不動産会社を選ぶ マンション売却顛末記 その2
引越しカテゴリ、相変わらず引っ張るmamatamです。不動産取引のことは昨日で全部書ききったつもりでしたが、仲介をお願いした不動産会社のことも書いておきたくなりました。昨日の日記のタイトルを変え、今日はその2としてみました。本日も御用とお急ぎでなければお付き合いください。前の住まいをどうしようかと考えたとき、登記などと違ってこればかりは専門の業者にお願いするしかないと思いました。でも、山程ある不動産業者の中から、どこをどう選び頼んだらいいのかわからなかったし、どの会社と契約するかによってそれほど大きな違いが出るものかという疑問も、正直ありました。わたしは、今回2社の不動産会社と接触しただけなので、上の疑問に解答を出すのは難しいですが、業者により、結果としての数字にも、取引完了後の自分たちの気持ちにも違いが出ることを実感したので、mamatam家の場合はというのを書いてみたいと思います。実は、前の住まいをどうしようかと考え始めたとき、知らない会社に飛び込んで依頼するのは気後れしたし、今の住まいを仲介してくれたT L社さんが、テレビCMも流している大手の会社さんという安心感もあったので、またお世話になろうと家族で決めていました。担当さんに、前の住まいをどうするかも相談に乗ってほしいというお話をしたりもしていました。ところが、その後、偶然営業に来られたO社の方が、とても感じが良くて誠実そうだったので、断りがたく、2社を比べるような感じになりました。O社さんはCMも見たことはなくて、きっと一般的な知名度は低いのだろうと思います。ただ、前の住まいのポストによくチラシが入っていたので、わたしにはなじみのある社名になっていました。不動産取引の知識が皆無だったわたしの疑問に答え、まだ契約もしていないのに、取引の現状や情報を教えてくれたのもO社の担当の方でした。まだ契約はしていませんでしたが、その時点で、このくらいの販売価格をつけてこんな感じで販売活動をしていったら、ベストな価格が出るのではないかというような提案もしてくれました。一方のTL社さんは、社内事情からか、前の担当とは、別の社員さんが担当してくれることになりました。会社としては、この地域はあまり得意そうではない印象だったので、念のためインターネットで調べてみると、サイトには、その時点ではその地域の物件が、むしろO社さんより多く掲載されていて、安心しました。でも、情報はO社さんより古くて、示された取引実績の日付はずいぶん前だし、価格も低く、担当の方の予想金額も控えめな数字でした。結局この会社とは取引しなかったわけですが、理由はその控えめな金額というより、わたしたちの気持ちとか納得とかいう点にあまりに重きを置いてくれていない気がしたからでした。説明のポイントや内容がそこまで大きく違ったわけではないけれど、両社から受ける印象はすごく違っていました。あくまでもわたしが受けた印象ですが、正反対だったと言ってもいいかもしれません。3-40代の男性と女性のペアで担当してくださったO社さん。70代と見受けられる超ベテラン女性のTL社さん。年齢は違ってもどちらもプロとして素人のわたしたちに色々なことを教えてくださいましたが、O社の営業さんたちは、若いこともあってか、意見、見解を押し付けてくる感じはなくて、こまめに報告を入れてくださりながら、その都度売り主としてのmamatam家の意向確認をしてくださいました。TL社さんの方は、実力も実績もありそうだし、プロとしての意識も高そうで、もうぐいぐい押してくるというか引っ張られる感が半端なくて、あちらが元気で明るい分、こちらは気分がへこむ?みたいな感じでした。一言でいえばめっちゃキャラが濃い。早く売りたいなんて言っていないのに、個人より不動産業者のほうが早く決まりますよと言われ、初対面のその日に、大体○○円くらいなら買う業者がいますから、仲介契約前だけれどご案内させていただけませんか?と仰るので、別に構いませんと鍵をお貸ししましたが、そのご案内についての報告は数日後にこちらから電話をするまでいただけませんでした。その電話で、やはり予想通りの金額が出てきたましたと言われ、それこそ、広告どころか契約もまだなのに、これは結構いい金額だと思いますよ!と言われて、わたしもさすがに憮然としました。「大体○○円」と最初に言われた金額も、これが現状での相場と言い、この地区のマンションは今フルリフォームしての売価がこのくらい、そこからリフォーム費用○○円を差し引くとリフォーム前の物件の価格はこれくらいと、計算はしっかりしていますが、言っているリフォーム済み物件の価格が、実情とかなり違うと息子が言うのです。