奈良・三重県境にある高見トンネル（写真）は、奈良県第３位のトンネル（2470ｍ）だそうで、トンネルの途中から三重県に入ります。奈良側から見て右側に広い歩道があるので、車道を走るのが怖い方はこちらを走られる方がいいかもしれませんが、歩道は路面がかなりぬれているので注意が必要です。車の通行量はとても少ないので、僕は車道を走りました。

この高見トンネルから先は松阪まで60km以上、基本的にはほとんど下りのみです。ほんのちょっと上るところもありましたが、峠と呼べるようなものはもうありません。トンネルを抜けるとすぐに見えてくるのが、今回のツーリングで一番楽しみにしていた「ループ橋」です（写真）。写真だけ見ると自転車通行不可に見えなくもないですよね。やっぱり気持ちいいですよ、こういうとこを走るのは。

さて、ここからの60km以上に及ぶ長い長い下り基調のコースですが、僕はまだまだ（快適ではあるものの）下りが得意ではありません。直線なら時速50km台前半まではまあ何とか耐えられますが、時速60kmを超えそうになるともう怖くてダメ。ブレーキレバーから手が離せず、手のひらが痛くてしょうがありません。ツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアを見ているとダウンヒルで時速90km以上もザラですが、ほんとに彼らは命知らずですね。良い子は絶対真似しちゃいけません。

ところで今回のツール・ド・松阪ホルモン、自転車で松阪まで行くのは僕一人ですが、大阪の柏原市に住む友人が、わざわざ近鉄電車で松阪まで焼き肉を食べにやってくることになっていました。その友人とは午後３時に松阪駅で待ち合わせていたので、僕は１時半までには松阪のスーパー銭湯「鈴の湯」に到着して汗を流し、服を着替えてから松阪駅に迎えに行きたいと思っていました。高見トンネルを越えたのが11時半頃でしたから、いくら下り基調とはいえ本当に60数kmを２時間で走れるのかちょっと心配でしたが、なんとか１時35分頃に鈴の湯に到着することができました。でもどこかに寄ってゆっくり昼飯を食べる時間まではなく（暑すぎて食欲がわかなかったのもあるんですが）、朝自宅を出てから食べたのは、奈良のサイクリストの方に頂いたパワーバーと、「あ、もうすぐハンガーノックになるかも…」という予感がした時だけ、お気に入りの補給食、ショップ99の「四色ようかん」を口にした程度でした。水分補給はもう何リットルいったか見当がつきません。飲んでも飲んでも足りないほどノドが乾くわりにはお腹はだんだんタプタプしてきて、しまいに横腹が痛くなってきてしまいました。

銭湯に入って、真っ先につかったのは水風呂！とにかくクールダウンしようと（笑）。でもこの水風呂が信じがたいほど冷たくて、普通は水風呂にずっと入ってるとだんだん慣れてくるものなのに、手足がどんどん痺れてきてまったく慣れないので、とても長く入っていることができませんでした。それとも僕のコンディションの問題だったのかなぁ、よくわかりません。時間があまりありませんでしたが、せっかくスーパー銭湯に来たのでいちおう他の風呂にも駆け足で入った後、服を着替えてお約束のコーヒー牛乳（銭湯といったらやはりコーヒー牛乳でしょう）を飲んで涼んだら、さっそく自転車に乗って松阪駅まで出発です。

夜に続く...
（って書いてる本人が飽きてきたので、読む方はもっと飽きてらっしゃるでしょうね。ごめんなさい。）