テーマ:海外生活(7798)
カテゴリ:旅の想い出 ~イエメン編~
12歳の出産・死亡…少女の命を奪ったイエメンの「強制結婚」 ネット上の記事はすぐ読めなくなってしまいますからね。 そのまま転載させていただきます(黒字)。私見は引用のあとで・・・ 中東の最貧国イエメンで9月11日、ひとりの少女が出産の際の合併症で、赤ん坊とともに死亡した。12歳。3日間にわたる陣痛と多量の出血に苦しんだ末の死だった。結婚制度を含む法律の不整備、相次ぐ紛争で疲弊し、貧困にあえぐ地方、根強く残る部族社会、そしてそれらを統制できず有効な手だてが打てない中央政府-。少女の死の背景には、イエメンが抱える問題が横たわっている。 イエメンの人権団体「子供の保護のためのセヤージュ(柵)」(本部・首都サヌア)などによると、少女の名前はファウジヤ・アブドラ・ユーセフさん。同国西部ホデイダ州の貧しい家庭に生まれ、2008年、11歳のときに父親から24歳の男性との結婚を強要された。小学校は4年生でやめさせられた。 ファウジヤさんは間もなく妊娠。今年9月に入って陣痛が始まった。大量の出血を伴っていたが、この時は病院に連れて行ってもらえず、3日後、やっと病院で医師の診察を受けたときには手遅れになっていた。 イエメンでは、経済的に困窮した家庭が、新郎側から支払われる婚資金目当てに幼い娘を結婚させるケースが多く、ファウジヤさんも同様の事情で結婚を強要されたとみられる。 こうした「強制結婚」は地方を中心に広がっており、既婚女性の約半数が15歳以下で結婚しているとのデータもあるという。 ■8歳女児の訴え 中には耳を疑うような事例もある。 2008年には、当時8歳の小学2年生の女児が、28歳の男性との結婚契約書に署名させられた。米CNNテレビやフランス通信(AFP)などによると、この女児は署名後も18歳までは自宅で両親と暮らす約束だったが、じきに父親から男性と同居するよう強制された。 数週間後、“夫”から暴力を受けるようになった女児は家を飛び出した。タクシーに乗り込んで裁判所まで来ると、助けを求めるためにベンチに座って裁判官が通るのを待った。まだ文字も満足に読めない女児が必死に絞った知恵だった。 女児はその後、知り合った弁護士の助言を受けて正式に離婚を申し立て、同年4月、主張が裁判で認められて離婚が成立した。 ■あいまいな規定 「強制結婚」問題の背景には、イエメンの法律に結婚の最低年齢に関する明確な規定がないことがある。 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、女性は「性交渉が可能になるまで結婚できない」などとされているだけで基準があいまいな上、夫婦間の暴力を罰する刑法上の規定もない。同国の女性の人権問題に関する政府機関が、女性が結婚できる最低年齢を18歳とすることや、違反者には禁固や罰金などの刑罰を課すよう法律の改正を求めているものの、議会側の抵抗で実現の見通しは立っていないのが実情だ。 また、「結婚の年齢制限はイスラム教の教えに反する」と主張する部族指導者も多いという。イエメンでは部族の独立性が高く、中央政府による押さえが効いていないとの指摘もある。 ■紛争が生む貧困 相次ぐ紛争と貧困も強制結婚が後を絶たない原因の一つだ。 イエメンでは1994年、政府軍と南部の分離独立派との間で内戦が発生。2004年からは北部で、政府軍とイスラム教シーア派の一派であるザイド派の反政府勢力が断続的に衝突を繰り返している。紛争が起きるたびに国内難民が大量発生し、経済が疲弊してますます社会情勢が不安定化するという悪循環に陥っているといえる。 そんななか、貧困にあえぐ家庭にとって、娘を結婚させることは、家計への負担を減らすとともに、婚資金として収入を得られる手段となっているのだ。 また、ファウジヤさんの死について、セヤージュの代表者はCNNに対し、「直接の原因は医療ケアがなかったためだが、本当の問題は、イエメンでは教育が欠如していることだ」と指摘。男性で約67%、女性では25%程度ともいわれる識字率の低さが、人権意識の普及や適切な保健教育の充実を阻害していると訴える。 「強さ」や「男らしさ」を重んじる男性中心の部族文化が根強いイエメン。ファウジヤさんの悲劇は、氷山のほんの一角だとみられている。 イエメンは、4年前に実際に行くまで、名前も知らない国でした。 南北紛争のあった国のためか、韓国の学校ではイエメンのことを学ぶそうです。 協力隊に派遣される前の訓練では語学だけでなく、 さまざまな講座を受けることができました。 なかでも私が最も印象深かった講座が、「イスラムとは何か」。 コーランやイスラムのお数珠に直接触らせていただいたのみならず、 習慣や価値観の違いをわかりやすく説明してくださいました。 なかでも、イスラムの女性たちが体を隠すべき戒律は、 男性を欲情させないためとのお話が印象的でした。 男性を挑発せぬよう、髪を隠すへジャブ。 体のラインを隠し、顔だけ出すチャドル。 唇など顔の大半を隠し、眼だけ出すニカーブなどの段階がありますが、 イエメンでは眼さえも隠すブルカ。露出しているのは指先だけです。 ![]() ![]() 記念撮影のため、眼を出してしまっていますが、本来は、眼も隠します。 外務省が「渡航の是非を検討して下さい」に指定している地区、 住民が普通に銃器を持ち歩いているエリアを通り抜ける際は、 このブルカがとっても便利だったんですけどね。 逆に、ブルカを着ずに、洋服で移動している時は、 バスやタクシーで隣になったおじさんたちがフツーに、太股をなでなでしてきました。 彼らの常識からすれば、ブルカを着ていない女性は触ってもいいようです。 結婚式に2回、お邪魔しましたが、 結婚式の日に、初めて相手の女性の顔を見るのだそうです。 新婦がきれいでよかったと、ある新郎は喜んでいました。 ![]() ここやここにも書きましたが、 イエメンで走っている車は、かなりの年代物が多かったです。 マラウイに到着直後、いちばん驚いたのは、 イエメンに比べ、ぴかぴかの車がたくさん走っていたことでした(★)。 マラウイの一人あたりGNIは160米ドル、 イエメンは600米ドル(2005年、世界銀行)だったんですけどね。 GNIと実際の庶民の暮らしは、一概には比較できないといったところでしょうか。 宗教と人権、なかなか難しい問題ですね。 今日も ![]() ![]() ![]() にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
October 13, 2009 11:41:25 PM
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