2007/06/24(日)22:09
ムソルグスキー 「禿山の一夜」
これはあまりにも有名な曲。
しかし、先日フロイデの子に聞かれたんです。
「禿山の一夜の原典版ってどんなんですか??!」
なんて物好きなんだろうと・・。しかし、次回の演奏会でやるかもしれないということで忠告と言いますか、助言をさせていただきました。
”デンジャー”及び”デンジャラス”ですよ。
とね。
ということもあり久々に聴いてみました。
私も、以前うちの大学で演奏したんです,リムスキー版(その他の編曲も聞くべきだ!(個人的に思い)と聴いたんです。)。それも適当に選曲で出しておきながらかなり苦戦した曲でもあります。
ムソルグスキーは、「ロシア5人組」の一人。この5人組の人々は作曲業が主の人ではありません。もちろんムソルグスキーもそうで、元々は陸軍士官で、晩年は作曲だけでは生計が立たず、土木系の役人になったそうですが、それが仇に精神的病気に悩まされ、生活できることなく42歳で亡くなった。皆さんのよくご存知のあのヒゲモジャで恐々しい顔はこの間の肖像となるわけですね~、どうみてもそんな歳には見えません。
「禿山の一夜」は、メグテンという人の戯曲「妖婆」のための1部として作曲されたそうですが、結局は独立してこれ1曲として一人立ちしたことになります。
友人に聞いたりして何度も改訂、訂正をしたそうですが、管弦楽技法が得意ではなかったためか未熟な点が多いとのことで、今では世間一般ではありません。現在よく聞かれるのは、「ロシア5人組」の一人でもあったリムスキー=コルサコフが、ムソルグスキー死後に編曲したものです。
原典版はもちろん作曲者自身の作品です。作曲した人が未熟ということで編曲したものの方が有名とは皮肉なもんですね~。
現在原典版は、
アバド指揮によるベルリンフィルが残されている。
リムスキーでなれている人が大半だと思うので、この土臭さは受け入れられるか?そしてこれのどこが管弦楽技法が未熟なのか?と考える。
私は、凄い好きですよ。リムスキー版とよりも長いけど、オドロオドロが激しいというか、お茶目な部分が多かったりする。あの顔からは想像つかない。うわ~っダサっ!ってところがあるかもしれないが、これが原曲かと考えると、リムスキーの編曲術も凄いものと感じるし。リムスキーの編曲にある、後半というかエンディングに向かう部分、今まで大暴れしていた夜が日が少しづつ登るのに対して静まりかえっていくところが原典版ではまったくない。暴れたままで終わる。
原典版いいですよ、どの曲でもそうですが、最初の意向がわかる作品です。
一度聴いてみてもいいかも??!
私の尊敬するアンセルメによる「禿山の一夜」これはオーソドックスなリムスキー版。
これも尊敬するマルケヴィッチのもの。
職人芸がしっかりとみれる1枚。
ウォルト・ディズニーの名作「ファンタジア」
クラシックとアニメーションをコラボレートした初めての作品。
指揮者は、尊敬するストコフスキー。これには、「禿山の一夜」ストコフスキー版が収録されています。
ここには、そのストコフスキー版「禿山の一夜」が聴けます。