見たまま、感じたまま、思ったまま

2008/02/17(日)23:06

疲れるし、腹立つし

日々の診療の狭間で(115)

ふう・・最近ちょっと疲れ気味。 体が忙しいから気持ちが疲れているのか、気持ちが疲れているから体に堪えているのかよくわからんなあ。 30万アクセスを前に、2日ほど日記をさぼってしまった。 今日は午後から新築された市民病院へ行く。 見学と言うわけではなく、市民病院の電子カルテを学習しに行くのである。 医師不足の折、市民病院でも日曜日の日直、当直が厳しくなったらしく、それなら徳島市の医師会にお願いして日中だけでも開業医の先生に診療を手伝って貰おうと言う申し出があった。 それに手を挙げた医師に対して、市民病院の電子カルテやオーダーリングのやり方を教えて貰いに行くと言うわけだ。 まあ、僕ら開業医が行くのは小児科が当番になっている日曜で、それでもやってくる内科の患者を診ると言うことで、人数も1日20人程度だし重症の3次救急のようなのは回ってこないと聞いて一安心。だって、もう病院勤務は10年以上してないからね。要するにやることは徳島市の夜間休日診療所と同じだ。それが全部キーボード入力でやるのと、検査があれこれ出来ると言うことが違いかな。 電子カルテの方は、普段レセコンに慣れているとそれほど苦痛なく出来そう。 しかし、当番にあたるのは年に1回か2回らしいから、その為にわざわざカルテの入力の勉強してもなあ、誰か専用のクラークでも付けてくれたらそれで良いのにと言うのが正直な気持ち。 (実際に、若い研修医の先生が付いてくれるらしい)。 しかし、さあ・・。 今度の診療報酬改正では、勤務医の労力を軽減せねばならない。 開業医は働いてないと言われて、病院の診察料は値上がりしたのに、開業医の診察料は据え置かれた(実質の値下げ)。 そして開業医はもっと夜も朝も働けと、時間外の手当を高くされた。 うちんところは、ウイークデーは7時まで診察して、日曜も午前中診察してるのである。 その診察を配偶者に代わって貰って僕は市民病院を手伝いに行くわけである。 何かやっておれないわ~って感じである。 勤務医を疲れさせているのは何か? まず、色んなリスク回避為の委員会をいっぱい作る事を義務づけられて、医者はその委員会の長をさせられたり、書類の提出をいっぱい任されたりして本来の医者の業務以外の業務が増えたことで疲れているのである。 全部、厚労省の役人が自分らの責任逃れのために形だけ作った委員会である。 それともう一つ。 初期の臨床研修体制が変わって、卒業生は2年間色々な病院をレジデントとして回ることになった。その結果、医局には2年間進入医局員が入ってこない事になり、大学に使える医者が減り、その為市中病院から中堅どころの医者が呼び戻されて、外の病院は医者が減り、仕事がしんどくなるので残った医者も辞めていく・・そういうスパイラルに陥っているのだ。 これもお上が勝手に制度を変えたせいである。 自分たちで勤務医の首を絞めることをしておいて、勤務医が苦しいので報酬をあげてやろうとしているのである。そういうのでは変わらないと思うな。 診療報酬改正については色々言いたいことがあるので、また折に触れて噴こうと思う。 話は全然変わるけど、最近楽天でのお買い物。 散らかった部屋を少しでも片付けようと買ったコートハンガー。 オブジェ風なのが気に入りました。 でも、品物が届いてから気づいたけど、実際に洋服をひっかけるとこの美しい姿は全然見えなくなっちゃうのよね。何もかけずに置いておくの一番美しいと言うジレンマに陥っております。 市民病院から帰り道、フィットネスクラブのプールで泳いでると、どっかで見た顔の人が。 さっき電子カルテを教えてくれた内科の医長さんでした。 あちこちでお会いしますな~とにっこり微笑みあったのでした。

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