アストリッドとラファエル5(3)「マンダラ」感想
流産したラファエルを気にかけ、話し合いを望むニコラだが「もう話すことなくなったんだから、いいじゃない」その問題には向き合いたくない という態度をとられる。警視正の親友・マキシムは、悪夢に悩まされている。仏教の僧侶が殺される という内容。話を途中まで聞き、アストリッドは「その殺人事件は、既に起きました。1996年5月20日です」事件データが頭に入っている!夢に出てくる人物は、チベットの僧侶・ノルブと確認できた。彼は薬物依存者によって殺害された という捜査結果が出ている。ニコラはアストリッドに、ラファエルと流産について話したか?と尋ねる。そりゃ、ラファエルがどう思っているのか、気になるよね。何も話してくれないのだし。警視正は、マキシムが夢で見るものにピンときて、皆を寺院に連れていく。「砂まんだらだ。アートの価値もあるが、彼らにとっては精神の修行だ。完成したら、すぐ壊す」「これほど精密な作品を、壊すんですか?」勿体ないね。「ああ。諸行無常を心に刻み、こだわりを捨てることを覚えるためだ」なるほどねー。勿体ない!なんて騒ぐのは執着か。警視正は仏教徒!「…ってことは、瞑想とかも?」「ああ。部下にキレないためにな」冗談かと思いきや、表情から察して8割くらい?、本当のことだろう(笑)「本当に夢でこの法輪を見たなら、ノルブ・ラマは ここで殺されたのかも…。捜査はやり直した」鑑識係「古いので薄くなってますが、血痕が見つかりました。ここが犯罪現場の可能性は、高いです」テツオがアストリッドに挨拶しにやってくる。「帰る前に、さよならだけ言いたかった」「さようなら」軽く頭を下げたのは、日本式ってことか。テツオは落ち着いているが、悲し気な表情で去っていく。アストリッドが、寺院内にあった凶器(法具)を発見。僧侶たちから話を聞くラファエルとニコラ。ノルブは優しく、他者に尽くす人格者だったという。殺害される理由が見当たらない。真犯人かと思われた僧侶・ロデンが、二階から転落。罪がバレる前に自ら・・・一見するとそうだが、アストリッドが「自殺ではありません」その根拠を説明。「突き落とされた」「他殺です」 「ロデンを殺したヤツが、ノルブ殺しの真犯人ね」ラファエルたちと話していると、サミを幻視するアストリッド。彼に話しかけ、部屋を出ていってしまう。そんなおかしな言動を、訝しむ面々。心配になり、後を追うラファエル。「いつもと違う」とわかるのは、彼女だけだ。ウイリアムに、自分の身に何があったか話すアストリッド。「また始まりました。最近突然、発作が起きるんです」「最後の発作は18歳の時で ~ 」随分と前だな。約20年ぶりか!「予測不能です」だからより恐ろしく、厄介。ラファエルがアストリッド宅にやってくる。「あちこち捜したよ。ウィリアムに電話して、事情を聞いた」「医者に電話しようか?アストリッド、私に何かしてあげられることない?」要望がないとわかると、静かにアストリッドに寄り添う。優しいなぁ。「あなたが、元気ないとイヤ」「当然です。友達には、いつも元気でいてほしいものです」「ラファエル、あなたは豆を失いました。あなたの胚、子どもです。だから、豆を補充する必要があります」いいなぁ、二人の友情を感じる。ラファエルの妊娠に不安感を強めていたアストリッドだが、彼女なりに流産した親友を思いやる。ノラの調査と、寺院にある法具から出てきた古銭により、殺害されたノルブはチベット人ではなく、中国人だと判明。正体は、中国政府のスパイ。チベット人を弾圧した過去もある。とんでもない裏の顔があったのだ。紙の資料を調べるアストリッド。ある事件に注目する。ラファエルから発作について訊かれたアストリッドは「精神的ショックのせいかもしれません。初めての発作が起きた時、医師に言われました」「恐らく原因は、テツオの出発です」「彼は今朝、お別れを言いに来ました」「どうして、もっと早く言わなかったの?」「あなたに、聞かれなかったからです」ラファエルは妊娠して、自分のことでいっぱいいっぱいだった。仕方なかった。「彼の気持ちもわかる。そう簡単じゃないだろう」「アストリッドに合わせるのは大変だ そう言いたいの?」ニコラは別に`アストリッドは自閉スペクトラム症だから…´という意味で言ったのではないだろう。でも、ついそう取ってしまうラファエル。「いい人だと思ってた。なのに突然 捨てるなんて、彼女どんなにショックか」優しい。しかし!「正直、どっちが捨てたかは微妙だな」おっ、随分とハッキリ言うね。「彼はちゃんと、愛してると言った」「でもアストリッドは、返事もしない。そりゃ、自信なくすよ」テツオから話を聞き、苦悩する姿を目の前で見たから。男として、テツオを擁護。マキシムの母親が、幼い息子と自分に起きたことを話す。ノルブがマキシムに襲い掛かったので、とっさにそばにあった法具で抵抗~刺してしまったと。正当防衛だと理解するラファエル。その後、とどめを刺した者がいるはず。ロデンを殺したのもその人物だ。「ロデン ラマのメッセージは、文章じゃありません」まんだらに書かれた文字が何を表しているのか、わかったアストリッド。お見事。僧侶トクメが犯人だった。恩人で、尊敬していたノルブから「子どもを殺せ」と言われ、幻滅と怒りで暴行してしまったと。トクメの凶行だと気づいたロデンから「寺院を出ていけば黙っている」と言われたが、それは無理。で、口封じした。ロデンがあまりに気の毒。「ありがとう、コスト」「仕事ですから」「信じてくれた」始まりは、夢の話だったしね。アストリッド、テツオの帰国をどう思ってるの?わかりません。でもテツオは、今は拠り所以上の存在になりました。彼にそう言った?んん。聞かれなかったので。聞かれなくても、言う必要があることだってあるよ。今からでも間に合うと思う。ラファエルのすばらしい助言。さすが親友。ラファエルが急ぎました。規則を無視して、赤色灯をつけサイレンを鳴らしました。私事だけど急いでいるからと、警察車両を好き勝手に活用しちゃった。あなた以外とは、囲碁をしたくありません。テツオにとって、最高の言葉じゃない?この二人だからこその言葉。ちゃんと言えてよかったね。テツオを失意のまま帰国させてはならなかった。ラファエルのおかげだ。ラファエルのかあちゃん登場。一癖どころではないな。他の人が気が付かないことに気が付く・データ記憶力資料探しの能力アストリッド大活躍。まんだらを、もっとよく見たかったな。これ、中国政府を刺激する、かなり攻めた内容だと思った。