ホーバクの思い出・5私は大声で健作さんを呼んだ。急いで病院に行かなくてはならないと告げた。 健作さんは私のズボンに目をやると、ことの重大さを認識したのか トラックに乗り込みエンジンをかけた。 お姉さんにあわてて、事情を告げ、私たちは病院に向かった。 病院に行く間中、健作さんに叱られ続けた。 ‘お母さんより子供が大事なのに、どうして言うことなんか聞いたんだ。 やっとの思いで妊娠したのにどうしてくれるんだ。 子供はあきらめるしかないかもしれない’とか言うこと。 病院に向かう車の中でも出血は続いたいたようだ。 固まりのようなものが落ちた気がした。 (赤ちゃんが落ちちゃった。) 私はそう思った。 何か喋ろうとしても歯の根があわず、震えるばかり。 「まだ赤ちゃん、死んでないよね、きっと大丈夫だよね。」 と健作さんに言っても、 「さあな、諦めるしかないかもな」 と言う返事。 心配のあまり、怒った口調になる健作さん。 私が姑の言うことを聞いたばっかりに・・・。 ものすごく胸が苦しかった。 病院に着き、 夜の8時過ぎで一般診療時間ではないので、宿直室に向かった。 宿直の看護士たちが待機している中、私はノックして扉を開けた。 「どうしたんですか?」 と聞くや否や、私のズボンを見て事情は察知。 すぐ病院長を呼び寄せ、診察室に通してくれた。 病院長は出血のひどさに驚いていた。 一目見て、子供は流れただろうと思ったそうだ。 念のためエコーで子宮の中の様子を見ることにした。 画面には元気よく動く胎児の姿が映し出されていた。 続きはコチラ ジャンル別一覧
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