000000 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

歌って踊るお母さん

歌って踊るお母さん

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

朧月夜7627

朧月夜7627

お気に入りブログ

コメント新着

kohalu*mama@ Re:ひさしぶりのわんこ日記(06/22) はなちゃん元気そうで嬉しいな♪ わかり…
UNITA@ おっ久しぶりの更新 どっかの誰かと同じ、脱ヘタレ…宣言? …
マナビープランナー@ 私も久しぶりに・・・ こんにちわ、おっしゃるとおりネットで自…
朧月夜7627@ Re:コハルママさんへ(01/21) はっぴぃ☆E★マリリンママさん >キャ…
はっぴぃ☆E★マリリンママ@ コハルママさんへ 今ね、ここのコメント読んで、ママさんの…

フリーページ

2005年11月12日
XML
カテゴリ:カテゴリ未分類
今年は主人が永年勤続のご褒美で、10連休がもらえる。
前回の連休には、二人でイタリアに行ってきた。

今年は節約モードに入っているし、テロも怖いので、EUは断念。
「タイに行って、ムエタイが見たい」と言う主人。
タイかあ・・・
辛い料理が苦手な私はちょっと不安。

そんなに使わないだろうと、5年間有効のパスポートしか取っていなかったので、取り直さないといけない。
今度は10年のを取るつもりだ。でもまた使う事があるだろうか?
いや、あれば使うかもしれないな。


私が始めて海外旅行に行ったのは、27歳の時。
本で読んだ旅行記に魅了されて、バリ島に行った。

バリ島も今では有名だが、当時はまだあまりポピュラーではなかった。
相談した旅行代理店の人に
「すごい田舎ですよ、何しに行くんですか?」と言われ、珍しがられた。
当時は若い子が行く海外旅行といえば、まずはハワイだった。

12月の安い時期だったこともあり、成田発なのに申し込みは私1人。
ツアーの最低催行人数は2名だったが、1人部屋追加料金も無しで催行してくれることになった。

ろくに英語すらしゃべれないのに、初めての海外旅行で女の子1人・・・
今考えるとかなり無謀だったような気がする。

でもどうしても行ってみたかったのだ。

バリ島はインドネシアの多数の島々のなかの一つだが、
独自の宗教と、工芸品、芸能や音楽、絵画を持っている。
特に興味をもったのは、バリ王朝時代に神々に奉納されたという舞踊。
バリ島の宗教はヒンズー教が基で、その神話を題材にした古典舞踊と、
現代になってから発展した「ケチャ」のような、芸能とがある。

踊りに演奏されるガムランの響は、微妙に音階をずらせているのか、不協和音すれすれの共鳴を起こす。

細密で遠近感の無いバリの絵画。
黒檀の彫刻もバティックの模様も非常に緻密だ。

催眠術にでもかけられそうな芸術の数々・・・
しかもそのほとんどは専門の職人さんではなく、普通の人が仕事のかたわらにやっているものなのだ。

当時のバリは、ヨーロッパとオーストラリアからの観光客が多く、
今では豪華なリゾートホテルの立ち並ぶヌサドゥアも、まだまだ発展途上。
サーファーとバッグパッカーがうろうろしている横で、地元のおばちゃんが頭に大きな荷物を載せて歩いていた。

私が泊まったのは、サヌールにある大きなホテルで、敷地内にゴルフコースまであったが、宿泊客は少なかった。
部屋は広くて、快適だったし
ホテルにはかたことながら日本語を話せるスタッフもいて、
みんな親切だった。

ホテルを出ると
舗装もしていない道路のわきには、海の家みたいなお店があり、店の人はひまそうで、私が通ると「コンニチワー」と声をかけてくれた。
今ほど物売りも騒々しくなく、貧乏そうな私に声をかける人も少なかった。
毎日が夏休みみたいだ。

朝起きると、聞いたことのない声の鳥が鳴き、かいだことがない甘い花の香りがした。
空も海も見たことがないほど青かった。

片言のインドネシア語で現地の人に声をかけると、
ちょっと驚いた顔をして、そのあとにっこりと笑顔を返してくれる。

今まで私が大切だと思っていたこと、失くしたくないと思っていた物、
そんなものを全部、捨ててしまってもいいような気がした。

世界はまだこんなにも美しく新しいものに満ちている。

私たちが失くしてしまったものが、ここにはまだあった。


バリ島の小さな空港を飛行機が飛び立ったとき、私は帰りたくなくて涙が出た。
まるで故郷を離れて行くようなさみしさを感じたのだ。

一人ぼっちでは、たいした冒険もできず、ちょっと見てきただけのバリだったが、私にとってはとても大切な経験になった。


バリ島では最近も自爆テロが起こり、昔のようにのんびりした田舎でもなくなったようだ。

バリ島にはあれから2回行ったが、そのたびに、島とそこに住む人たちが変わってきたように思う。
仕事のかたわらに趣味のようにやっていたことが、思いのほかお金になるとわかって、専門にやる人もでてきたのだろう。
美術工芸品の値段も格段に高くなっている。
今はプロの舞踊家もいるようだ。

観光は大きな収入源で、私にどうこう言う資格はないのだが、ちょっとさみしいような気がする。

またいつか、行ってみたい。
そんなに快適じゃなくてもいい、日本語が通じなくてもいい。
大切なものを失くさないように守っている人たちも、きっとまだいるはずだ。






















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年11月13日 00時59分01秒
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.
X