Shrinkシュリンク―精神科医ヨワイ―(3)パーソナリティ症 感想2
雨宮「彼女のこと、重たく感じて逃げました」仕方なかった。まだ高校生だったし。「多分、高校ではもう発症していた」言動からいって、間違いないね。「あの時こうしたら、ああしたらって後悔ばかりで。優しいな。精神科の看護師なんて、私には…」あらら…そこまで弱ってしまったのか。弱井は、今の雨宮には医療知識がある と言う。そして「あなたのお節介な性分は、もろ刃の剣です。時には、恨まれることもあるかもしれない。でもきっと、人を助けることも沢山あるはずです」こう言われると、救われる。* * *バー。風花は相変わらず、態度が悪い。(普通ならクビ)「コミュニケーション能力が不足していると感じるなら、SSTを試してみるのはいかがでしょうか?」岩国「社会生活 スキル トレーニングの略。デイケアで毎週行っているプログラムなの。ロールプレイを通して、感情をコントロールするスキルを学べる効果があるって言われてるんです」「通いながら、小山内さんの目標を見つけてみませんか?」これまで、目標を持つことがなかった…意識したこともなかった様子の風花。目標、大事だね。生活の張り合いになるから。* * *デイケアでのロールプレイ。風花の課題は「接客でカチンときても、怒らずに済ますこと」職員がお客さん役になり、悪態をつく。カッ!として怒鳴る風花。「さあ みんな、どこがよかった?」えっ・・・「相手の目を見て、しっかり話せてた」「大きな声も聞き取りやすかった」なるほど、いいところもあるのだ。「もっと良くするためには、どうしたらいいと思う?」冷たいことを言わない・敬語を使う という率直な意見も。そして職員「ちゃんと作ってるってことを、具体的に説明するっていうのはどうかな」助言を受けて再度ロールプレイ。怒鳴ることなく、先ほどより冷静に応対できた。笑顔になる風花。私も、このプログラムに参加したいわ。* * *「(弱井先生が)あたしの力を信じるって。そんなこと言われたの初めてなんだ」(^_^)治療に前向きになる風花。弱井からの宿題に、まじめに取り組む。以前より明るくなった風花。やはり若いから、吸収がいいし早い。気力体力もあるし。「人と、ちゃんとまともに話せるようになったら…パパと話してみたいな」「治療が進めば、いずれ必ず、周りの人や風景がこれまでと違って見える瞬間があります。でも、その時が来てもどうか恐れないでください。それこそが、小山内さんが変わろうとした証しですから」・・・なにやら意味深長なことを言う。* * *風花、都心のこんなに広い部屋に住んでいるとは。風花の変化に戸惑う温田は、リストカットしてしまう!これは衝撃の展開。「(リストカットについて)その根底にあるのは圧倒的な自信のなさです」…私、誰よりも自信ないけれど、これは絶対にできない。「自信のない者同士、共依存になりやすい」なるほど。「患者の自立を妨げる依存関係。精神医療のタブーです」「先生が風花に冷たかったのって…」手紙をもらった時、反応せず淡々としていたね。「患者は、時として治療者側を揺さぶってきます。でも、医者は患者にとって、揺らがない存在であるべきです。だからルールが必要なんです」「線を引いただけです」なるほど。患者に寄り添うにも、そういう信念・毅然とした態度が必要だと。* * *風花は、父に勧められた就職を断る。父は激怒し、風花にグラスを投げつける!「同じだ。あたしと同じだ」テーブルに置いてあるお菓子も、思い切り投げつける父。家族にこんなことされたら、物凄くショックだ。暴力は悪い。でも、お父さんの気持ちもわかるよ・・・。エリート家系なのに娘が異端児/関係者に頭を下げて見つけた就職口 だもの。「お前みたいな出来損ないを持った、こっちの身にもなってみろ!」これは暴言だが、そこまで言う人の気持ちもわかる、私は。彼の怒りがわかる。荒れ狂う夫を必死になだめる母。その光景を見て風花はハッとする。温田が母と同じ役目なのだと。さらに、両親のいびつな関係性に気づく。* * *「境界性パーソナリティ症の患者さんは、実は親御さんも同じ病であるケースがあるんです」えっ・・・それは怖い。「でも、それに気付けたのも小山内さんが前に進んでいる証拠です」そうだね。「先生、あたし、大人になりたい」この台詞のインパクトの大きさ・・・胸に刺さる。こう思えるようになったのは、すばらしい進歩。今ならまだ間に合う。* * *「あなたのインナーチャイルドを探して、声をかけてあげてほしいんです」「傷ついた子どもの頃のまま立ち止まっている、あなたの心です」風花は幼い頃、花屋の花を気に入って、つい持って出てきてしまった。それで父が激怒。「うちに泥棒はいらん!」怒鳴り、花を娘に投げつけると立ち去る。(代金 払えよ!)オロオロし、夫について行ってしまった母。親に置いて行かれ、少女・風花が泣く。当時のそんな自分を抱きしめ、優しく声をかける。「あんたが強くならなくちゃ。自分の足で、歩かなきゃ」* * *母に電話し「これからは自分でやってみる」自立を宣言。わだかまりのあった雨宮とも、心が通じ合った。「あたしね、卒業しなきゃと思ってる。あたしを甘やかしてくれる全てのものから」これも胸にグサッとくる台詞。グサグサ。驚くほどに成長した風花。イヤな思いをさせてきた温田に心から謝り、きれいに別れる二人。両親から離れ、花屋で働くようになった風花。仕送りなし・アルバイト 都心なら、家賃6万円の部屋を借りてギリギリ生活できるって感じか。親や温田と決別したのは正解だね。そうしないと大人になれない。* * *この第三話が断トツで、身に染みるものがあった。風花が羨ましい。若いうちに気づき、実行できて。`間に合う人´が羨ましい。ドラマだからこうして希望のある結末となったが、現実はこんなに順調にいかない・もっと時間がかかるだろう。こういう医師がいれば主治医になってほしいが、現実にいるはずない。小山内という苗字は`幼い´からきているのでは?光石 研が、怖い父を熱演!迫力あったわ。中村 倫也という俳優(ともや と読めなくて検索した)名前はちょくちょく聞くが、どんな人か知らなかった。原作を読んだこともないが、弱井を好演していたと思う。恋人のこと・研究所を辞め開業したこと 謎が残る。原作を読みたい。長文を読んでくださり、どうもありがとうございました。