fujiyamaの中腹にて
THE OPEN FUJIYAMA CHAMPIONSHIP 2010 は、
3月27日(土)、無事に開催され、
途中ハプニングがありはしたが、
神箸久貴プロの優勝、
赤狩山幸男プロの準優勝で幕を閉じた。
(TCBのワンツーフィニッシュ)
bossと賄い婦のふたりは、
ともに予選リーグ1勝3敗。
脚光を浴びることなく、姿を消した。
表舞台では
今年もイィところがなかった
ふたりではあるけれど、
ともに舞台裏では
だれも真似できぬ存在感を
示した(笑)
そのくだりについては、
bossも奥ゆかしい性分であるので、
記述は省かせていただく。
今大会の目玉はなんといっても
フランシスコ・ブスタマンテの参戦!
ファンの注目は…
ブスタマンテはじめフィリピン勢の活躍!
神様エフレン・レイズの連覇なるか?
はたまた、
それらを阻む
日本人プレイヤーは現れるのか?
14-1に強い、
台湾出身 羅 立文 (現JPBA)が
どう割って入るのか?
…といった点に注がれた。
結果から書けば、
レイズは
最強アマ水野充俊(スティンガー)に
完敗を喫し、
ブスタマンテも
らしからぬシュートミスがみっつあり、
神箸プロに敗れた。
羅 立文は
準決勝の赤狩山戦、
気の毒なアヤがつき残念ではあったが、
ココイチの難球のイレに
高いスキルを誇った赤狩山プロに、
勝利を収める十分な資格があった。
MCを務めた
井上浩平プロ、北山亜紀子プロ
ふたりのナイスフォローにも感謝したい。
とくに、
北山プロの
ギャラリー視点に立った戦術解説は、
的を射ていて素晴らしかった。
浩平サンの軽妙な口パンチ解説と
北山プロの真剣解説、
プラス、
観客席からの賄い婦ツッコミ…
3人の阿吽の呼吸が、
間延びしかけた準決勝、決勝を
引き締めたと言えるかも…。
さて、
fujiyamaが戦術のゲームだとすれば、
単純なビリヤードスキルだけでなく、
戦術、戦法の豊富さ的確さが、
とても大事である。
この点においては、
最強アマ水野充俊、
準最強アマ「え」の字の龍(長谷川徹)、
そして、
ルパンのおっちゃん、
boss、賄い婦の5人が、
ある意味プロをも凌駕している。
予選落ちしたとはいえ、
「え」の字の龍、
ルパンのおっちゃんのふたりは
ともにリーグ戦2勝2敗。
プロを相手に
互角以上に闘った。
タイへの移住を控えていた
ルパンのおっちゃんは、
最高の餞別を
自ら自身に贈ることができた。
また近い将来、
元気な姿を
美香ちゃんとともに
見せてくれますように☆彡
賄い婦は、
戦術もルールも知らない
ブスタマンテに
拍子抜けしてたところを、
1ショットで3球上げられ
後手にまわり、完敗した。
「You are a good player
and know this game well.」
そう言ってもらえた賄い婦は、
ブスタマンテと
その後の試合中、試合の合間にも
言葉を交わし、
仲良くなった。
彼のルールに関する疑問を解くのは、
ISOさんよりも審判よりも、
賄い婦が適任。
その務めを果たした。
ただ、残念なことがひとつ…。
決勝トーナメント1回戦、
ブスタマンテは前半
菊嶋プロを7-2とリードしたので、
後半が始まる前に、
「Three goals to win.」
と説明し、
ブスタマンテはそれを理解して戦い、
菊嶋戦に勝った。
その話を、
恐らくブスタマンテは
レイズにしたものとおもわれる。
「I won by three goals on 2nd luck.」
のように。
前半を7-6で終えたレイズは、
水野戦の後半、
明らかに不可解なショットをつづけた。
試合後
レイズに事情を訊きに行くと、
苦渋の表情でまくしたてる
レイズのタガログ語を
アントニオ・リニングが
訳してくれた。
「レイズは後半、
3点入れたら勝ちだとおもっていた」
羅 立文のケースもそうだが、
審判は、
一応の責務は果たしたとおもわれる。
が、
通り一辺の『一応』では
足りないことも、
ある。
言葉の壁は、
