壬氏の父親が老人!母親との年の差がかなりある。
皇帝が兄!
勉強を続けている小蘭。偉い。
猫猫は皇帝から「選択の廟」に行くので同行するよう
言われる。夜、そこで一行を迎えたのは、手習い所の老師。
「もう一度、朕が通ってもいいのかな」
「何度来られても同じかもしれませぬが、それでもよろしければ」
<帝に対して、ヒヤヒヤする言葉遣いだ~>
確かに、皮肉めいた言葉遣いだね。
建物の中に入る皇帝に、猫猫と壬氏が付き添うことに。
青・赤・緑の扉。「赤き扉を通るべからず」
緑・茶・水色の扉。「茶の扉を通るべからず」
<まさか、これをずっと繰り返すのか>
<上がったり下がったり、戻ったり曲がったり、もう方向がわからない。同じ所をグルグルと回っているような気もする。帝はどうして、私を連れてきたんだろう?>
かなり体力消耗する!しかし、誰も全く疲れた顔をせず、平然と歩く。老師の足腰、凄いな!
最後の扉は、青・紫・黄。「青き扉を通るべからず」
皇帝は黄を選ぶ。中には
「王の子よ、だが王母の子ではない」
<意味は分からないが、明らかに拒絶だろう>
張り紙をじっと見る壬氏に
<ん?妙に真剣な顔をしている>
なにやら意味ありげだね。
<帝は看板の指示に従って進んだ。間違いはしなかったはずだ。なのに正解には辿り着けなかった。何か別の意図があったのか?>
謎!
「きっと羅門(ルオメン)なら、わかるだろうねぇ」
「養父ならわかるというのですか?」
「さてね。どうだろうねぇ」
意地が悪いというか、猫猫をおちょくっているというか…。
<確かにオヤジの知識は凄い。でも、お前には無理だと
言われるのは腹が立つ>
意外と受け流せない・負けず嫌いな猫猫。
<オヤジは特に、医術に関しての知識が群を抜いている。それに関係するということか>
<三つの扉・三つの色・「王の子よ、だが王母の子ではない」この言葉の、真意はなんだ?>
皇帝一族について、遡って考える猫猫。
さらに、皇帝にいくつか尋ねる。そして
「無礼にも聞こえるかもしれませんが、一つ、よろしいでしょうか。
代々、帝位を継いだのは、眼の悪い方が多かったのでは
ありませんか?」
この発言に、老師がハッとする。
「確かに、あまり良くなかったと聞いたことがある。
だが、先帝の眼は良かったそうだ」
<やっぱり>
「あの廟の中、もう一度通ることはできませんか?」
老師に頼むも「扉の選択に口を挟む・妃でも姫でもない娘さんを、そう何度も入れるのはねぇ」と難色を示される。
「ならば、妃に召し上げようか」
「御冗談を!」
動揺し、ムキになる壬氏(笑)
壬氏と一緒なら構わない ということで、再び一行が廟の中へ。
<さっき通った時はわからなかった。王母の子にしか選べない扉があるとしたら・・・扉の色に、鍵があるはずだ>
「汝、赤い扉を選べ」
「うーん、赤い扉などないぞ。どういうことだ?」
「緑の扉を」
開けると、都を一望できる、驚きの場所に出た!絶景。
「おめでとうございます。正しき道を選ばれたようで」
猫猫は`正しき道を選ぶ妃´ではないので
「このたびはどうも、違う者が当ててしまったようで」
<挑発してきたのはそっちなのに、なんだこのジジイ>
嫌味っぽいしね。
どういうことなのか、と老師に説明を求める皇帝。しかし老師は
「それは、そちらの娘に聞いてはいかがかと」
<このジジイ、言いにくいことを私に言わせる気か!?>
厄介ね。
「王母の血を引く者は、色の識別ができない眼を持つ と
いうことです」
赤と緑の区別がつかない。
西方には、そういう特性の男性が多かった。
「きっと羅門(ルオメン)なら、わかるだろうねぇ」
<西方に留学していたオヤジならこの特性を知っていただろう。あれは、そういう意味だったか>
「正解は二つあるように見えながら、本当の正解は、一つしかなかったのです」
色盲だと、一つしか選べない。
「王母から引き継いだ特性をもつ者しか、ここを通過できないということか」
「王母の血族は、そのまま自分たちの血が薄れ、途絶えるのを良しとしなかった。 王母の血を確実に後世に残す方法、それがこの選択の廟なのです」
<もし特性をもつ者がいなければ、王母に近しい血筋の者を妃として迎え、共に廟に入る。妃も廟に立ち入ることができるのは、そのためだ。そうやって少しずつ、国の中心に入り込んでいく>
<それは平和で気の長い、乗っ取りだったわけだ。まあ、さすがにそれは言えないけどね>
絶対に言えないわ。心の中に留めておくのみ。
「つまり朕には、王母の血は流れておらぬということか」
皇帝に、遺伝についても説明する猫猫。
「よもやこんな小娘が、本当に謎解きするとは思いませんでした」
<小娘!> カチンとくる。
「この際、血を薄めるのであれば、いっそこのような者を取り込んでみては?」
<はっ?何を言っているのだ、あのクソジジイ>
「ハハハ。羅漢を敵に回したくないし ~ 」
皇帝ですら、羅漢の機嫌を損ねたくないと思っている。
「お気をつけください。よその血が入ることを、快く思わない連中も多いでしょう」
「わかっておるよ」
「ええ、主上はわかっておられますでしょう」
壬氏に向かって
「お気を付けください」頭を下げる老師。
「・・・わかっている」
やや厳しい表情の壬氏・・・意味深長だな。
<一体何者なんだろう。帝のお気に入りの宦官、それだけで済ませるには、何か・・・誰だっていいか。知らぬが仏。そういうものだ>
壬氏には、何か秘することがある・・・そんな気はするが、ただただわからない。それでいい ・その方が気楽 と方向転換。
あらゆることを総合的に考慮し色盲が思い浮かぶ、猫猫の勘の鋭さが凄い。
