099161 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

負け犬日記。

負け犬日記。

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
Jun 21, 2006
XML
カテゴリ:趣味
 まず、最初にはっきりさせておきますが、あたしは、「ショービジネス・主に演劇」のコアではないけど、薄いとはいい難い10年来のファンである。
 まぁ、舞台を見るため、触れるために今まで冗談じゃなく、本当に何百万以上、たぶんそろそろ1000万くらい、の膨大なお金と膨大な時間をつぎ込んできているので、そうライトなファンではないだろう。
 過去10年間、平均して、月、二、三本。年間、40本くらい必ず舞台を見ている。多い年は80本くらい見ていた。年間、10本近くの舞台のDVDを買い、スカパーのシアターテレビジョンに入会し、演劇ぶっくを定期購読、みたいな。
 もしそのノリでプロレスを見に行っていたら、それはコアなプロレスファンになれると思うので、まぁそうライトではない観劇ファンを自称しても良いレベルだと思う。

 で、ハッスルは和泉元彌を見に、ハッスル・マニアに行ったのが最初。で、ハッスルのファイティング・オペラ、な部分を楽しみにそれ以降、たまに見に行っている、程度の格闘技に関してはさっぱり薄い人。ハッスル見るのは、これで生四回目+PPV二回。

 ゆえ、ハッスルをエンターテイメントとして見て、いろいろと思ったことを以下にまとめます。

-------------

 プロレスはさっぱり分らないけれど、ハッスルの人達のエンターテイナーとしてのプロ意識は、感銘を受けるものがあります。
 小川とか、役者としては華がないし、演技も歌も全然駄目だと思うけど←役者視点。、主人公のはずなのに、あえて下がって、他の人を立たせる所とか、立派な人だなぁと思う。

 しかし脚本視点で言うと、日本人がメジャーとかお茶の間を狙うと、どうして「ドリフ的なもの」かオタクくさい「特撮or少年ジャンプ的なもの」にたどり着くのであろうか……?とか、今はなき某帝國とか毛皮とか新感線とかその他もろもろ演劇界もたくさん似たようなものがあるので、思いを馳せてしまう感じ。

 まぁでも多分、プロレスは今、「子供が見れる状況にない(ゴールデンタイムにテレビでやってないしー。)」ってことで、本当に絶滅に瀕しているのであろう。だって、あたしだって、川田とか小川とかプロレスの世界では有名な人のことを、ハッスル見に行くまで全く知らなかったもん。(でもそれは、舞台見ない人が、古田新太とかケラさんとか聞いても知らないように、演劇界で有名な人のことを全く知らないのと一緒だと思う。)
 アジャとか、長州とか、いわゆる昔のプロレスの人は試合を見たことなくても名前くらいはさすがに知ってるけど、でも若手はほんとにさっぱり。まぁ大体、あたしがテレビをほとんど見ないというのもあるけど、それが日本のプロレスの現実だと思う。つーか今の日本は、情報が多すぎて、カルチャーは興味があることしか入ってこないものだけど。それでも。

 ハッスルは「プロレスファンを育てよう」という強い意識を感じるので、文化としてそこはとても立派だと思う。
 多分、ディープなプロレスファンにとって、ハッスルは全然駄目なものなのかもしんないけど、全然プロレスを知らない人が、プロレスを知るはじめの一歩としてはわかりやすくて面白くて入りやすいし良いと思う。そーいう「役割」を果たすものも、必要だと思うよ。ハッスルはちゃんとその「役割」を分った上で果たしていると思う。
 ので、あんなのは真のプロレスじゃないとか、ハッスルで満足してる奴は見る目がない初心者だ、みたいな批判は、本当に的外れだと思う。ハッスルはあたしから見ても、プロレスのコアファンしか満足できないような、「真のプロレス」なんか最初から目指してないと思うし、自分はプロレスファンじゃないし、コアなプロレスファンになりたいとも思わない。

