BS 松本 清張シリーズ 黒革の手帖 感想
監督・長尾 啓司(ひろし) 脚本・金子 成人(なりと)96年 放送 浅野 ゆう子が「黒革の手帖」を演じていたとは、知らなった。同じく元子を演じた米倉 涼子同様「きれい過ぎる。特に、スタイル良過ぎる!」腰近くまである長い髪が、まっすぐサラサラ!ウィッグのような艶。「銀行は、男の人ばっかり出世するってわかったんです。女はいくら仕事ができても関係ないんです。チヤホヤされるのは若いうちだけ。だった2~3年で結婚退職。皆、口にこそ出さなかったけど、早く辞めろっていうような目で見てました」女性は30手前で結婚~退職が一般的だった時代。男女差への強い不満を口にする。自信があるから、それが許せない。でも、銀行とはそういう所だと知らないはずがないのだが。安島役は、美木 良介。波子役は、田中 美奈子。なるほど・・・時代を感じる。そして、悪くない。すみ江役は、秋本 奈緒美。和服姿が麗しい。市子役は山口 果林という女優だが「市子がこんなにきれいなの?」と思った。元子が楢林に繰り返し殴られるという衝撃シーンを見て「ざまあみろ」と冷たく微笑む演技が秀逸だった。橋田が怒って元子の首を絞めるという、これまたかなり荒々しいシーンがあったが、元子がしっかりと喋っていたのが妙に映った。安島と船上デートする元子・・・アイボリーのエレガントな帽子と、真っ白い半袖ブラウスの装いが目を引く。清純な雰囲気に、乙女心を感じる。「男の人から頼もしいって言われるようになっちゃ、女もお終いね」浅野 ゆう子のパンツスーツ姿がカッコいい。さらに目を引くスカート姿。腰の位置が高い!カモシカのような脚。美容師がオネエ(笑)楢林役の平 幹二郎のいやらしさと、憤怒の演技が抜群だった。(かなり怖かった)漫談家・ケーシー高峰が俳優でもあったとは、知らなかった。居酒屋の店主を演じていた奥村 公延(こうえん)という俳優も、いい味を出していた。 元子の、蛍光黄緑のスーツがインパクト大。さすが浅野 ゆう子、難なく着こなしている。「ロダン」ではなく「ルダン」と言っている。平成8年の作品だが、音楽もまだ昭和感ある。元子と波子の取っ組み合いシーンが、思いのほか長かった。「‟黒革の手帖”を二時間に収められるのか?」と思っていたが、できるものなのだな と。ぎゅっと圧縮。米倉版にあった安島との恋愛や、先達ママとの対立などはなかったし。米倉版と違い、原作に忠実だったな。安島といい、結末の衝撃といい…。猫が去ってしまった時の店主の表情と「(元子と思われる人物が)まっすぐ まっすぐ歩いていた」という目撃談・・・なにやら余韻を残す終わり方だったな。