。 ◇ 今回の脚本は、 蘭子だけでなく、のぶにも仕打ちを与えるような、 かなり厳しい内容のように見えるし、 その結果、 いずれ嵩が描くことになる「アンパンマン」の漫画も、 のぶの後悔を背負った作品になっていく予感がします。 ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2025.06.03 11:04:20
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