 しかし、ハッスルが縁で色々とプロレスに関する文章などを読むようになって思ったことなんですがね。←情報とは、興味のあるものが入ってくるものなのだ。
 やたら抗争~とか、団体の盛衰とか、誰と誰が師弟関係だの、裏切っただの、借金がだの、自殺した、だの、プロレスにスポーツジャーナリズムは存在しない、とか、やらせがどうのだの、全然「さっぱり」してない上、人間関係がやたらぐちゃっと絡み合ってるのとか、やたら根性論でビジネスが全くついてきてない所とか、そこがプロレスの面白いんだろうけれども、なんだか「怖くて嫉妬深い世界」だ、プロレス界……と感じてしまった。
 男って嫉妬深いんだなーとか思ってしまった。いや、女子プロも十分に嫉妬深いけど。過剰にドラマティックだ~。それが演出だとしたら、あたしにはどうも「演出が過ぎる」感じ。
 因縁とか決別とか言いながらも、人間関係が複雑に絡み合いながらもつながってるところとか、スポーツやってる人の人間関係ってほんと難しいなー。でもそのぐちゃぐちゃにあえて乗るのが、プロレスの楽しみ方であるとみた。
 そしてそのぐちゃぐちゃが、自分には本質的には合わないところかなー。
 去年の年末のPRIDEの小川戦で、うーざーいーと思ったのはそこだ。同じ学校の先輩後輩の因縁とかどーとか、「仕掛け」としてはあたしには全然感情移入できない。
 そこを感情移入できるかどうかが格闘技(勝ち負け)を真に楽しめるか否かなのかもー。どうにもあたしは個人主義で全く勝負に拘らない性格なので、観客としては「イイモノ」を見せてくれれば良いのであって、日本的な、実は怪我を押して戦ったとか、家族の死を乗り越えてとか、そーいう裏のドラマにはどーにも興味がもてないのであった。

 だからエンターテイメントとしてのハッスルは好きで、むしろハッスルの「ど根性じゃないところ」が好きなんだろうなー。少年ジャンプ的な非現実な勝ち負けの世界(強い敵が現れる!!!強くなる!!!勝つ!!また強い敵が現れる!!!という、宮台真司がいうところの、全く人生の役に立たないドラマツルギー)も、まだ漫画やアニメで慣れてる分、非現実として分りやすい。
 ハッスルのノンフィクションではなくフィクションな所が好き。(だからあんなのやらせじゃんとか本気で言ってるような批判はほんとに的を得てなくて馬鹿馬鹿しいと思う。)

 ハッスルがファイティング・オペラだから、好きなのであって、プロレスが好きになることは多分ないなぁ~と思った。総合格闘技が好きになることも多分、絶対にない。
 プロレスとして見るから色々と問題があるのであって、ハッスルは、「目の前で行われる派手な特撮HEROショー」だと思うと十分楽しめるものだ、と思います。
 パロディとか中途半端さとか完成度低いけれども、でも勢いがあるところとかが、某帝國とか毛皮っぽい。
 あたし的にはもっとカリスマとかどんどん出てきちゃって欲しいし、もっと脚本に凝ってもらいたい。
 本業(プロレス)は本業で別のリングでがんばってもらって、ハッスルは、それが「副業」であってもいいから「お楽しみ」とか「お祭り」とかいう意味で、ずっと残ってもらいたいなぁ~。歌舞伎だってスーパー歌舞伎とか、狂言や能だって、現代劇とのコラボレーションとかいっぱいあるから、伝統は伝統で大事にしておいて、こーいうライト層や新しい観客を狙った試み的なものも続いて貰いたいなー。
 大体、ビジネスとして成功しないと、後進も育たないし。プロレスはビジネスとして本当にしょっぱすぎる。

 で、なんとなくだけどハッスルは、我々の世代のドリフやひょうきん族や特撮HEROものみたいに、「誰もが知ってるお茶の間の人気者、共通カルチャー」みたいなものを狙ってる気がする。「プロレスファンしか知らない」みたいなものじゃなくて。
 きっと今、ハッスルでがんばってる人達の子供の頃は、プロレスもそーいうものだったんだろうなー。子供たちがプロレスラーの真似して、プロレスごっこして遊んだ時代。
 アントニオ猪木やジャイアント馬場は誰もが知ってるけど、若手のプロレスラーの名前はプロレスファンしか知らないって、やっぱ文化として、それに憧れてプロレスラーになった人達にとって、とてもさびしいことなんだと思うんだ。HERO不在ってことだから。
 今は、「親がプロレスファン」じゃないとプロレスなんか見る機会もないだろう。
 ぐちゃぐちゃドロドロした大人の事情はさておきにして、ハッスルにはそーいう「プロレスが凄く好きだった(今は十分に大人の男の中に今もある)オトコノコのロマン」が詰まってる気がする。小川が言うプロレスを守るとか、高田総統がいう今のプロレスを壊すとか、いうロマンってそーいうことかなーという気がする。

