映画『天才馬鹿』を東京で観る
さそり(ジーコ内山)監督に初めてお会いしたのは、『魂のアソコ』(出演:鳥肌実、綾小路翔)が富山で上映された…あれ?いつだっけ?何年前だったかな?とにかく、『マッキーのおまかせ!ナイトクラブ』やってた数年前でした。映画も衝撃的だったけど、舵芽衣子さんとしてのライブも刺激的で、以来、何度かお目にかかっているのは、去年のブログでも書いた通りです。ちなみに、『日本以外全部沈没』ご覧いただけましたでしょうか?俳優として出演なさってます。北の指導者役で…。そのさそり監督の最新作『天才馬鹿』を観てきました。東京まで。富山での上映はいつになるのか、あるのかないのかも分かりませんから…。ちなみに、僕が観た15時の回は、見た目で120人以上は観客がいました。富山より遠い地方から観に来た人もいたみたいですよ。映画はさそり監督曰く「馬鹿映画」で、簡単に言えば確かにそうですが、物語の根底には深い考えがあるように思いました。主人公の桃青は詩人で、詩のレスリングで『童貞の詩』を詠んで敗れ、周りから馬鹿だと思われていましたが、謎の科学者から才能を認められます。そして、ある大発明によって、今度は世間から天才扱いされモテモテに…。(※注意:公式HPにあるStoryと本編は全く違う物語でした…)つまり、昔から言われているように天才と馬鹿は紙一重であるから、きっかけ1つで、人は馬鹿にも天才にも扱われるということなんです。テレビに踊らされて納豆買っちゃう人が多いことからも分かるように、世間の価値観や評価なんてその程度…という意識でこの映画を観れば、なかなか説得力のあるテーマを抱えている作品として受け止められます。ただ、演出は良い意味で馬鹿映画にこだわっています。大事なことです。実際のさそり監督は天才で、他のスタッフ・キャストにも天才が集まって、馬鹿映画を作ったらこうなった…という感じの映画でした。一番凄いと思ったのは、(多分)ほとんどロケで撮影されているということ。1つ1つのシーンは紹介しませんが、勇気がないと出来ませんよ、アレは。どこかの駅前商店街の入り口(東京だから人通りが多いのです)でジャイアント馬場さんをリスペクトしたシーンは、僕のツボに入りまくり。全体的にカメラが近くて、人物ばかりが映っている嫌いはあるのですが、それだけにヒロイン役の小田ミカさんのかわいらしさが光っていました。いや~、マジで富山から観に行った甲斐がありました♪↑主役の桃青を演じた松永天馬さん。松永さんはポストポップバンド・アーバンギャルドの代表でもあります。アーバンギャルドはスコアも担当していて、上映前にはライブもありました。これがまた良いんですよ。歌詞が芸術的にエロい。CD買っちゃいました。ポケットのキューピー人形には、大いなる意味があります。↑人気詩人役のコンタキンテさんはピン芸人さん。上映前のライブでやっていたネタ「ちんちん電車」は最高!でした。下ネタは明るく、100%それにしてしまえば、お客も引かないのだ(多分)…と勉強になりました。でも、僕には出来ませんけどね。おしまいに、チョットだけ告知。【『天才馬鹿』今後の上映予定】日時:2007年3月24日(土)開演14:00~、19:00~の2回上映 会場:江古田・Cafe FLYING TEAPOT(東京都練馬区栄町27-7榎本ビルB1 TEL:03-5999-7971) 料金:(前売・当日とも)1,500円+1ドリンク代ちなみに、さそり監督の次回作『スコーピオン&スネーク』は、なんと津田寛治さん主演です。予告編観たけど、これも楽しみ!さそり監督、僕(凡人ですが)のことも使ってくれないかな…、なんてね。