デカン高原の優雅な休日(2006/2/12)デカン高原の優雅な休日(2006/2/12)今日は日曜日、天気にも恵まれたので、バンガロールから北へ65kmのところにある景勝地、ナンディヒル(Nandi Hills)への一人旅を決行しました。 ナンディヒルへは、バンガロールからローカルバスに乗って行くのが一般的です。バンガロールのバスタミーナルは、ウェブサイトを見る限り超近代的な施設のようですが、実際来てみると、とんでもない!カレーと香辛料の匂いでむせ返る建物に、日本では40年以上前に絶滅したような年代もののバスが、青虫みたいにうじゃうじゃ並んでいて、そこに、農村からバンガロールに「上京」してきた何千、何万人ものインド人が溢れかえっていました。 ![]() ナンディヒル行きのバスは、こんな感じでした。 ![]() 写真右上の行き先表示板を見てください。なんと、 ![]() 英語ゼロ!カンナダ語しか書いてないじゃん・・・ (※カンナダ語は、バンガロールのあるカルナタカ州で話されている言語です。) 一瞬絶句しました。周りの人に聞こうとしましたが、あいにく、乗客はすでにバスに乗り込んでしまっている。こうなったら、仕方がない。 カンナダ語を解読するしかないっ!! 幸い、近くに英語とカンナダ語が併記されている時刻表があったので、「バンガロール」と、「ナンディヒル」(カンナダ語では「ナンディバダ」)の、カンナダ語表記を暗記してみる。バンガロールは6文字、ナンディバダは5文字・・・よし覚えた!そして改めて、バスの行き先案内板を読んでみると、確かに、左(青枠)は「バンガロール」、右(赤枠)は「ナンディバダ」と書いてある。このバスで間違いない! それで正解でした。私を含め、満員の乗客を乗せたバスは、一路北へ向かい、ナンディヒルへ・・・。運賃は、たったの29ルピー(約80円)。乗客のほとんどは、ナンディヒル目当てではなく、途中にある農村の町・ドダバラプールに行く人々でした。だから、本当にローカル色満点の車内でした。 ![]() しかしまあ、インドという国は、とにかく道がひどい!バンガロールを一歩出ると、すでに道がデコボコ、穴だらけ・・・。車輪が穴に落ち込むたびに、尻が浮き上がるほどの衝撃を受けます。まさにジャンピングバス!!高速道路らしきものも、一応あるのですが、そこも舗装状態が悪くて、ひどい所は、なんと制限速度30km!これじゃ全然、高速じゃないぞ。中国の高速道路は、これに比べると、何と素晴らしいことか・・・。 恐怖のジャンピングバスは、1時間余りかけて、ドダバラプールに到着。そこで小休止する間に、客層が完全に入れ替わります。これまで乗っていた、田舎のおじさん&おばさん&子供たちは皆ここで降りて、代わりに乗ってきたのは、いかにも都会暮らしという風情の若いカップルばっかり。みんな、バスの中でいちゃいちゃしてました。キスしたり、腰に手を回したり・・・。ナンディヒルは景色が良く、若い男女が発情するには格好のロケーションらしいです。 バスは、ぐんぐん高度を上げ、ついに、標高1479メートル、小高い山のほとんど頂上にあるナンディヒル停留所に到着しました。時計は、11時ちょうどを指していました。ここで、3ルピー(8円)の入場券を買い、さらに坂を上って、展望台に着くと、この通り、 なかなか、素晴らしい絶景♪ ![]() 眼下に、デカン高原の雄大な景色が広がります。乾燥した気候のため、大地は埃っぽく、そこで農業を営むために、讃岐平野みたいに、数多くの溜め池が掘られていました。 今日は早起きしたせいか、にわかに、眠気を覚えました。ちょうど、近くの森のなかにベンチがあったので、そこで昼寝しました。1時間半くらい寝ると、ちょうどお昼どきになって、お腹も空いてきました。そこで、近くのレストランに行きました。 なかなかいい感じの、ガーデンレストラン ![]() その割に、お値段はインド人価格になってて、とってもリーズナブル。今回は、「ガーリックゴビ(右下の肉料理)+チャパティ2枚+トマトスープ」を頼んで、お値段は60ルピー(約160円)、どれもなかなか美味で、すっかり満腹になりました。インドって、本当にいい国です♪ ![]() その後は、近くを散策しました。森のなかに遊歩道が設けられてて、なかなか気持ちが良い。森が途切れて、反対側の崖っぷちにたどり着くと、そこには、まるで月世界みたいな風景が広がっていました。 ![]() 帰りのバスは、午後4時15分発。まだたっぷり時間があったので、再びベンチに寝転んで、今回持ってきた文庫本を読破して、少しだけ昼寝して、起きたらちょうど良い時間になってました。バンガロールまでの帰路は、ナンディヒル東麓にある結構大きな町・チクバラプールで別のバスに乗り換えることになっています。このバスは、ラッシュ時の山手線並みのすごい混み具合でした。 チクバラプールは、こんな町でした。「世界のIT首都」バンガロールからわずか55kmしか離れていないのに、ここは英語がほとんど通じない、グローバル化を知らない農民の世界でした。広大なインド亜大陸には、彼らみたいな農民が、7億も8億もいるんでしょうね。 ![]() 帰路、バンガロールの市街地に入ると、相変わらず渋滞がひどくて、バスターミナルに着いた頃、すでに夜7時半を回っていました。さすがに、疲れました。 とってもディープで、なかなかハードな旅だったけど、本当に良い思い出なりました。こんな旅ばっかりしてると、まじで、毛穴の奥までインドの匂いに染まってしまいそうだけど、ま、それでもヨカヨカ。 ジャンル別一覧
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