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カテゴリ:岸辺露伴と小泉八雲。
NHKプラスからNHKワンに移行しましたが、
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◇ そんなNHKですが、 またも小泉八雲の関連番組を続々と投下中。 先日見た「八雲を変えたKUMAMOTO」につづいて、 ・さんいんスペシャル「イチから分かる八雲とセツ」 ・知恵泉「八雲・セツ怪談〜異文化を越えた夫婦」 ・木村多江のいまさらですが「八雲怪談〜日本の面影を訪ねて」 …をたてつづけに3本視聴。 このうち知恵泉は4月の再放送ですが、 偶然にも当日に出産したしょこたんが出演してた。 ◇ その知恵泉では、 八雲・セツ夫婦の怪談執筆において、 声で話すこと&耳で聴くことに注目してました。 八雲の作品は《再話文学》といわれるけど、 それはたんなる翻案という意味じゃなく、 妻のセツによる語り直しってことですよね。 母国語のちがう夫婦が想像力を高めながら、 妻が声に出して話し、夫がそれを耳で聞く。 八雲は視力が悪かったから、 そのぶん聴覚が鋭敏だったのも大きかった。 ◇ 東大での八雲の英語の授業は、 後任の夏目漱石より人気があったそうですが、 そこにもやはり「語り」の魅力があったようです。 東京帝国大学では学生の信望が厚く、解任のときは激しい留任運動が起きた。教え子の川田順は「ヘルン先生のいない文科で学ぶことはない」といって法科に転科した。後年この話の真偽を尋ねられた川田はそれが事実であると答え、後任の夏目漱石についても「夏目なんて、あんなもん問題になりゃしない」と言った。 — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 なお、セツは、 いちど覚えた物語を、 てにをはを省いた「ヘルン言葉」に訳して、 夫に語ってたのですね。 ![]() 八雲文学における《語り》の重要性を知ると、 アイルランドで怪談を語ってくれた乳母の存在が、 すごく重要だったと思えてきます。 八雲が日本に来たときに、 最初に感動したのは横浜の桜だったそうですが、 彼はその美しさを女性に見立て、 さらには乳母が桜に転生する物語も書き残してる。 ![]() — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 ◇ なお、わたしは、 松江から小泉八雲が生まれ、 境港から水木しげるが生まれたのは、 出雲のもってる《土地の力》ゆえだと思ってるけど、 知恵泉のゲストの荒俣宏は、 近代の怪談や妖怪譚の原点は、 すべて「八雲怪談」なのだと言ってました。 もしかしたら荒俣は、 「そこに水木しげるも巻き込まれた」 と言いたいのかもしれません。 ![]() …とはいえ、 八雲自身が出雲に《土地の力》を感じてたのは、 たぶん間違いないことだと思う。 彼が松江や熊本に赴任したのは、 ただの偶然だったのか、 ある程度の主体的な選択だったのか、 いまいちよく分からないのだけど、 すでに米国で『古事記』を読んでたらしいので、 出雲が冥界を統べる「根の国」であり、 熊本が「火の国」であることは知ってたはずだし、 加賀の潜戸や隠岐の八咫烏にも興味をもって、 もし夫婦の家を建てるとしたら、 東京じゃなく「出雲or隠岐」にと言ってたらしい。
— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 Wikipediaによると、 日本名を「八雲」としたのは妻の養祖父だそうですが、 古事記の歌の《八雲を八重垣にして妻を囲う》という意味を、 もともと彼自身も知ってたんじゃないかしら? 八雲の名前は本人が決めたものではなく、セツの養祖父・稲垣万右衛門が『古事記』にある日本最古の和歌からとって名付けたという。 — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 ついでにいえば、 耳なし芳一に強く惹かれたのも、 たぶん平家の悲劇を知ってたからでしょうね。 ◇ 八雲は、 自分のルーツがアイルランド・ギリシャ・アラブにあり、 生まれながらに非西洋的な感性があると自覚してたようで、 たとえば虫の音を「雑音」でなく「音楽」として聴いてた。 — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 日本神話への共感は、 アイルランドのアニミズムに由来してると思うけど、 母方の故郷であるギリシャ神話への関心はなかったのかしら? きっとイザナギとオルフェウスの近似性も知ってたはずよね。 ◇ 八雲の作品は十数カ国語に翻訳されました。 彼が日本を世界に紹介しなければ、 アインシュタインは日本に来なかったし、 マッカーサーは天皇を退位させたかもしれない。 — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 一方、 日露戦争前の小泉八雲は、 天皇中心の軍国主義に警鐘を鳴らしていた。 — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 ◇ 以下は、とりとめのないトリビアです…。 当初は新聞記者の仕事で来日したのに、 八雲がその契約を破棄したのは、 同行した画家との給料の差に憤慨したかららしい。 ![]() 八雲とセツは、 全国で191番目の国際結婚でしたが、 「貧しい武家の娘が高給取りのお雇い外国人の妾になった」 などと噂されたそうです…(^^; ![]() そして、 八雲とセツの松江時代は、 わずか1年3ヶ月の短い期間でしたが、 今回の朝ドラでは、 その7割を松江時代に割くそうですw — まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) October 1, 2025 ![]()
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最終更新日
2025.10.20 04:00:49
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