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カテゴリ:プレバト俳句を添削ごと査定?!
今日からアイドル小春の風呂掃除 冬の虹濃し休止という解散 梅雨入前老犬に告ぐ若き離郷 新品のこはぜ頑な初芝居 寒灯や仏花三束の残る桶 納豆混ぜる母の病名を知る 吹雪く夜の空港に飲む蕎麦湯かな 点滴の赤子の眠りコート脱ぐ 赤本に貰ふ寄せ書き冬夕焼 人生ゲーム一味足らぬ関東炊き 床暖房の上結婚マス止まる カーテンはまだ首都高を冬の雨 冴ゆる夜や離婚決めたるハイボール 失恋におでん酒とは平凡な 御降のオファー「極道の妻たち」 姪は投資王除夜の人生ゲーム 初笑コマの足りない人生ゲーム
12月11日のプレバト俳句。 冬麗戦です。お題は「人生ゲーム」。 ボードゲームそのものを詠んだ句と、 人生の分岐点を詠んだ句とに分かれました。 ![]() ◇ 1位は矢柴俊博。 人生ゲーム 一味足らぬ関東炊かんとだき 7・7・5の字余り。 関西では、おでんを「関東炊き」と呼ぶらしい。 季語の位置が一般的な型とは違います。 強いていうなら芭蕉の「古池や」の形に近い。 つまり、季語でないものを主題にした形ですね。 季語の「関東炊き」が主題なら、 軽い二物衝撃という解釈で済むけれど、 冒頭の「人生ゲーム」が主題なら、 二物はむしろ重く響き合うことになる。 こういう句があってもいいと思いますが、 型破りなので、ちょっと評価も難しいです。 ◇ 2位はフルポン村上。 点滴の赤子の眠り コート脱ぐ 最後を動詞で締めるのは、 あまり収まりがよいと思えないのだけど、 欠点とまでは言えないし、 これといった代替案も思いつきません…(^^; 追記: もっぱら「型」の観点でいうと… 最後を述語で終えるならば、 中七よりも上五で切るほうがいいし、 さもなくば切れを入れないほうがいい。 動詞「眠る」と「脱ぐ」の主語は違いますが、 点滴に赤子眠りてコート脱ぐ 点滴に赤子眠ればコート脱ぎ としても誤読の可能性は低いかなと思う。 あくまで中七で切るのなら、 述語でなく名詞止めで終わるほうがいい。 点滴の赤子の眠り 脱ぐコート 点滴に赤子眠るや 脱ぐコート 個人的には一句一章の名詞止めで、 点滴に赤子眠りて脱ぐコート とするのがいちばんバランスがいいように思います。 ◇ 3位は的場浩司。 寒灯や 仏花三束みたばの残る桶 形式的にもいちばん整ってるし、 個人的にはこれが1位かな。 ただし、 作者の話を聞いてみると、 内容が兼題に沿ってるのか微妙です。 ◇ 4位は犬山紙子。 納豆混ぜる 母の病名を知る 本人の病気のこともあり、 最近はこういう作風になってますね。 動作を淡々と連ねて、 「〜述語/〜述語」の対句にするのは、 面白い形ではあるのだけど、 やはり縦書きのときに、 「混ぜる」が連体形に見えるのでは? …という点が気になってしまう。 一句一章で、 納豆を混ぜつつ母の病知る とするのが無難だと思います。 ◇ 5位はこがけん。 吹雪く夜の空港に飲む蕎麦湯かな 中七「空港に飲む」は、 文語的な助詞の用法として許容範囲だけど、 吹雪く夜に飲む空港の蕎麦湯かな と書くほうが自然な気はします。 ちなみに、 これも兼題からはだいぶ遠いと思うw ◇ 6位は高校生の阿見果凛ちゃん。 赤本に貰ふ寄せ書き 冬夕焼 もちろん「寄せ書き」は名詞だけど、 中七の「貰ふ/寄す/書く」が、 動詞3連打のように見えてしまうし、 なかでも「貰ふ」は不要なので、 「赤本に友の寄せ書き」「赤本に小ちさき寄せ書き」 のようにして動詞を除くほうがよい。 季語「冬夕焼」は、 梅沢が言うとおり赤本の色に呼応しますが、 将来への希望というよりも、 別れの寂しさを象徴してるように見えます。 先生が言うような、 「明日は晴れだ」というポジティブな解釈が、 どれほど有り得るのか知りたいところです。 ◇ 7位は清春。 冬の虹濃し 休止という解散 後段の「休止という解散」は、 たんに呼び方の話をしてるだけで、 ちょっと観念的すぎると思います。 