すでに結婚し子どももいる、息子の幼馴染の友人たちの多くは、何故かこの街を離れたがらず、何人かがそういう物件をすでに購入したそうでした。で、彼らの買ったマンションの値段がこう、こうと、おむつの頃から一緒に育った友人たちは、そんな話もあけすけにするようで、確かに息子の言う値段は、TL社情報よりだいぶ高いのです。もし、彼女にお任せしていたら、結果がどうなっていたかはともかくとして、いずれにしてもなんだかスッキリしないものが残ったのではないかという気が、今でもしています。わたしたちは不動産取引については素人ですが、地元の住民だからこそわかること知っていることもあり、情報網もあります。例えば、あの地域は、何故か地域内での移動がすごく多くて、今そこに賃貸で住んでいて、同じ地域の中古住宅を探しているという人の割合がとっても高いのです。それはほかの地域と違った、際立った特徴に思われました。TL社の方は、それを言ってもフンフンと生返事。プロたる自分は、そんな素人情報に耳を貸す気はないというようでした。O社の営業さんの方は、そのこともよくご存じで、今は中古マンションの取引は業者が買い取り、リフォームして再販売という形がメインだけれど、ここは、「この地域しか」とか「このマンションのこのタイプ」という強いこだわりのある個人客がかなり多いので、そちらにも力を入れようと思っていますと仰っていました。実際はどう考えていたにせよ、こんな風に一度はしっかり耳に入れてもらえると、他のことでも売り主としてのこちらの意見を大切にしてくれるのじゃないかって、安心できました。結局mamatamは気持ちよく世間話をしたかっただけじゃないの?って言われたらそれまでですけど。でも、思うのです。もし今回と同じ結果が出たとしても、今回のように曲がり角ごとに納得して、次に進んで行くのでなく、すべて担当者に仕切られて途中経過を十分理解できず、ボヤっとした頭に結論が上から降りてきたのだったら、あそこで決めてよかったのか?ってうっすら後悔?みたいなものは残らなかったかしら?素人考えは、非効率だったり、時には危険でさえあるかもしれませんが、どうせこのあたりに落ち着くんだから、下手な考え休むに似たりですよと言わんばかりに、一直線に結論を押し付けられたら、結果に不満はなくても、無理やり自分を納得させたような気分にならないでしょうか?売却の見極めはとても難しいから、すべてプロにお任せしてしまうのも手なのかもしれませんが、わたしたちは、最高額を求めてプロの手腕に頼るより、自分たちの納得の方に重きを置くことにして、より信頼できるというか、自分たちに寄り添ってくれそうな感じがしたO社さんと専任媒介契約を結びました。不動産売買なんて、多かれ少なかれギャンブルのようなもの、頑張っても高い値段がつかない場合もあるし、偶然高く売れることもあるでしょうから、この際、わたしたちの運も信じてみることにしたのです。売り急いではいないから、じっくりやっていただいて結構と伝えていたせいか、報告などとても丁寧にして戴きましたし、決心を急がせるような言動もほとんどありませんでした。今が売るのにいい時期だとか、同じような物件が来週市場に出そうなので、できればその前に決めた方がとかいう情報もありのままに伝えていただき、気持ちを固めるのには大変に役に立ちました。そして、2社で迷った分だけ販売開始の時期は遅くなりましたが、結果的には家族みんなが納得できる取引ができました。それは、今後同じマンションの同じタイプの部屋が売りに出て、もっと高く取引されたと耳にするようなことがあっても、きっと不満には感じないだろうと、そういう納得感で、これは本当に得難いものだと思います。最初に声をかけたのにTL社さんと契約しなかった後ろめたさを引きずっていましたが、そんな建前ではなく自分たちの気持ちを素直に受け止めたことが、今のその納得につながっている気がします。予想以上の価格でしたが、買ってくださったのも業者の方で、O社さんが不当に高く売りつけたのをうっかり買ってしまったなんてこともないでしょうから、関わった全員が納得できる、とても良い取引だったのじゃないかと思える、幸せな取引でした。本当は引き渡しまで取引は完了しないのですが、とんでもないハプニングでも起こらない限りこのまま終了となるでしょうから、この話題はここで終わりにしたいと思います。ここまで読んでくださった皆様、本当にだらだらと長い日記にお付き合いくださり、ありがとうございました。心からお礼申し上げます。