真真の中国滞在記

2006/05/29(月)18:18

3国同席、異文化比較

中国式(37)

大連から上海へ向かう機内にて、3列の座席に座ったのは、日本代表する私、中国を代表する友達(帰りは友達と一緒だった)、知らぬ白人さんの多国籍シートでした。ん~グローバルすぎる・・・。 白人さんは機内食のミニトマトが嫌いらしく、私に「あげる」と差し出す。しかし私も機内食のミニトマトは大嫌いだ。トマト以外なら頂くところだが、丁重にお断りする。食後のオヤツに大好きな「パイナップルクッキー」を食べ始めた私。あ、そうそう、さっき白人さんからトマトを勧められたので、お礼に・・・とクッキーを一つ分けてあげた。白人さんは綺麗な発音で「謝謝」と喜んで受け取ってくれる(日本人も中国人も見分けがつかず同様に見えるようだ)。旅行はこういう小さな出会いがあり、小さなコミニケーションが醍醐味だ。 そのやり取りを見て、中国人の友達が変な顔をしている。「彼はトマトを私にくれようとしたでしょ?だからお礼にクッキーをあげただけだよ、こういうコミニケーション、嬉しいよね」と説明してみるが、腑に落ちないらしい。 「あのね、中国人に対しては決して食べ物をもらったり、あげたりしたら駄目だよ」 「は~?なんでよ?」 「中国人は食べ物を知らない人からもらったら、毒が入ってると思うんだよ。本当に毒が入っていて、気がついたら言葉も通じない山奥に身売りされていて、逃げようもなくて一生山奥で農作業をするハメになるという事件があるんだ。だからあなたも知らない人から食べ物をもらったら駄目だよ、そうだね、あなたならまだ子供も産める女性だから、5000元ぐらいで売れるんじゃないかな」 「なんというお国柄・・・この外人さんはクッキーを喜んで受け取ってくれるお国柄のようだし、日本もしかり。油断できないのは中国だけということだね」 薬入りの食べ物を食べさせ、山奥に身売りしてしまう犯罪がある国だと、とやかく言うつもりはありません。ただ、子供を産んで農作業に従事させられるこの私の一生が、たった5000元の値段しかつかないことに相当ショックを受けたので、人からオヤツはもらわないようにしようと、堅く決意した奇妙な機内での出来事でした。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る