ホーバクの思い出・9姑の誕生日の時、皆が家に集まった。私も本当は何かしなくてはいけなかったが、兄嫁さんにまかせっきりであった。 と言うのはお腹が張って、痛くて、うずくまってしまったから。 家族は「あんまりひどかったら病院に行くように」と言ってくれた。 その日、健作さんはちょっと遅めに帰ってきた。 お兄さんがこちらに来て誕生祝をする間、店番をしていたそうだ。 その日の夜 私は健作さんに言ってみた。 「どう考えても正常じゃないから、一度病院に連れて行ってほしい。」 健作さんはこういうだけ。 「きっとお腹の子供が暴れているんだよ。それに今は金がないし。 お兄さんがちゃんと給料をくれないんだ」 そう言われてしまっては私もどうにも動けなかった。 病院に電話してみた。 お腹がちょくちょく張って痛いので心配だと。 病院側では、 「今は安定期ですからあまり心配ない時期ですよ。 出血が見られたら、来てくださいね。」 と言うだけ。 12月に入り、妊娠7ヶ月目を迎えた。 病院での定期健診では相変わらず異常なしと言われる。 超音波で子供をみるだけ。母体のチェックはなし。 私は相変わらず腹を搾られるような痛みが続いていた。 忘れもしない12月8日。 トイレに行ってみたらわずかながら出血しているのを確認した。 病院に電話してみた。 「明日まで出血が止まらないようだったらきてください」 と言われた。 ああ、どうして私たちは無知だったのだろう。 もっと早く病院を訪ねていればよかったのに。 病院を変えるなりなんなりすればよかったのに。 その出血はおしるしだったのだ。 続きはコチラ ジャンル別一覧
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