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Manachan's World-東京下町日記

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2012年02月23日
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カテゴリ:エッセイ集
東京マラソンが行われ、私たちが「外国人入居セミナー」を企画する、今週日曜日(2月26日)、東京ベイエリアで、こんなセミナーが開催されるようです。


本気で!海外移住★大計画ナイト


ニフティと日経マネーが共催する企画らしく、日経で良質なコラム記事を書いている川原田慶太さんなどを呼ぶようです。その他のスピーカーは、私、知りませんが、ブログなど読む限り、皆さん、結構まともっぽい。


一方、キャッチコピーが、主催者の意図を物語っていますね。


再び大地震が起きる確率、放射能汚染に年金問題、超高齢化社会に財政破綻!?

このまま日本に住み続けるリスクを考えたら、いっそのこと海外へ本気で移住してしまおう!
 
国は? 仕事は? お金は? 言葉は? 家族は?  フツーの人でもお金の無い人でも本気でできる、海外移住ノウハウを海外移住の専門家やスペシャリスト達がこの夜たっぷり、、こっそり集まった皆さんにだけお教えします!!



最近よくある、「日本脱出系」の海外移住セミナー、という位置づけになるのでしょう。まあ、東日本大震災に原発事故、大地震リスク・・・不安材料には事欠かないし、日本人の海外移住サポートを生業とする業者にとって、今は「かきいれ時」なんでしょうね。

ただ、これまで海外で8年間、暮らした(生き抜いてきた)私からすると、違和感ありまくりのコピーではあります。正直な気持ち、


海外移住って、別に恐怖を煽らなくても、普通に薦められると思うんだけどなあ・・・


日本にはもちろん、様々なリスクがあるし、他の国でも、別の意味で、リスクを抱えています。だから、一つの社会ではなく、二つ以上の社会で生きる経験を積み、スキルをつける。そのことが人生の選択肢を広げ、リスクヘッジにも役立つ・・・という考えには、私も大賛成です。

ただ、そんな能書きでは、客は集められないんでしょうかねえ・・・まるで大衆紙の見出しみたいな、おどろおどろしい、恐怖の言葉が並ぶ。

これだと、スピーカーはまともでも、肝心の来場者の質を落とさないのかなあと、他人事ながら心配になってしまう。

私はオーストラリアに住んでた5年間で、300人以上の移住相談に乗ってきましたけど、


・日本が嫌で、逃げてきた・・・みたいなこと言う人は、移住しても、たいてい、うまくいかない

・逆に、オーストラリアで何かやりたいこと、明確な目標がある人が、移住後の生活、うまくいってるケースが多い


それを、もう、嫌というほど、見てきましたもん。


もちろん、主催者としては、セミナーで大勢集客できればいい・・・という考え方なんでしょうが、だからこそ、


フツーの人でもお金の無い人でも本気でできる


というキャッチになるんでしょうが・・・移住経験者から言うと、微妙なんだよなあ。

確かに、間違いじゃないけど、フツーの人でも、お金のない人でも、本気になれば移住できるのはその通りだけど、それよりずっと大事なこと、言い忘れてるんじゃないかなあ。


「異文化のなかで、たくましく生き抜く、スキルセットとマインドセットが、絶対に必要」


スキルセットとは、具体的にいえば、現地の言葉によるコミュニケーション能力や、現地の市場で通用する職務・ビジネス能力や、現地の社会や制度に対する知識・・・等々。

マインドセットとは、たとえば、「常にアウェイで戦ってるような」異文化の生活で、挫折があってもめげない心とか、何にでも好奇心を持つ「童心」とか、「根拠のない自信」とか、日本や生まれ故郷を誇る心とか・・・その他もろもろ。


だからこそ、私は思うのです。

日本に住み続けるリスクを認識するのは、出発点としてOK。

だからこそ、日本の他に、生きていく拠点を、自分の力でつくって行こう、という人なら、見込みは十分あるでしょう。

そういう人には、別に恐怖を煽らなくったって、私が言うような、「海外で生き抜くスキルセットや、マインドセットとは何か?」みたいな話でも、十分アピールするはずです。


逆に、日本で地震が怖いだの、放射能が怖いだの、財政破綻が怖いだの・・・そういう、ネガティブな「逃げ」の気持ちから入る人が、海外に移住して、うまくいくでしょうか?

私は300人以上の移住相談に乗って、そういう事例は、ほとんど見ませんでした。十分なお金があっても、結局同じこと。「海外で生き抜くスキルセットとマインドセット」が欠落していれば、お金を食いつぶして、エージェントだけ儲けさせて、失意のうちに日本に帰国するだけ。

そういう例は、本当にたくさん見てきました・・・。




歴史は繰り返す。

私は、2000年にオーストラリアに移住して、現地で苦労してITの専門職にありつき、不動産の勉強もして、それなりに財産も残しました。

その当時、楽園幻想ばっかり煽って、移住後の職やキャリアのことを全く言わない移住エージェントに反発して、「勝つ移住」というコンセプトを提唱しました。

その心は、ずばり、「移住先での職業的・経済的な成功、階層上昇」・・・私はそのコンセプトに基づき、300名以上の移住相談に乗り、結果的に多くの人が、オーストラリアで職にありつき、頑張っています。

あれから10年経ち、今度は、震災や原発事故をネタに、「フツーの人でも、お金なくても、移住できるよ。日本に住む不安から逃れられるよ」みたいな煽りで、人々を移住サポート業者のビジネスに流し込む・・・

それも一つのビジネスモデルとして認めるけど、かつて、「楽園幻想を煽った、豪州専門移住エージェント」と、同じものを感じてしまいます。






最終更新日  2012年02月23日 01時37分12秒
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