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シンポジュウムに参加させていただきました入舩です。
保育園の立場から虐待問題を考えた場合、非常に対応に苦慮することが多く(虐待の考え方も含め)、個人的には このようなシンポジュウムはタイミング的にぴったりでした。 私は幸い保育園の中で虐待を疑うようなケースに遭遇していませんが、ここ数年待機児問題を取り組みながら、虐 待の原因となりうる状況を感じていました。 保育園の入園希望者(入園した人を含め)と年に100人程度の保護者の方とお話をしています。 多くの方が経済的問題や仕事を続けたいと、いわゆる保育に欠けた状態の申し込みですが、その方たちの中でも、 このまま保育園に入れなければ「この子を産まなければ良かった」とか「この子がいるからこんな状態なんだ」と 自分を追い込んでしまうという話を聞いてきました。 そのような方は少数ではありますが、多くの方がその気持ちが分かると話しています。 また、保育園を希望する方の中には、「子どもを見たくない」「子どもから離れたい」と思っている人もいます。 しかし、そのことは公に話せば「育児放棄」だと言われてしまうので、とりあえず保育に欠ける状況をつくらざる を得ません。 申し込んだ方には1時間半から2時間お話をしますが、徐々に本音が出てきます。 そのような苦しい思い・だれだってわが子が可愛いはずなのにそうできない自分に苛立つことなどに共感すること の必要性を感じています。 虐待問題には待機児問題も大きく関っていることにみんなが気づくことを訴えています。 先日、保健センターの保健師さんから連絡が入り、メンタル面で診断書の出たお母さんのケースで、保育園を必要 としているがどこも空いていないので、入れてもらえないだろうか?と相談がありました。 私の園も空きはありませんが、一度保健師さんに来てもらい、お話を聞かせていただきました。 保健師さんから、虐待のケースや母親のメンタル面でのケースが多くなってきたとお聞きしました。 今回の方は虐待のケースではありませんが、このまま社会と接点がなくなって追い込まれたら、当然様々なことが 心配されます。 入園はできないけど、遊びに来るように伝えてくださいとお願いして、2 週間ほどしてそのお母さんが遊びに来てくれたので少し安心しましたが、今後どのようなつながりを作っていったらよいのか、悩むところです。 保育園に入っていても虐待のケースもよく聞きます。 (妻の保育園でもあるようです。) 今回のシンポジュウムで感じたことは、様々な実践活動は保育園でもできることだし、一番身近な存在のはずです が、その観点がないこと。 子どもの育ちへの見通しを失い、拠りどころがなく、目に見えたことでしか子どもを評価できなくなっている社会 のあり方。 私たちの子ども感がかなり柔軟性を失い、画一化してきたこと。マイノリティーを認められない社会。 子どもをどう育てるかということを、みんなで話し合えないこと。 無縁社会の一端を見るようです。 私たち保育園ができることは、発達の見通し、すべてを受け入れられる子育てを示すこと。 些細と思われることでも共感し、一緒に考えることです。 そして子育ての楽しさをもっと社会に発信していくことです。 子どもたちから救われること、教わることは多々あります。 こんなにもすばらしいエネルギーを、社会に還元しなければもったいないです。 そのことが妨げられるような社会は、どんなに経済が豊かでも、貧困社会と言っていいと思います。 「物から人へ」と方向転換したかに見えた日本ですが、政治の力に頼らず私たち自身がその方向性を見極めながら 動かしていかなければならないと、感じました。 これだけの多くの方が何とかしようと思っていることに、勇気をもらったシンポジュウムでした。 ありがとうございました。 つくし保育園 園長 入舩 益夫 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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