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カテゴリ:今日の新聞見た?
奈良県では、例の事件の影響か、県や県警が「声かけ条例」と言うのを提案しているそうだ。
これは子供に大して「不審な」声かけをした者に罰則を科するとするものだ。 実際にこれが制定されるのかどうかは解らないが、このニュースを読んだ自分は、何か釈然としない嫌~な気分になった。 そりゃあ、子供に声をかけたら皆んな罰則では無くて「不審な」声かけが罰則になるのである。しかし、何をもって「不審」とするのか、それをきっちりと決めることが出来るのか僕には疑問である。「不審な」内容の声かけが罰せられるはずだったのが、「不審な人」が声をかけたら、その内容によらず罰せられるような、不審者狩り、江戸時代の無宿人狩りのようなものになっていかないか心配だ。 例えば、公園で遊んでる子供がいて、同じ公園にぼんやり時間をつぶしてる無職の子供好きのおっちゃんがいるとする。 おっちゃんは所在なげにぼ~っと昼からワンカップでお酒を飲んだりしている。そういうおっちゃんが、たまたま目の前に転がってきたボールを拾ってやった子供に何気なく声をかけて話しをしていると、子供パトロールなんかやってる大人達がやってきて、おっちゃんを取り囲み詰問・・。 なんかそんな情景を考えてしまうのは、考えすぎ? 以前にも書いたけど、今の世の中って凄く窮屈だ。 自分たちと違う立場の者、ちょっとアブなそうな怪しい人たちを必要以上に排除しようとする傾向があるように思う。 中年で独身の男性とか、無職でブラブラしてる人なんてのが肩身が狭くて凄く住みにくい世の中になっているように思う。僕だって、今は結婚して3人の子供の父親だけど、10年前は、30すぎて独身の怪しい男だったに違いないのだ。 まあ、子供に声かけたりはしなかったけどさ。 学校の先生も、子供達に、知らない人から声をかけられたら走って逃げろ~なんて教える一方で、挨拶されたらきちんと挨拶を返しましょうなんて教えなきゃいけないから矛盾しちゃうよな~って思ってしまう。 子供を持つ親が子供を事件から守りたいと思うのは至極当然だと思うけど、こんな条例が出来ちゃったら、社会が狭くてぎすぎすしたものになるんじゃないかな。 僕自身は、ポイントは車だと思っている。 この手の犯罪に絡むのは全て車である。車と言う手軽に作れる密室が事件を簡単にさせていると思う。 他人の車には乗らないこと。道を聞かれたら教えてあげても良いけど、車には絶対に乗らない。 それぐらいしか無いんじゃないかと思う。 いい大人か悪い大人かを見抜く目を子供にも養って欲しいと思うけど、それはなかなか難しい事だろう。かといって、知らない人から声かけられても無視して逃げろじゃあ、いつまでたってもそういう能力は養えないと思う。 もうひとつ。 明石の歩道橋事故で、市職員、警備会社、警察職員への有罪判決が言い渡された。 これらの事故を未然に予防し、防げなかった責任は重いと思う。プロである彼らが責任を問われるのは仕方ない。 これは明らかな人災だと思う。 ただ、人災と言うならばこの行事に参加した全ての人を含めて人災と言うべきだろう。 主催者や警備担当者が危険を感知して対処するのは当然だが、参加者だって危険を感じてそれに対処する事は必要だったと思う。こんな大勢の人が集まるイベントに、小さい子供を連れて行くこと自体が危険な行為である事を認識すべきだろうし、これは人混みが凄いぞ~と思った時点で引き返す事も出来たんじゃないかと思う。 みんなが行ってるから大丈夫だろう、とりあえず前に行こう的な感じで、どんどん行くうちににっちもさっちも行かない状態になって人間雪崩になった事は想像が付く。 もちろん、被害に遭われた人の遺族の方々は、こんなイベントに行ったことを強く後悔しているに違いないだろうけど、新聞報道を読む限りでは、あまりに主催者側だけの責任を追及するような感じがしてちょっと違和感を持った。 今の時代、ヘンなのだ。 お上や警察だってあてにならない。 自分の危機管理能力を磨いておかねば。 自分の命は自分で守るしかないもんね。 その上で、他人にも優しくありたいと思うのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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