invert 城塚翡翠倒叙集。警察庁と警視庁の違い。
城塚翡翠の後編です。てっきり倒叙というからには、これまでの内容を裏側から語り直すのかと思いましたが、そうではなくて、相沢沙呼の『倒叙集』なる原作の映像化なのですね。※ちなみに相沢沙呼って女性かと思ったら男性だそうです。つまり、最初に犯人をネタバレしてから、そのトリックをさかのぼって解き明かしていくという、いわば「コロンボ型」の推理ドラマってこと。なので、ここからは翡翠と真ちゃんの女子バディに変わり、変態シスコン野郎だった瀬戸くんは退場! (T_T)/~~…と思ったら、次回は特別編だそうで、また変態シスコン野郎の瀬戸くんが復活するかも(笑)。◇真ちゃんは、冒頭から、変なデザインのTシャツを着て、ソファに寝そべってアイス食ってるし、今までのキャラとは全然ちがいます。映像は相変わらず綺麗ですが、メタリックでダークな色彩から、パステルカラーの明るい色調が多くなった気がする。◇なぜインチキ霊媒で稼いでいたはずの2人が、犯罪捜査に首を突っ込んでるのかは分からない。たんなる趣味?金持ちの暇つぶし?しかも、わざわざ犯人のアパートの隣の部屋を借りて、霊媒&ハニートラップみたいなことをしたり、真ちゃんが喫茶店のウェイトレスをやったりと、ずいぶんと手間や費用が掛かっています。なお、「叔父は警視なんです」との翡翠のセリフがあり、真ちゃんは警視庁の報告書みたいなものを書いています。その一方で、「また警察庁に利用されてんだろ」との鐘場のセリフもあり、鐘場は警視から警部補に降格したものの、どうやら翡翠のおかげで捜査一課に戻れたようです。※ちなみに警察庁は、警視庁よりも上の組織です。翡翠と真ちゃんは、いったい何者なんでしょうか?◇前編とのギャップという点では、かなり斬新で面白かったのですが、…肝心の推理ドラマの中身は、正直それほど面白いわけでもなく、アリバイのトリックや真相解明の方法もショボいし、犯行動機の掘り下げも物足りないし、人生の過ちとプログラムのバグを重ね合わせるあたりも、取ってつけたような話としか感じませんでした。社長のマンションの鍵が、会社の机の引き出しにあるのも不可解だった。※追記:原作を読むと理由が分かるらしいです…。最後に、翡翠が、これから殺人罪で服役する男にむかって、女性との付き合い方とか、経験の重ね方とかを助言したりするのも変な感じ。冒頭では、真ちゃんがアイスを食べてしまったことを、翡翠が推理で見破るくだりがありましたが、わざわざ、「溶けたアイスがテーブルについていた」とか、「冷蔵庫のアイスが手の体温で少し溶けていた」とか、そんな推理をしなくても、アイスの蓋に名前が書いてないんだから一目瞭然でしょ。※追記:見直してみたら、ちゃんと蓋付け替えてました…。訂正してお詫びします!まあ、物語の出来はともかく、せっかく日テレが凝った作品に挑戦してるのだし、それをひきつづき楽しむことにします。— まいか (@JQVVpD7nO55fWIT) November 21, 2022