牧内直哉≧仁楽斎の「フリートークは人生の切り売り」

東日本大震災のニュースを見て、被災地で物資が不足している苦しい状況、
新たな犠牲者が見つかること、福島の原発の問題などに心を痛め、暗い気持ちになる一方で、
今も救助されている人たちがいてホッとしたり、
避難所で頑張っている人の姿に逆に勇気をもらったり…と、そんな日々を過ごしています。

現地で救援･救助活動に当たっている皆さんには本当に頭の下がる思いです。
福島の原発で対応なさっている人たちは、文字通り「命がけ」です。
この人たちだって被災者なのに、他の被災者や日本そのものを救おうとしている…。

政府や東電上層部などの対応に批判的な人もいて、その意見にも理はあると思いますが、
今の僕は誰も批判する気にはならず、とにかく、事態が好転して欲しいと祈るばかりです。

救援活動などについては、富山県ももちろん、被災しなかった西側の各県が、
一時的にでも被災者が避難生活できる環境を整えるべきではないか…とか、
他にも自分なりに考えることはあり、友人知人と意見を交わしたりもしていますが、
そういうことはきっと、僕が言わなくても考えるべき人たちが考えているはず。
（ちなみに、うちの近所のマンションは空き部屋だらけです）

僕は僕として、やるべきことや出来ることがあるはず。
義援金の寄付などはもちろんですが、自分の仕事もしっかりしなくてはなりません。

実は心の揺らぎは、ニュージーランド地震の時点で既にありました。
富山県にお住まいの方がたくさん被害にあわれています。
ただ、その時は持ちこたえていた自分の気持ちが、東日本大震災で崩れてしまい…。

正直、月曜日のラジオ･ミュー（76.1MHz）『サンセット★ミュー』では、
どんよりした気持ちを引きずったまま番組を進めてしまった自分がいました。
火曜日は序盤にゲストコーナーがあったおかげで、かなり持ち直すことが出来ました。
そして、昨日のケーブルテレビ富山『とことん！とやまｄｅライフ』のナレーションは、
何とか普段通りのテンションでやりきることが出来ました。

この“普段通り”に生活するのも大事なことだと、努めて考えるようにしています。

決して、震災と自分を切り離して考えていこうとしているのではありません。
そんな風に考えられる訳がない。自宅に一人でいて、やはり気になるのは震災情報。
でも、自分に出来ることは限られています。それをしっかりやるしかない。

何が正しいことなのかは分かりません。きっと、探し続けても答は見つからない。
いろんな人の意見全てが決して間違ってはいないことなのだろうと思います。
ならば、今は“普段通り”を自分の中での一つの答にしておこうと決めただけです。

夜の試写にも行って、作品紹介もブログやラジオで続けます。
もちろん、これも“普段通り”に表現していきたいと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
でも、この日記は誰かに読んでもらうというより、
自分が読み直すために書いたような気がします。すいませんでした。