薬屋のひとりごと 第34話 怪談 感想
翡翠宮に、新たな侍女が三人やってくる。<同郷の人間だけで固めるのか。暗殺されかかったことのある玉葉様には、その方が安心だな>三姉妹、同じ顔!物置小屋が気に入っている猫猫。広くていろいろ置ける・作業しやすい環境で都合がいい。寛大な玉葉と紅娘(ホンニャン)。<いい上司たちだな>恵まれている猫猫。実に幸せなことだ。新しい侍女・白羽(ハクウ)…小屋に住む猫猫に、何か思うことがあるような様子。<桜花(インファ)様が、小屋に引きこもるのを止めたのはお節介だけど、私のことを考えてのことだろう。早く新しい侍女たちに慣れてほしいという、桜花様らしい気配りだ>桜花なりの、猫猫に対する思いやり。それを察し、いらぬ世話だ と迷惑に思うだけではない。「すみません、勝手なことばかり」素直に謝る猫猫。こういう態度を見せるのが大事よね。<後宮の北側・・・>このところ、しょちゅう北側に行くなぁ。桜花に連れられて、ある古い建物に行きつく。年増の女性が出てきて、部屋に案内される。暗がりだし、その女性も不気味な感じだなぁ。<こんな暑い日に、締め切った部屋に12人も集まっている>「今宵は、肝が冷える13の話を楽しみましょう」<13の話?>怪談話をする会ってことね。<しかしまあ、話は後宮内の噂程度のもので、肝が冷えるほどではない>とっても冷静な猫猫。<なにせ後宮は娯楽が少ない。こういう語らいも認められているようだ>数少ないレクリエーション・気分転換なのだ。子翠(シスイ)も参加者。スルメ持って怪談(笑)「東の国のお話」子翠の怪談は、日本の話だな。怖い…。<話し方がうまいな。まるで別人みたいだ。 ん?この横顔…なんか見覚えあるような>子翠は、ただの下女ではないでしょう。登場時から、なんらかの注目すべきバックグラウンドがあるような気がする。猫猫の話・・・怪談よりも恐ろしいわ!桜花、話が下手すぎる!(そもそも、話を準備してこなかった・・・ダメじゃん)<そういえばこの女官は 最初に`13の話´と言っていた。ここに集まったのは12人なのに、どういうことだ?>女官が語り始める。「先帝は、年端も行かぬ少女を選んではその花を散らし、手折られた少女たちは、外に出ることを許されぬまま、時を過ごしました。その中に、一人身ごもった少女がおり、先帝に訴えましたが、少女は後宮を出ることを許されず、死ぬ間際に・・・`次はお前たちの番だ!’」<ハッ!>ウトウトしていた猫猫が、立ち上がって窓を開ける。<ハァ!頭がボーッとするわけだ!>「桜花様、子翠、グッタリしている女官を、窓や扉の近くへ!」「早く!消えずに残った火のせいで、体に害をなす空気が、部屋に充満しているんです」一酸化炭素中毒。<気づくのが遅すぎたな>「ああ!もう少しだったのに」<ハッ!あの女官は?>消えた。幽霊!?「ハァ。なんかバタバタだったわねぇ。主催者の女官もいなくなって」命が危なかったのに、意外とあっけらかんとした桜花!「ねぇ猫猫、さっきの話は何だったの?ほら、禁忌の森の話だよ」「禁忌の森なんていうのは迷信でしょうが、禁忌になった謂れが全くないとは言い切れないって思って」「森は食べ物が豊かですが、食べられないものも豊富にあります」「ツキヨダケという、ヒラタケに似たキノコがあります。~毒があって、暗くなると光る特徴があるんです」初めて聞いた他人の怪談から、あれこれ推量する・・・凄いな。知識と想像力。母「おいしいキノコが、森の中にあるよ」「自分たち親子を見捨てた、村人への復讐として」怖い。紅娘「去年までやっていた女官が亡くなったから、今年は誰が引き継いだのか、心配だったのよ」桜花「えっ・・・」「結局、後宮から出られなかったのよねぇ。実は、先帝のお手付きになった方で、あの集まりが唯一の楽しみだったそうなのよ」「ウゥーイィー!あの話!」<あの女官の話は、己の身の上だったのか。それとも、事情を知る誰かのいたずらか>前者としか思えない。<あの時、あの場には年嵩の女を含めて、12人しかいなかった。とりあえず、13番目の怪談にならずに済んでよかった>猫猫のおかげじゃん!あのままだったら12人、全員が亡くなっていたわ。紅娘は亡くなった女官を「気の利くいい人で、私のお世話になったのよ」と言ったが、ではなぜ、そんな好人物が人を殺そうとしたのか?しかも12人も。「猫猫、今晩、一緒に寝て!」桜花、猫猫にくっつき過ぎ!あら、麗しい音楽と美しい壬氏。今回は出てこないと思ったのに。