2006/01/17(火)08:09
教えるということ、教わるということ
私はヴォイストレーナーとして、かなり長いこと声の出し方などを教えてきました。鍼灸の世界では、まだ師匠にいろいろ教えていただいています。もちろん後輩に教えることもあります。
教える立場、教わる立場、両方をいつも持っていられるのは、幸せなことだと思います。
何かを身につけたいと思ったとき、素晴らしい先生に出会うことが出来るのはとても大切なことです。そして、素晴らしい先生の条件と言うのは、つねに学ぶことを喜びとしている人、成長しようとしている人だと思います。
立場や、権威にとらわれず、だれからも学ぶことのできる柔軟な精神の持ち主。自分のやり方だけが最善の方法だと思い込んでしまうのはとても危険だし、またもったいないことです。
教えることは常に自分への問いかけでもあります。
教えながらまた新しい発見をすることもたくさんあります。
そう考えると、教えるということは、同時に学ぶことでもあるのですね。
そして、本質というのは、とてもシンプルで簡単なものだと思います。
一番難しいのは、それを身に付けることです。
努力して、あるレベルに到達することによって、やっと何をおしえてもらっているのか理解することができるのですね。
そして、自分が理解できたと思っても、また次の段階にレベルアップすることで、同じことでも、また違う理解の仕方ができるようになります。
まったくわからないことでも、同じ事を何度も何度も繰り返していくうちに、ある日突然に理解することができる瞬間がくることもあります。
あ!!!!そうか~~!!
こういうことだったのか~~~って!!
そういうときの嬉しさは、やはり学ぶことの醍醐味ですよね。
頭で理解することは、ぱっとわかったような気がするだけで、ほんとうに
実感してわかるためには、やはり時間がかかるようです。何度も繰り返す根気と先生にたいする信頼がなければ、見に付けるのは難しいのだと思います。