【夜ドラ】バニラな毎日(15)感想
佐渡谷と白井は、結杏とその母親が楽しめるように と考え、イートンメスというお菓子を作ることにした。イギリスの、伝統的なデザートなの。イートンは、学校の名前。イートン校のことか。じゃ、`メス´は?は「混とん」。その訳は、作ってからのお楽しみで。白井は、前回 結杏のために作った器具を持参。優しいね。メレンゲが焼き上がる。本当にセンスがいいですよね。結杏を褒める白井だがでは、作ったメレンゲを壊してください。えっ?どういうこと?!マカロンの時は「メレンゲを潰す」だったけど、今回は更に上をいって「ぶっ壊す」。何か、意味ありげ。こんなに、きれいに焼けたのに?そりゃ、ためらうよね。大丈夫。イートンメスは壊していいの。説き伏せられた結杏は、おもむろに右腕を持ち上げると、手の甲でメレンゲを叩いて壊す。前回のことを思い出す・・・母のこと、自分のこと。そして「壊していいの」白井の言葉が何度もこだまする。無言で、激しくメレンゲを砕き始めた結杏。結杏?どうしたの?もうやめて。パティシエになんか、なりたくない!えっ?まさかの告白!なりたいなんて、一言も言ってない。・・・もう全部イヤ。お母さんがいちいち何でも口出してくるところも。お母さんが、私のことを何もできないと思ってることも。お母さん、そんなこと思ってないわよ。できないと思ってるから、全部 先回りするんでしょう。学校に行くことを少し渋っただけで、母がカウンセリングの予約を入れた。そうか…結杏の意志ではなかったのか。結杏のことを、お母さんが一番よくわかってるから!わかってる?本当に?・・・私は、お母さんのこと、うざいと思ってる。言った!ムカついてる。追い打ちをかける!でも、そんなに頼ってる相手に・ ・ ・惨めだよ。そんなこと・・・言わないで。すすり泣く母。ショックだよね。母を睨む結杏。壊して。なんで?イヤだ。いいから。母の手を掴むと、メレンゲにバンバン打ちつける。もうわかんない!むせび泣く。その様子に、白井は驚き絶句。だって…お母さんは…結杏が幸せになることだけを考えてるから…そんなこと言われたら、どうしていいかわかんない!純粋な親の情愛だ。でも…私は私で…自分を、幸せにできる力があると思う。そうできるように、ならないといけないと思ってる。まだ16,7の子が、こんな立派なことを言えるのか!?私の人生は…私が決めたいの。まだ16,7でこの台詞は早すぎる!と思ったが・・・結杏は精神年齢が高いからな。私も…お母さんにも、幸せになってほしいの。お母さんには、お母さんの人生をちゃんと生きてほしいの。考えること・言うことが大変立派。私の人生?そんなのどうでもいい!お母さんにとって、結杏が人生なの!結杏が全てなの!結杏を見てるだけで十分なの。あぁ、そんなこと言うと、ますます「煩わしい」と思われる!でも、それじゃダメだよ。・・・苦しいよ。「苦しいよ」が心の叫びに聞こえた。痛々しいな。重い愛情ってことか。なんというか、乗っかられている感じなのか、横並びされている感じなのか・・・いずれにしても、邪魔でうっとうしい。そりゃ、一人になりたいよね。立体視ってやつ?親子のいざこざの最中に、突飛なことを言い出す!どういうこと?視点をずらすと、見えてくるはず。そういうことやと思う。頑張りすぎなくても、見えてくるものがあるんじゃないかしら。結杏の視点・母の視点 お互いにその違いを知り、理解できればいいねってことか。母は、独りよがりの傾向が強かったようだし。娘を愛おしむ母と、自立心の強い娘。ひょんなことから、本音をぶつけ合う機会を得られた。結杏の自尊心や、母親を一個人として認識しているところが立派。大人だわ。結杏は幸せ者だ。イートンメスの`メス´は、メレンゲをメチャクチャに崩すことを意味していたのだな。その後の母親の`混乱´も含めるか。