リアサスペンションの設計ゴリラの車体にNSR50用のサスペンションを付けるゴリラのリアスイングアームは車体を挟み込む形状で、 逆にNSR50用のは、車体に挟まれる形状で、そのままでは絶対に付ける事は出来ない 調べれば、取付けキットは出ているが、ブラケットにより後方にオフセットして取付ける物であり、 私の考え方では受け入れられない物であった。 あくまでもスイングアームの中心はノーマルの位置に拘りたい、 そこでノーマルの付け根と、NSRの付け根以降を切り取り、溶接して合体する事にした。 ![]() ![]() ついでにNSRのステップが、タンデム用に使えそうだったので、ブレーキシャフトの溶接を取り、 特注のステンレスシャフトを作り、スイングアームと上下2点で止める構造とした。 寸法的には約3mmほど距離が長かったが、ステップ取付けプレートの止め穴を長円にし、対応した。 上の図の左中参照 ショックアブソーバーも、NSR用を使うため、バネレートとリア加重から、適正な取付け位置を求め 更に沈み込んだ時の車体の水平位置にショックが配置されるよう、取付けブラケットも設計した。 NSRがスイングアームの横角パイプ上面にブラケットがあるのに対し、私は後面に移動させ、 更に、位置も下げ、リアが上がりすぎるのを防いだ。 ショックの上は、車体側の一番力を受け止められる部分にブラケットを自作し溶接した。 ほぼ加工が完成した頃、仮組してみた・・・そして愕然としたのである。 ゴリラとNSRのスイングアームの中心を合わせて溶接したが、ホイールを付けると 左側(ブレーキ側)にタイヤがオフセットされてしまったのである。( iдi ) ハウー 慌てて、いい加減な図面を見直し、ホイールの断面を実測し図面に仕上げた所、 図面上では8.8mmオフセットされていたのである。 ![]() そんな馬鹿な・・・私は一旦捨てたNSRの付け根を見た。 ヾ(@^▽^@)ノあはは 笑うしかない・・・オフセットされて居るではないか・・・ てっきり車体側もアシンメトリーだったので、疑わなかった私のミスである。 とは言う物の、頑固に溶接されたアームは再切断手術には耐えれない これは左右のアームを曲げて帳尻を合わせるしか無い・・・右側に8.8mm寄せるためには 右のアームを広げなければならない・・・角パイプは容易には曲がらない・・・ 仕方無く、スリットを2カ所入れ半切断状態で曲げ、溶接で埋めた。 今度は左側だ…両方一気に進めると、中心を見失うので、 片側ずつ寸法を頼りに進めなければならない。 う~~ん・・・また同じ事はやりたくないな・・・そこで図面を更に正確に仕上げ ブレーキローターの位置、チェーンラインが合ってるか、検討した結果、 ブレーキローターとホイールとの間を開けなければならない事が判ったので、 8mmのスぺーサーを製作する事とした。 ホイールのハブボルトのスぺーサーは、8mmのカラーが準標準工業部品で見つけ購入 問題はブレーキローターだ・・・3点、ボルトで取付けるが、 制動の応力にカラーでは耐えきれない・・・ボルトが折れてしまうのである。 ここは奮発して取引先にアルミでスペーサーを依頼する。 ![]() 同時に専用に8mm長いボルトも製作した。 とは言っても六角穴付き低頭ボルトは製作すれば、とんでもない価格になるので、 JIS規格ねじからベースとなるボルトを選び加工させた。 NSRが8mmの特注超低頭ボルトに対し、10mmの低頭ボルトを用意し、図面を書いた。 ![]() 後は、チェーンライン(エンジンのスプロケットとホイールのスプロケットのセンター合わせ)だけだ。 スタッドボルトを抜き、正面旋盤を持っている加工屋に走り、スプロケット取付け面を 7mm切削してもらったのである。 こうして組上がったのが現在のリアサスなのである。 次の、スイングアームの加工工程へジャンプ |