突然、白井の店に結杏の母親がやってきた。娘が帰ってこないので、心配して訪ねてきたのだ。
あの、ちょっとここ、寒くないですか?
あっ、すいません。バターが溶けやすくなっちゃうので。
なるほど。室温を少し低くしている。
もう、こんなに冷えてる。気を付けなさい。
ひざ掛けをもってくる。
すいません、時間が。
早く終わらせたい母。
時間がないから。
母も、焼き上がったマカロンにガナッシュを載せる。
その行為に佐渡谷が反応する。
・・・自分でやらせては?時間がないっていっても、数分の差ですから。(^-^)
結杏は、体が冷えやすいんです。体調が悪くなって辛いのは、結杏なんですよ。
穏やかな口調だが、ハッキリ事情を伝える。
娘がパティシエを目指すことを、大いに賛成している。
マカロン完成。佐渡谷と白井がティータイムに移ろうとするが
今日は、申し訳ないですけどこれで。
早く結杏を連れて帰りたい母。
お茶を飲んでいくつもりだった結杏だが、母に合わせる。
佐渡谷からマカロンを持ち帰るよう言われると、全部は
いらない と遠慮し
よくできたの、もらってください。
思いがけない言葉に、佐渡谷も、マカロンを箱に詰めようとしていた白井も戸惑う。
いろいろと工夫してくださったみたいで、ありがとうございます。じゃ。
母がワゴン車に車イスを詰め込み、慌ただしく去っていった親子。
結杏ちゃんのこと、私、心配しすぎちゃってました。
自主性があって、賢くて、本当にしっかりしてた。
でも、お母さんが来た時の顔が…。
白井さんも見た?!一瞬、表情変わったよね。
結杏ちゃん、いろいろ我慢してる気がしません?
お母さんが来てから、ちょっとそれは感じたね。
結杏の微妙な変化に気づいた二人。
もともとが、気を遣うタイプなのかもしれないですけど。マカロンも、よくできた方を私たちにくれたし。
全部は食べきれない → 二人に気を遣って「よくできたの、もらってください」だったのか?その言動の理由が
判然としない。
全部食べきれないから、少し置いて帰ります はわかるが、出来のいいものをあげます は、10代の子とは思えない
心配り・機転だ。
好きなことに対してまい進するって、そんな簡単じゃないわよ。まだ高校生やし。
なにやら意味深長ね。
でも、結杏ちゃんが明日香のところに通ってるっていうののは、もしかしたら白井さんが言うように、どこか本音が言えないとか我慢しすぎるとか、あるのかもね。
カウンセリングに行っている=何か悩んでいる きっと
母親のことだろう。
お母さんは気が付く人で、礼儀正しい。ハキハキしていて、いい人だと思う。結杏も、母の愛情を感じている。
だが・・・何か引っかかるものもあるのだろう。
もっと、親子で楽しく作れるお菓子にすればよかったかな?
いや、生徒は結杏ひとり・・・母親が来る予定はなかったのだから。
二人で楽しく作れるのって、ない?
二人がリラックスできる環境で、作らせてあげればいいのよ!
佐渡谷さん、本当お節介ですね。(^^)
あなただって、一緒にやりたいくせに〜。
思ったことが一致し、やる気になる二人。
実は私も、結杏ちゃんのことほっとけないっていうかなんて言うか・・・少し自分と重ねてしまうところがあって。
確かに、放っておけない感じのする子だね。力になりたくなるというか。
白井と母親との関係は、どういうものだったのだろう。
なにらや、うっくつしたものを感じる。
静が白井をアポなし訪問。夜に突然現れると、怖いよ。
ちゃっちゃと、言いたいことがあるなら言ってください。
素っ気ない。塩対応(笑)いいね。
創作のために白井とつきあいたいわけではない と誤解を
解こうとする静。
彼は、大勢の人たちから色々と言われる立場・・・それで混乱し
自分のやりたいもの、わかんなくなって。
スランプから抜け出せない。
でも、人の意見 聞けるんだ。偉いよ。
私は頑固で人の意見 聞けなくて、借金地獄だから。
それで、結局やりたいことができない状態になってて。
理想の高さ故とはいえ、上の者に反抗~協調性に欠け、
職場で孤立した過去。
でも、こういう時間も必要なのかも。
人生、詰んでる時間が?
無駄だと思う時間こそ、究極の贅沢ってこと。
今のこの時間も、長い目で見たらきっと、無駄じゃないってこと。
実は、マナミンの受け売りでして。佐渡谷さんです。
そうそう。佐渡谷が静に
「時間の無駄遣いこそが、最高の贅沢なのに」と軽く説教したことがあった。
静なりに言われたことを受け入れ、理解してきたようだ。(そうでないと、精神が不安定になってしまうし)
でもさ、このまま作品を出せない~仕事ができないってのも困る。
結杏の自宅で、出張 お菓子教室が始まる。