|
カテゴリ:カテゴリ未分類
TVでは、最近、「秋の京都」を取り上げた番組が多いですね。
今日見た番組で、画面に登場した京都の旅館のご主人について、 スタジオのゲストの方が 「穏やかな口調だけど、言うべき事はピシッと言っている」 とコメントしていました。 この「穏やかさ」っちゅーのが、クセ者なんっすよね~。 「京都の人」と言えば、昔勤めていた会社の社長のことを思い出します。 この社長は、「経営者」というオーラはあまり出ていなくて、 文章の執筆とか文献の調査などをしている方が似合っているのではないか、と思われるような、大変温和な雰囲気の方でした。 毎年、ボーナス時期になると、この社長との「面談」があり、 若い女性社員たちにとっては、この瞬間が、1年のうちで 一番長く感じられる時間なのでした。 自分の悪い点について、ガミガミ怒られるのではありません。 穏やかな口調で、ボーナスの査定について話されるのですが、 一言一言のあいだに、大変長い間が空くのですね。 「あの沈黙の時間が、たまらなく苦手」 女性社員の誰もが、陰でこう話したものです。 で、その沈黙に耐えきれず、必死でいろんな事を喋り続け、 ふと社長の顔を見ると、ものすごく鋭い目で、こちらを見ておられるのです。 一見、優しそうな表情なのに、目だけが違うんです。 真剣に話を聞いてくれているのか、批判的に見ておられるのか、 社長のその表情からは、本音を読み取ることができませんでした。 (私が若かっただけかも知れませんが) 数年後、この社長の顔がフラッシュバックした瞬間がありました。 京都の別の会社へ面接に行った時の事。 緊張して応接室で待っていると、中年男性の人事部長が現れました。 「今日は、朝早くから大変でしたねえ」 と優しく挨拶されたので、 “感じのいい人で良かったぁ~” などと思いつつ、その人事部長を見ると、一見、顔の表情は笑っているように見えて安心できそうだけど、 「目だけは冷静」 だったんですね。 うわ~。 京都や。 この人も、京都の人や。 こう思いました。 人当たりが良いのも、ファストフードやホテルの人のような「職業」としてではなく、個人として、そうふるまっておられるのだと思います。 なんだけど、どうも、本音が見えにくいんですよね。 女性同士の社交辞令と本音の駆け引きにはどこでも共通だし、 男性でも同年代以下の人は、バリヤーがボロっと破れて、本音が見えることもあるんだけど・・・、 本心がなかなか読めない「京都の大人の男性」って、 どうも苦手です。文科系の人が特に。 でも、場所柄、どこに行っても「京都のおじさん」とは 付き合っていかないといけないので、 本人が気づいてなさそうな遠い場所から、おじさんが素~の表情になる瞬間を探ることにしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年02月15日 21時22分25秒
コメント(0) | コメントを書く |
|