家父長制社会、無償労働、性別役割分担ジェンダー白書3(北九州市立男女共同参画センター“ムーブ”編)に、「アニメのジェンダー」なる章が設けてある。筆者は、若桑みどり氏。本日は、その中の、1 前提から、家父長制社会の記述を取り上げる。家父長制社会については、ジェンダー関連の書物には頻繁に出てくるのだが、どうもよくわからなかった。若桑氏の、説明を抜粋する。(P85~86) しかしながら人類史的な研究では、この社会は「家長ならびに支配階級の男性が、その他の家族および階級および性(女)を支配し、従属させるシステム」としての家父長制社会である。 エンゲルスの古典的名作に回帰するまでもなく、歴史および経済史は、人類が一定の文明の段階において、私有財産、階級支配、性支配の仕組み、すなわち家父長制社会を成立させ成熟させたことを立証している。 端的にいえば、この時期に、家父長制社会では、男性が女性の生殖力と労働力を私有することとなった。それは、男性が社会の中枢的機能を掌握し、基本的に社会を運営する生産とその管理である政治を担う役割を独占し、女性を「性と生殖」と「サブシステム(生命維持労働)」に限定するように、その能力と活動範囲を限定することである。このシステムは、個々の男性が、自己の子孫を産み育て、生命維持のための労働(家事)に専従する使用人(無償の)として女性を私有することである。それが家父長制家族である。この性別による役割分担は、男性にとって非常に効率的で、混乱を避け、汚れた、知性の不要な、わずらわしい労働から逃避し、しかも子孫の安泰な繁殖を保証し、その正嫡性さえも保証するものだったから、長い年月の間維持されてきた。 私は、この文章を読んで、「家父長制社会」、「無償労働(家事)」、「性別による役割分担」という言葉の意味をようやく理解できた。 彼女ら(フェミニスト、ジェンダー(ジェンダーフリー)論者)は、こういう考え(思想・イデオロギー)に基づいて、は、ジェンダー論を進め、男女参画のあり方を先導しているのである。 行政の関係者、教育関係者、政治家の皆さん、上記の文章をよく読んでください。 極めて、ナンセンスだと思いませんか。 なお、若桑みどり氏は、川村学園女子大学教授、先の東京都知事選の浅野史郎氏の支持者の一人で、上野千鶴子氏らと共に名を連ねていた。 また、このジェンダー白書3は、福井県生活学習館の蔵書である。 |