2007/04/22(日)17:20
おキクさんのこと。
おキクさんはウチでいちばんの婆さまネコで、ずっとネコに囲まれて育ってきたワタシにとっていちばんの長生きネコだった。やってきたのはワタシが15歳の時。叔母さんちの近所で野良ちゃんしてたのを拾ってきたの。生後2ヶ月くらいから自分で狩りをして生き抜いてきただけあってなかなか野性が抜けず(母が料理の下ごしらえをしようとしてた生の牛肉をかっさらってったりとかw)お腹がすいてもウニャ~ンとか猫撫で声出して媚売ったりとか全然しないの。そんなプライドの高いおキクさんにはちょっと恥ずかしい宝物があって、それは何度も洗濯してすっかりボロになってしまったハンカチ。ウチに来た当時からなぜかこのハンカチが気に入って(母ネコのお乳を吸うみたいに音立ててチューチューやり始めた!)、大きくなってからも手放すことはなかったなぁ。ライナスの毛布だ。
何年前からか呆けが始まって視力も落ち、体も小さくなっちゃったけど、それからはなんだか人懐っこくなってきたおキクさん。外に遊びに出ることもなく家の中で日向ぼっこしてるだけのおキクさんは子猫の時からずーっと気が強かったから子供に返っちゃったみたいでなんか可愛かった。
10日ほど前、母が『キクちゃん帰ってこないの。目が見えないのにすごく外行きたがって、開けてあげたらそれっきり。』とメールしてきた。そして昨日になって届いたメールには
『10日ぶりにキクちゃんが見つかったよ。以前よく行ってた(近所の)幼稚園裏のお墓で、亡くなってました。雨で濡れてたけど、カラスに傷つけられずに寝ている風だったよ。明日の朝、他の子達が眠ってる庭に埋めます。』
そろそろかなーとは思ってた。ウチではいままでほとんど全てのネコ達が家の中で最期を看取られていったけど、プライドの高いおキクさんらしいというか…。ハンカチも一緒に埋めてあげてくれたかな。
享年18歳。おキクさん、安らかに。