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欲張り?!4足のわらじを履く私の日々の事

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2012.07.16
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カテゴリ:カテゴリ未分類
ー昨日6.5回目をアップしたばかりなのですが、早速7回目をアップすると言う
神業をあっかんべーオーケー披露してみたいと思っちゃいましたぁ!ほんじゃぁいっきまぁすっー

       - 回想 - 絃冶(げんや)
  コンコン
 「…入れ」
 「失礼します」社長室に入るとその部屋の主、統源(とうげん)は背中を向けて、 
 外の風景を見ていた。

 「お話があるとか」
 「うむ。まぁ座れ。」振り向きながら、自分も絃冶の前の椅子に腰掛ける。
 「失礼します」秘書がお茶を運んできたので、出て行くまで待った。
 「何か有りましたか?」
 「うむ。今日占いが出た」
 この場合、朝の情報番組の「今日の占いカァウントダゥ~ン!」などと言うのではない。
 統源は特殊な能力というのか夢による占いを得意とする。
 政財界ではお抱えの占い師に重要な決定をする時、占って貰うという人が
 実は結構居るらしい。
 統源はそれが自分で出来るのだ。

 しかし今回はどちらかというと託宣というような形だったようだ。
 統源の占いには2種類有るらしく
 曰(いわ)く、自分で占おうと思って床に就き夢で占いを行うものと、
 意図せず夢の中で誰かしらからのお告げのように受け取るものがあるらしい。
 いずれにしても、それを駆使して一代で森川グループを大きくしてきたのだ。
 もちろん絃冶は統源の占いを100%信じている。

 「仕事の件ですか?」
 「いや…今回は託宣じゃ。良いか、よく聞け。
 これから10年後、いよいよ姫巫女がこの時世にお生まれになるという事だ」
 「それは…」あまりの事に絃冶は言葉が続かない。
 自分達が気の遠くなる様な時を待ち望んだ事。

 その時の為、統源も自分も生まれた時、事実に覚醒した時から、
 準備を整えてきた。時は満ちつつあるという事なのだろうか。
 「それで父さん、やはり、私たちの準備が功を奏し姫巫女を迎える準備が整った…
 ということなのでしょうか?」
 勢い込んで絃冶は聞いた。
 しかし統源の顔は浮かない
 
「残念じゃが、生まれいずる姫巫女を取り巻く環境に
 大して変化は無い。
 この世にご出生された時から姫巫女は常に危険に晒されてしまうじゃろう。
 わし等が着々と準備を重ねている間、あやつらも姫巫女を永遠に葬る計画を進めて
 きたという事じゃろう」
 出来る限りの準備に手を尽くしているというのに、まだ万全とは程遠いのか。
 100年を超える時を待ち望んできたというのに。

 「前回雲母(きらら)殿が姫巫女を身ごもられた時は有事じゃった。
 この世は多くの国を巻き込む大戦へと突き進んでおる時じゃった。
 まだ受け入れ態勢の十分整わぬ中であったが、
 姫巫女は自分が世に出る必要を感じたのじゃろう。
 しかし…しかし雲母(きらら)殿諸共やつらの兇刃に命を奪われてしまった。」
 統源はぎりっと唇をかんだ。

 「母体の中で命を落とすという事はそれまでの転生でも初めての事。
 よもやわしらは姫巫女を永遠に失ってしまったのではないかと、恐怖と無力感に
 苛まれてしまったものじゃ。」
 「しかし、我々は望みを捨てなかった。必ずや戻ってきてくださると…さらに強固な
 守りを固めるべく…」弦冶が両の拳を白くなるまで握り締めた。
 「そうじゃ、それからの長い永遠とも感じられる長い年月…
 そして遂に雲母(きらら)殿が転生を果たされた。

 何時の世も姫巫女の母となられる雲母(きらら)殿。
 わしらは姫巫女の転生を確信した。
 今回は絶対に前のような失態は許されぬ。絶対にな」長い眉毛に
 半ば遮られた統源の小さな瞳が若者のような生気で燃え上がる。

 「そこでじゃ、次の手に出ようと思う。
 わしはO県の所有している庁舎周辺を買い取ろうと思うとる。
 あの横にある人工の島、夢咲島も含めてな」
 絃冶は厳かな神託を受けたように感じた。


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今回もちょっと短めですが、何故統源達が民間刑務所に参入する事になったのか
などこれからの話の根幹に関わる部分になってくるかと思います
「やっと回顧編が終わったと思ったらまた回顧編かい」と突っ込みたくなっている方もいらっしゃるかと思いますが…ぽっ次は誰の回顧編って事は無いと思いますので…今の所…





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Last updated  2012.07.16 09:04:28
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