決してシンプルではない
fujiyamaのルールを伝えるには
とても高いこと、
また
カタコトの語学力では
簡単に誤解が生じることを胆に銘じ、
十分な理解を確認した上で、
プレーに入らせてもらいたい。
※勝った水野アマの名誉のために
補足しておくと、
前半は、
水野6-2レイズの場面で、固くなった水野アマが
パスボールを
カタカタさせてしまったので、
レイズが取り切ってリードしただけ。
後半も、
レイズの勘違いがあったとはいえ、
水野7-0レイズ。
1年ぶりにfujiyamaを撞いたであろう
レイズは、
十分な準備をしてきた水野アマに
いずれにしても負けていた。
一躍優勝候補に踊り出た
水野アマであったが、
つづく平野プロ戦、
またも圧倒的リードからの
ラストボールへの出しミス、
入れスクラッチが響き、
プロならではの
難球のシュート力の前に、
力尽きた。
このあたり、
ルパンのおっちゃんも
bossも賄い婦も同じで、
(「え」の字の龍の試合は見れなかった)
いくら中盤までを
完全制圧していても、
取り切れず
イレ出しの勝負になれば
プロには敵わないところが、
焦れったい。
fujiyamaで勝つためにも、
ナインボールをもっと頑張ろうと
賄い婦はおもっている。
さて、
試合後の、それぞれの感想を
賄い婦が集めた範囲で記したい。
「なんかモヤモヤします」
(森戦後の赤狩山幸男プロ)
赤狩山プロの抱いたモヤモヤ感は、
多くのA級アマチュアプレイヤーが
このゲームに感じたものと、
恐らく同じだろう。
賄い婦は、
足りない技術、知識を
fujiyamaからたくさん得た。
これは、
自身の成長過程に
ピッタリ合ったからだ。
が、
ハイアマやプロら
それら技術や知識をすでに得ている
ものからすれば、
「モヤモヤ」するのも理解る。
「Very tired.」(ブスタマンテ)
ブスタマンテは、
「シュートミスを3回もしたのだから
負けて当然」と話した。
「このゲームは初めてやった。
何の準備もしなかった(できなかった)。
つぎは必ず取る」
ブスタマンテの目は真剣だった。
「ルール、わからない」(バリトン)
バリトンもドンドンも、
高額賞金の試合に
出たがってはいた。
彼らの日本語力、英語力では、
賄い婦も教えきる自信がない。
在日フィリピーノ、イアンの協力
そして賞金山分け(笑)なら、
賄い婦はバリトンに教えてみたい。
「来年また頑張ります」(曽根恭子プロ)
試合前の月火金、
今年も賄い婦は曽根プロと練習した。
予選全敗に終わった曽根プロは、
不完全燃焼さに
決勝トーナメントが始まる前、
「今から敗者復活戦をやって!」
と冗談混じりに要望した。
「コールが番長なら負けてた」
(神箸久貴プロ)
賄い婦の「爽やか会長」コールに
ノリノリのリアクションをくれていた
神箸プロは、
ニコやかに笑っていた。
神箸プロは、予選、bossと同組。
賄い婦と同組だった
ブスタマンテを倒し、
bossと賄い婦のラーニング対決は、
今年もbossに軍配が上がった。
最後に、
賄い婦所感で稿を綴じたい。
fujiyamaも、
イレ勝負のゲームである。
今後fujiyamaは、
boss-芳賀プロ戦のような
見ため派手な速攻型の潮流から、
イレつなぎ&セーフティの
ヘビィな消耗戦へと
進化転化していくものと、
賄い婦は予見している。
敷居は、
ますます高くなる可能性がある。
一方、同日深夜24時
成瀬ブレイクショットでは、
B級C級プレイヤーを交え、
ハンデ戦による
fujiyamaトーナメントが開催され、
真剣勝負が繰り広げられた。
参加者は、
ホームの常連さん6人と、
スタッフ、賄い婦の8人。
大阪ではよし君が、
愛知ではテッチャンさんが、
ひとまずは
普及に尽力してくれている。
「2010年のTheOpenまではサポートする」
そう決めたからには
力のかぎり奔走した賄い婦だが、
再びブリザードに突っ込むのか、
ビバークして晴天を待つのか、
下山ルートを探すのか、
未だ方針を決めてはいない。