Gmailとラベル
ところで、前にも書きましたが、実はGmailには、通常の無料Webメールにお馴染みであるフォルダ、ないしは専門的にはディレクトリと言われるメールの『入れ物』がありません。正確に言うと、他の無料Webメールでお馴染みの受信トレイと言われるディレクトリと迷惑メールフォルダと言われる特殊ディレクトリ、あとはアーカイブ(後述)と呼ばれるディレクトリの3つだけはあります。しかしながら、受信トレイの下層構造にあたる仕分けされたメールの為の入れ物と言う意味でのフォルダは存在しないのです。通常の無料Webメールの仕組みですと、迷惑メール以外のメールの場合、受信トレイ→ 各フォルダ(複数存在する)として移動させないと、永久に受信トレイ上に残ったまま、となります。 一方Gmailは迷惑メール以外の全てのメールに対して、受信トレイ→アーカイブ と言うたった一つの移動先しかあり得ません。Gmail受信トレイ画面。[アーカイブ]と言うボタンがある。メールを選択し、これを押す事によって、メールは全て単一の書庫行きとなる。ちなみに[アーカイブ]化されたメールは[すべてのメール]ボタンを押せばいつでも見ることが出来る。 このアーカイブと言うのは、聞きなれない単語ですが、ネットの一部では既に標準化した言葉で、日本語で言うと、書庫と言う意味です。つまり、受信したメールを受信トレイに置いておきたくない場合、単に仕分けも何もせずに取りあえず倉庫に突っ込んでおく、と言うのがGmailの流儀なのです。 整理整頓と非常に縁が無いやり方なんですね(笑)。女房に怒られるスタイルなのです(笑)。何故こんな雑なやり方が可能なのか、と言うと、ここが元々検索サイトであるGoogleならでは、探す事に関しては誰にも負けないと言うプライドがあるからでしょう。つまり、仕分けには全く労力をかけずにアーカイブ(書庫)をひっかきまわして目的の物を見つけ出す技術力に関して自負がある、と言う事です。非常に事後的な労力のかけ方、なんですね(笑)。あ、断っておきますが、自分のおうちやお部屋の整理整頓はキチンとしなきゃダメですよ(笑)。『俺はGoogleスタイルで生きる!!!』とか力説しても女房に張り飛ばされるのがオチです(笑)。これはGoogleが非常に優秀な検索エンジンを持ってるからこそ出来る事なんで、人間にマネはムリです(笑)。女房の指示には黙って従っておきましょう(笑)。Gmail上部にあるお馴染みGoogleの検索用ツールバー。メール検索用に機能が特化してある。事実上、フォルダ式として分類されていないGmail上のメール群では、全てこのGoogleの迅速な検索機能を仲介して[すべてのメール]から特定のメールを探しあてる。使い方は通常の検索エンジンと同じで、キーワードを書いて[メールを検索]ボタンを押すだけ。なお、[ウェブを検索]ボタンでは通常のGoogle検索を行う事が出来る。『探す』と言う事に関しては誰にも負けない自負を持ってるGoogleの検索エンジン君ですが、『効率的に探す』為にある一つの機能がGmailに付加しています。それがラベルといわれる機能です。単純に言うと付箋ですね。あるメールのキーワードを付箋としてメールにいくつもペタペタ貼る事が出来て、Googleの検索エンジンはそれを手がかりに目的のメールを探そうとします。つまり、普通の無料Webメールサービスですと、『メールをキレイに仕分ける』のが大事な作業なんですが、Gmailの場合はメールの仕分けを一切せずにとにかく付箋を貼りまくる。言い換えると、作業を細分化せずに大雑把、かつ最大の効果を求めているのがGmailの特徴です。通常の無料Webメールの構造と逆方向の発想に支えられているんですね。ちょっと分かりづらい、と言う方の為に補足を少々。例えば楽天ブログで記事を書く場合、カテゴリで記事を分けて読者が特定の記事を探しやすいようにしています。例えばこの記事の場合、[Bloggerをはじめよう!]と言うカテゴリに属させています。これがディレクトリに分類する、と言う方法で、特定の記事に属している事を示しています。これが従来の無料Webメールサービスの方法論、です。ただし、確かに同一のテーマに準じて書いているつもりではあるんですが、まだまだBloggerそのもののトピックには入っていません(笑)。連載モノではあるんで、全く関係無いワケではないのですが、ここんとこはGmailが主題になっています。そうすると[Gmailに付いて]と言う新しいディレクトリ(カテゴリ)を作るべきかどうか、非常に悩むワケですが、かと言って新しいディレクトリを作ると『連載』と言う意味では繋がりが無くなっちゃいます。書く前に決まったテーマを作る、ってのはコレがなかなか大変ですし、かつそれに準じる、と言うのもまた大変なのです。もう一つの分類の手立てが、最近楽天ブログで導入されたタグです。これはGmailで言うラベルと同じ物です。つまり、記事を何かに属させるんじゃなくって、記事内に書いたキーワードを付箋として記事にペタペタ貼りまくる(とは言っても楽天ブログ内ではたった3つしかタグは付けられません)。そして、これは検索する為の手段です。こうしておけば、連載のつもりだったのに別のトピックになっちゃってもキーワード検索なんで、そのキーワード内でしたら一貫性は損なわれません。書き手の都合も受け手の都合も一気に解決できる優れモノなワケです。ある種ディレクトリ方式より優秀なんで、TagSta.以外で、個人ブログ内でも実装して欲しい機能なんですがねえ(もっともやっぱり楽天はそんな事考え付きもしないでしょう)。インターフェースの関係上、見た目には普通の無料Webメール上のフォルダとGmailのラベルは大差ないように思えるかもしれません。実用上も殆ど変わらないでしょう。しかしながら、一応こう言うGmailならではの発想、と言うのを楽しんで頂きたいのです。ああクソ、楽天ブログの半角10,000文字以内、って制限キツいなあ。HTMLタグなんか使ってたら本題入る前に字数制限が尽きちゃいそうなんで、ココでやめときます。やっぱ暫くGmailに記事を割く事は避けられそうにありません。トピック分けが細かくなる不便さも楽天ブログならでは、です(苦笑)。取りあえずこのネタは来週に続きます。コメントはコチラ!関連議題(英語デモ) Gメールの使い方がわかる本