 ハッスルが女子や子供に人気があるのは、その「オトコノコのロマン」の部分に感じる所があるからじゃないかなぁ、という気がする。
 少なくとも女子は、同じ馬鹿なことをやってても、「あいつより俺のが強い!!!」に含まれる、俺がとにかく一番!!!他はいらない!!!とか、男同士の嫉妬の世界なんかよりもずっと、「これがすごーく他人から見ても馬鹿なことだったとしても、俺が子供のころから大好きなことなんだ!!だからこそ守りたいんだ!!!」っていうオトコノコのロマンを見せてくれた方が、絶対かっこいい!!と思うと思うんだよね。
 そしてそのロマンに、「女子供は要らないぜ」じゃなくて、「プロレスが好きなら女子供も関係ないぜ!!!」と仲間に入れてくれる所が、そしてそんな中でも、女の子にスカートめくり的ないたずらしたり、ここぞという時はちゃんと女子供を守ってくれたりするオトコノコの姿が、女子供の心をつかんで離さないのだと思う。
 ハッスルは基本がビルディングス・ロマン(成長小説)。

 まぁそーいうのすべて脚本・演出でやれちゃうとほんとにエンターテイナーだと思うけど、そこまで計算できなくて、真剣に馬鹿やって遊ぶ時の女子じゃ絶対かなわないオトコノコのパワー!!!を見せる!!!みたいな学祭的ノリっていうか、他のリングに上がってる時は違うけど、ハッスルのリングに上がってる時に見せる顔は「永遠のオトコノコの部分」みたいな所が、女子が永遠にかなわないなーと思う所だし、あたしがハッスルに感じているロマンだと思うのです。

 そして学祭が永遠に続くのを望むように、ハッスルも「ガチンコの真剣勝負ではなくて、熱中してやる遊びとか学芸会」として、ずーっと続いてくれるといいのになぁと思う。
 ハッスルしなきゃいけない時があるっていうのは、ガチンコの真剣勝負じゃなくて、そーいう時こそ、だと思うんだよな。

 うーん。まぁ何が言いたいかというと。


 ハッスルはあたしにとって、子供の頃からプロレスが好きだった人達の「夢」を見に行く所だ。
 もちろんエンターテイメントだから、100人に100通りのいろんな楽しみ方があると思うんだけど。
 でも、ある種の女子は、ハッスルで一生懸命馬鹿やってる体が大きくてとにかく不器用そうな人達の姿に、昔、ただ馬鹿騒ぎして煩いだけの馬鹿で凄くガキだと思ってた同級生のオトコノコがふとした瞬間(それ自体の価値がわからなくても、ものすごく好きなことをしてる時とかに。)、ものすごくカッコよく大人に見える、というような、その「一瞬」こそを見に行っているのではないか、と思うのです。

 あたしにはプロレスはよくわかんないけど、そんなに本気で好きなものがあっていいなぁって感じ。
 教えてもらっても、半分もわかんないだろうけど、でも一生懸命教えてくれるから喜んで聞くし応援するよ!!!って感じ。そしてできたら仲間に入れてもらいたいっていうアレだよ、アレ!!!(でもこの気持ちは、女子にしかわかんないだろうなー。)

 よしもとばななの、バナタイムにあった、「オトコノコの遊びにかける集中力には女子は敵わないし、憧れる」という文章を読んで、あぁハッスルの女子人気はこれだなーと思ったんだけど。どうも上手くまとまらない。

 とにかくハッスルを見ていると、自分の中の、「オンナノコ」の部分を思い出して、懐かしくなる。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Jun 21, 2006 04:55:18 PM
コメント(2) | コメントを書く
[趣味] カテゴリの最新記事


PR

Calendar

Category

Favorite Blog

Comments

ペット総合サイト@ ペット総合サイト 犬、猫の飼い方、病気、しつけの悩みまで…
くーこ▽・w・▽@ Re:お久しぶりです。(12/14) みあ1455さん (゚ー゚)(。_。)ウンウン 私も限定の…
みあ1455@ お久しぶりです。  最近、LUSHネタ自体がないですねー。買…
くーこ▽・w・▽@ Re:今月の貯蓄状況。(12/14) こんばんは★ お久しぶりです。 最近LU…
みあ1455@ お久しぶりです。 くーこ▽・w・▽さん > ぼちぼち元気で…

Freepage List


© Rakuten Group, Inc.