|
カテゴリ:プレバト俳句を添削ごと査定?!
補聴器の集む雨音慈雨の音 野球部の熱気を冷ます夏の雨 虎が雨真莉愛のいい人つれて来い あじさい忌南の海を思い出す つゆ啜り茗荷を爆ぜて麺遠し 梅雨の窓散歩まだかと鼻を寄せ 2時間待ち夕立をジェットコースター
6月11日のプレバト俳句。 お題は「あいにくの雨」。 ![]() ◇ 梅沢富美男。 補聴器の集む雨音 慈雨の音 補聴器の拾う雨音 慈雨の音(添削後) 動詞「集む」の連体形は「集むる」なので、 添削では「拾う」に直してます。 (古語のまま「拾ふ」でも可) 中七で切れてるけど、内容的には一句一章。 問題は「雨音」の重複が必要かどうかでしょ。 3音分を使えば、 補聴器が集むる庭の慈雨の音 のように出来るし、 4音分を使えば、 補聴器が拾ふ深夜の慈雨の音 のように出来ます。 ◇ バッテリィズ・エース。 野球部の熱気を冷ます夏の雨 野球部の落胆 放課後の緑雨(添削後) これが今週の才能アリ1位ですが… 中七「熱気を冷ます」が説明くさい。 とくに「冷ます」は不要です。 かたや添削句のほうは、 《雨が降ったから落胆した》 という因果関係が見えてしまう。 ためしに、 野球部のたぎる熱気に夏の雨 野球部のはやる想いに夏の雨 としてみました。 ◇ 市川紗椰。 梅雨の窓 散歩まだかと鼻を寄せ 梅雨の窓 散歩をねだる黒き鼻(添削後) 原句の中七は犬を擬人化した台詞。 古語の終止形で「寄す」と書くべき。 追記:意味もなく連用形で音数を合わせたりお茶を濁すのは感心しませんが、「鼻を寄せ…」の後にもうひとつの述語を省略してるなら容認できます。この場合は「まとわりつく」「動き回る」などの省略とも読める。終止形で「鼻を寄す」にすれば文字どおり鼻を寄せたまま終わりますが、犬の落ち着かない様子を暗示するなら連用形で終えるほうが効果的かもしれません。 とはいえ、個人的には、 こちらを1位にすべきだったと思います。 ◇ 石原伸晃。 あじさい忌 南の海を思い出す あじさい忌 叔父と渡った太平洋(添削後) 原句の後段は描写じゃなく心情ですね。 これは添削句が妥当かなと思います。 なお、7月17日は水原秋桜子の命日で、 べつに裕次郎の命日が季語になったのではない。 ◇ Hey! Say! JUMP薮宏太。 つゆ啜すすり茗荷みょうがを爆はぜて麺遠し つゆ一口啜り茗荷が美味すぎる(添削後) 原句は蕎麦の句だと察しはつくものの、 動詞「爆ぜる」と形容詞「遠し」が意味不明。 そもそも季語は何なのかしら? 「茗荷の子」なら晩夏の季語。 「茗荷の花」なら初秋の季語。 蕎麦の薬味にするのは前者ですが、 作者自身は梅雨の句だと言ってました。 まさか「梅雨」と「蕎麦つゆ」を掛けたとか…? 添削句は、 《つゆを啜って茗荷を食べる》 という時間経過をふくむし、 下五「美味すぎる」は、 客観的な描写でなく主観的な心情です。 経過の説明を避けるなら、 蕎麦汁つゆのあとの茗荷は美味となり 客観写生に徹するなら、 蕎麦を食ふ前に茗荷を貪れり のように書くべきだと思います。 ◇ モー娘・牧野真莉愛。 虎が雨 真莉愛のいい人つれて来い 八代亜紀のパロディで中八。 過去にレイザーラモンRGが、 細川たかしや天童よしみをパロって、 前者は71点の才能アリ、後者は3点の才能ナシ、 …という極端な結果だったけど、 今回も2点の才能ナシという極端な低評価。 季語は死別を象徴する悲しみの雨で、 八代亜紀の「雨の慕情」は復縁を願う歌なので、 作者の意図とは無関係に、 死別した恋人との再会を願う句と解せなくもない。 ◇ 清水アナ。 2時間待ち 夕立ゆだちをジェットコースター 上6の字余り。 あえてアラビア数字を使ったの? 当然ながら「待ち」は動詞じゃなく名詞だよね。 もし動詞だとすれば、 《2時間待ってからジェットコースターに乗った》 という経過の説明になってしまう。 かといって「2時間待ち」が名詞だとしても、 前後の関係が近いし、 待ってる人も乗ってる人も不運に見えるので、 いまひとつ対比になってないと思います。 むしろ、 ひたすら不運な句として、 二時間を待てば夕立のアトラクション という一句一章のほうがいいですね。
▽過去の記事はこちら https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/ctgylist/?ctgy=12 ![]()
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026.06.13 10:34:44
[プレバト俳句を添削ごと査定?!] カテゴリの最新記事
|
|