客観写生の原則にしたがうなら、 解散の状況を映像的に描写すべき。 かりに、 看板などの「休止」の字を写生したのなら、 そこはカギカッコで括るほうがいいですね。 ◇ 8位はキスマイ二階堂。 今日からアイドル 小春の風呂掃除 まさかのタイトル戦8位入賞w 横尾が2年以上前に、 「二階堂は8+9で詠むらしい」 と言ってたわけだからね…(^^; https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/202302220000/ それがようやく実現した形です。 兼題にも沿ってるし、 俳句の出来も申し分ありません。 つーか、ほんとに自分で作ったの…!? ◇ 9位は千原ジュニア。 梅雨入ついり前 老犬に告ぐ若き離郷 老犬に告ぐ六月の若き離郷(添削後) 下六の「若き離郷」は、 やや観念的な印象を与える気がする。 15才で家を出たらしいので、 (時期はちょっとズレますが) 老犬に十五の離郷告げる梅雨 のような方法もあるかもしれません。 ◇ 10位は梅沢富美男。 新品のこはぜ頑な 初芝居 新品のこはぜ 母亡き初芝居(添削後) 季語は「初芝居」で新年。 中七「こはぜ」は足袋の留め金です。 ちなみに「足袋」は冬の季語だけど、 歳時記に「こはぜ」は掲載されてません。 足袋を履いてるのが、 演者なのか観客なのか不明瞭ですが、 新品のこはぜの固き初芝居 と一句一章にすれば、 おおむね演者なのは分かるはず。 ◇ 11位はキスマイ横尾。 姪は投資王 除夜の人生ゲーム 8+10の中間切れ。 最近の横尾の句がパッとしないのは、 こういう中間切れの形を取りながら、 二物衝撃になってないことが多いから。 これも二句一章にする必然性がない。 なお、 いまや小学生も投資する時代なので、 あくまでゲームの話だと明示しなければ、 現実か虚構かを判別できなくなります。 ためしに、 除夜の鐘 姪は盤上投資王 としてみました。 あるいは「ボードの投資王」でも意味が通じるかしら? ◇ 12位はかたせ梨乃。 御降おさがりのオファー「極道の妻おんなたち」 季語「御降/富正月」は、 正月三が日に降る雪や雨のこと。 これも二句一章にする必要がないし、 極妻ごくつまのオファーもたらす富正月 のような形にすればよいのでは? ◇ 13位は森口瑤子。 失恋におでん酒とは平凡な 面白いセリフ句なので、 選者によっては高評価になるかも。 ◇ 14位はフジモン。 冴ゆる夜や 離婚決めたるハイボール 形式面の問題はないし、 これも順位が低すぎるように思う。 ◇ 15位は大友花恋。 カーテンはまだ 首都高を冬の雨 悪くはないと思うけど、 副詞「まだ」が、 前後どちらに掛かるか分かりにくいよね。 カーテンはまだ首都高を / 冬の雨 と読んだら、ちょっと意味が違ってくる。 無難な書き方をすれば、 カーテンは来ず 首都高に冬の雨 のようになるかと思います。 ◇ 16位は蓮見翔。 床暖房の上 結婚マス止まる 結婚マスに止まる 床暖房熱い(添削後) 蓮見は型を学んでないから、 どうにも出来不出来が不安定なのよね。 かたや添削句は、 犬山と同じ「〜述語/〜述語」の対句だけど、 やはり「止まる」が連体形に見えてしまう。 上五に季語を置く型どおり、 床暖房 結婚マスの大勝負 とかでよいのでは? ◇ 清水アナ。 初笑 コマの足りない人生ゲーム 5・7・7の字余り。 季語が近いどころか、 「コマが足りないから笑った」 という因果関係にも見えます。 ためしに固有名詞を使わず、 年の餅 ボードゲームは駒足らず としてみました。
▽過去の記事はこちら https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/ctgylist/?ctgy=12 ![]()
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最終更新日
2025.12.25 04:14:13
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