July 26, 2012

マリンスキー劇場のオペラ歌手、騒動の原因となった入れ墨を弁明~エヴゲーニー・ニキーチン氏

マリンスキー劇場のオペラ歌手、騒動の原因となった入れ墨を弁明~エヴゲーニー・ニキーチン氏
Никитин


ドイツのテレビ局ZDFの番組の一場面:スワスティカの入れ墨でロックを歌うニキーチン氏
Евгений Никитин. Архивный кадр из видео телеканала ZDF
レンタニュース


マリンスキー劇場所属のオペラ歌手エフゲーニー・ニキーチン氏は、劇場公式サイトで騒動の原因となった入れ墨について言及し「胸の入れ墨は一切ナチスとは無関係。」と述べました。
これまで、ドイツのテレビ局のインタビュー番組でこの入れ墨が公開され、予定されていたバイロイト音楽祭での主役から降ろされるという騒動になっています。
この番組でニキーチン氏の胸の入れ墨が画面に映り、番組側ではこれをスワスティカと説明していました。

ニキーチン氏
「私はいかなる国粋主義ー社会主義も心底嫌いだ。入れ墨は若い頃にロックグループで歌っており、神秘的なスカンジナヴィア文化に憧れていたので、入れ墨の一部はルーン文字。ただし、入れ墨自体は全くスワスティカとは関係ない。
これは8角星だったんだ。そして真ん中には私自身がデザインしたよろいが描かれている。
これまでスワスティカを入れ墨にしようと思ったことなどない。」


二キーチン氏は更に、「この入れ墨は人生で最も大きな過ちの一つで心から後悔している。」とのもべています。

ところで、バイロイト音楽祭の主催者は今回の事件で厳しい非難を浴びている中、バイエルンオペラ総合監督のニコラウス・バッフラー氏はドイチェ・ヴェレ紙に対し《今回の問題は二キーチン氏の問題と言うよりもバイロイトとワグナー家に原因が多大にあったと言うべき。
思想に問題のあるワグナー家の子孫が牛耳っているこの音楽祭は結局過去の過ちを何度も繰り返すことになっている。》

マリンスキー劇場のサイトでは二キーチン氏が《バイロイト音楽祭で主役デビューをする》と掲載されたままです。
二キーチン氏はワグナーのオペラの「ニュールンベルクのマイスタージンガー」のポグネル、「パルシファル」のクリングゾル、「ラインの黄金」のファーゾリト役で世界中に知られるようになりました。
また、ジークフリードではさすらい人も演じています。

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ユーチューブで検索してみました。

ニキーチン氏がロックを歌うクリップ
ロックの音程がちょっと危ない感じがしますが、オペラを歌うと音程がしっかりしているのは面白い気がしました。3年ほど前からオペラ歌手として活躍。

二キーチン氏
「歌詞も音楽もしっかり把握したし、これから第2の人生を送ろうと思ったんだ、いやひょっとしたらこれが本当の人生の始まりかもね。」

ペテルブルク出身のニキーチン氏、「この街には神秘なもので満ちている。レンガの一つ一つが神秘的だ。創作意欲を掻き立てられる街。」
クリップおしまいには自分で書いたという絵を紹介。

「これは100万年先の地球の様子なんだ。太陽の熱でもう地球にはなんら生命は存在できない状態なんだ。この絵で言いたかったのは、僕らの人生なんて宇宙のスケールからすれば1秒にもたらないちっぽけなもの。
それでも、それぞれ興味深い人生を送っていて、将来的にはこんな週末が待ち受けてるって事だよ。」


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こちらのEURONEWSクリップではバイロイト音楽祭の広報ペーター・エメリッヒ氏が今回のスキャンダルに関し淡々と表明。
「スワスティカの入れ墨をずっと昔にしたというのなら、もちろん彼はその意味を重々承知だったはずです。それをこちらには全くこれまで明らかにしなかった。これは正直ではない。これは好感が持てませんよ。」



かつて一世を風靡したロシアのバリトンドミトリー・フヴォロストフスキー氏がカチューシャを歌うクリップ

しかし、未だに貴公子然とし、オーラたっぷりのフヴォロストフスキー氏は「どうだ?オレはかっこいいだろう!」みたいな自信満々の目線があるのですが、二

キーチン氏は根っからのアーティスト、不器用だけど何か好感を持てるようなアーティスト独特の正直さも感じられました。
彼のような才能を上手く理解し支えてくれるマネジャーさんと広報さんがいることを願っています。






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最終更新日  July 26, 2012 10:28:54 AM
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