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カテゴリ:ちょっと真面目に
2月15日の夕暮れ生まれた3,000gの男の赤ん坊は今日二十歳になった。長男。
この子がいなかったら私の成長はなかっただろう。 親というものになれなかっただろう。 (今もかなり半端だが…) 中学2年の3学期、いじめがきっかけで不登校になり、昼夜逆転・ひきこもり・家庭内暴力・ 非行…とあらゆる試練と何年にもわたって向きあう事となった。 『抜けないトンネルは無い』『明けない夜は無い』 そんな言葉のすべてが信じられなかった。井戸を掘っているのかもしれない…。光からは確実に遠ざかり、やがて湧き出る水で溺れ死ぬのかもしれない そんな風にしか考えられず、 あの頃は死で終わらせる事以外に思いつかなかった。 長男が私を殺そうとした時、それがこの子の望みならそうさせてやればいい とも思った。 お互いが刺し違えるような状況も数回あった。 でもその時、『それだけはさせてはいけない。その子の残りの一生にどれだけ重く暗い影を背負わせることになるか想像出来るだろうか。それだけは、何があってもさせてはいけない。』 と投げかけてくれた人がいた。 言われた時は、その真意など分らなかったが。 楽になってしまいたい そんな投げやりなあきらめの気持ちで 疲弊しきった 憔悴しきった自分がいただけだ。 感覚がどんどん麻痺していくだけの自分自身すら投げ出したい気持ちだった。 どん底まで落ちて落ちて、その底の深さに恐れおののき、でも少しずつ、何かがほんの少しずつ変化していった。 変化をなかなか信じる事が出来ずにいた。 そして、生きることから逃げ出すわけにはいかなかった大きな理由は次男。 この子がいなかったらとうに私も長男もこの世にいなかったかもしれない。 けれど、今、生きている。 言われた事がここまできてようやく判る気がする。 この与えられた命は、『生かされている』のだから、何があっても自ら途切れさせてはならない という事を。 そしてそんな日々のなか、長男がかけがえのない我が子であり、大切な息子だと心から思えるようになった事が何より嬉しい。 昨日ひょっこり現れた長男。今じゃまるっきり、ごく普通の親子である。「お茶でも飲むー?」 「んー、いい、いらない。」 こんな当たり前の会話の何とありがたいことか。 今はバイトをしながらクラブDJとして都内のクラブに出たりして頑張っている。 (「横浜は中田市長の政策でサ、そういうの出来るところが無くなっちゃって…」ですと) 人を好きになる事も出来た。年上のしっかりした可愛いGFもいる。 長男が来ると必ず撮る、兄弟ツーショット。かけがえのないもの。 ![]() あ、ちょうど産まれた時間。 誕生日、本当に、本当に、おめでとう。 そして見守って下さったすべての方々に感謝。 ありがとうございます。みんな、生きていますよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 15, 2007 06:26:53 PM
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