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牧内直哉≧仁楽斎の「フリートークは人生の切り売り」

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2006年04月28日
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カテゴリ:映画
今日で終わったのは『ロバと王女(デジタルニューマスター版)

1970年に上映された作品の復刻版です。当時の映画ってこんな映像だったのか、それとも当時としても古い感じに仕上げたのでしょうか。セットも丁寧なんだけど、どこか安っぽく作られているような気もするし、ロバの皮なんぞはロンパールームかと思っちゃいました。でも、そんなところも含めて、全体的に面白かったです。カトリーヌ・ドヌーブ演じる王女は美しいですな。身近にも似た感じの知り合いがいるのですが…。

話そのものは無茶苦茶です。臨終間際のお妃に「自分より美しい女性以外とは再婚しないで」と約束させられた王様は、妻よりも美しい娘(つまり王女)に求婚します。困った王女は妖精に相談しますが、近親相姦以前の問題だというのに、この妖精以外は誰もこの結婚に反対しないのです。しかも、王女まで父の愛を受け入れそうになったりして…。細かい演出にも突っ込みどころが多くて、僕好みの映画でした。お城の使用人だけでなく、馬まで全身が赤と青に塗られてまして、今だったら動物愛護団体から苦情が来ますよ。

笑ってしまうのは、王様も王子も女性の価値の第一に「美しさ」を挙げているところ。側近たちも最初は「大事なのは貞節と多産」なんて言ってるんですが…。一方、王女もハンサムな王子にいきなり心をときめかせたりして。んでもって、お菓子の中に自分の指輪を入れてしまう王女は、したたか者以外の何者でもありません。結局、王女が仕掛けた思惑通りになっただけで、今時の話でいえば、危険日に生でSEXさせて、出来ちゃったからと結婚を迫る女性と同じです。まぁ、そういうのも男と女の世界ではアリだとは思いますがね。

実は原作者は『シンデレラ』と同じ人でして、偶然にも昨日観たドラマ『弁護士のくず』(面白い!)で、九頭弁護士が「シンデレラはわざとガラスの靴をお城に忘れたのでは?」と言うのですが、シンデレラはともかく、ロバの王女は間違いなく計算してますからね。あ~、女は恐ろしい。しかし、例え恐ろしくても美しい女性の仕掛けなら、男は無条件に乗ってしまうような気がします。

明日から始まるのは『キャッチ・ア・ウェーブ』(4/29~:ファボーレ東宝)

本来なら来週の『シネマの細道』でも良かったのですが、もうここで書いちゃいましょう(明日公開だしね)。予告編を観た時点で「またか!」と思ったのは、今回も若者たちに竹中直人さんが指導していること。考えてみると『ウォーターボーイズ』と同じというだけではなく、『Shall we ダンス?』などでもそうで、彼は設定こそそれぞれ違いますが、誰かに何かを教える役が多いんですよね。今回は夏休みを湘南で過ごしにやってきた高校生たちにサーフィンを教えることになります。あいかわらず、竹中さんのテンションには笑わされます。

主人公の太陽を演じた三浦春馬クンは『ファイト』で本仮屋ユイカちゃんに思いを寄せる岡部くんだ~、太陽の友人を演じた濱田岳クンは『金八先生』の狩野伸太郎だ~とか、そんなことばかり思って観ていました。ヒロイン役の加藤ローサちゃんも可愛いですね。久和アナに「またか!」と言われそう…。

サーフィン映画でいうと僕は数年前の『ブルークラッシュ』が好きで、あの映画は観ているだけで溺れそうになる波のスケールや映像の上手さがありましたが、日本の波は台風といえども基本的に小さくて、今回の映画では溺れそうにはなりませんでした(少し残念)。ただ、スコアをDEPAPEPEが担当していて、彼らのギターは夏の湘南に合いますね。『深紅』の信近エリさんもそうですが、以前に会ったことのあるミュージシャンが映画で起用されると嬉しいものです。





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最終更新日  2006年04月28日 23時41分40秒
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