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テーマ:珈琲井戸端会議(676)
カテゴリ:試行錯誤の跡
普段から趣味は珈琲の抽出と言っていますと、ときどき「メリタとカリタはどう違うのでしょう」と聞かれることがあります。
ペーパードリップ用のドリッパーを買うとき、初めて買う人は迷うようです。 それぞれ、メリタ、カリタの使用説明書を読めばわかることですが、 ぼくなりに考えていることを含めて書いておきたいと思います。 メリタさんとカリタさんに直接聞いたわけではありませんので、話半分で読んで下さい。 メリタとカリタは、そもそも設計思想が違います。 メリタは、誰でも簡単にコーヒー抽出ができるように設計されています。 メリタの使い方は、コーヒーを蒸らした後、人数分のお湯を一度にドリッパーの中に入れるだけです。 後は自然に、抽出されたコーヒーがドリッパーの下に落ちていきます。 このとき、ちょうど良い抽出時間になるようになるように、ドリッパーには穴が1つだけ開けられていて、コーヒーが落ちる速度を調整しています。 一方、カリタは、ネルドリップと同じ抽出方法が手軽にペーパードリップでできるように設計されています。 カリタでは、コーヒーを蒸らした後、注ぐお湯の量を調整しながら抽出していくようになっています。 抽出されたコーヒーを速やかにドリッパーの下に落とすために、3つの穴が開けられています。 カリタの場合は、穴の数は4つでも5つでも良かったのだと思いますが、 デザイン性や作りやすさなどから3つの穴になったのでしょう。 カリタよりも、さらにネルドリップに近づけたドリッパーとして、コーノがあります。 円錐形のドリッパーで、底の部分に大きな穴が開けてあります。 形が円錐なので、ドリッパー内の珈琲の粉に均一にお湯を浸透させやすく、 底の大きな穴で、抽出された珈琲はドリッパー内に滞ることなく速やかに落ちていきます。 ただし、コーノは専用の円錐形のペーパーフィルターを使う必要があります。 コーノMD-21 名門フィルター【2人用】 コーノMD-21専用円錐形ペーパー【2人用・100枚入】 ドリッパーにおまかせで手軽にコーヒーを淹れるのなら、メリタ(1つ穴) ネルドリップのように自分でお湯の量を調整して抽出するのなら、カリタ(3つ穴)か、コーノ を使えば良いことになります。 ここまでは、教科書的な使い方ですが、話はここから混沌としてきます。 実はカリタのようにお湯の量を調整して注ぐドリップ方式は、1人分を淹れるのが一番難しいのです。 1人分ではコーヒーの粉の量が少なく、そこに少量のお湯を少しずつ調整して注ぐ必要があります。 失敗して多めのお湯を注いでしまうとアクが落ちやすくなり、抽出時間も短くなりすぎてしまいます。 そこで、 お湯を細く注ぐのに慣れないうちは、メリタ(1つ穴)を使って、カリタのように抽出する お湯を細く注ぐのに慣れてきたら、カリタ(3つ穴)を使う という方法が考えられます。 ぼくの場合は、数年前から大きめのコーヒーカップを使うようになったため、普段は1.5人分を抽出しています。 1.5人分だと、コーヒーの粉の量も多めになるため、安定して抽出することができます。 ドリッパーは、3つ穴タイプを使っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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私はカリタ派です、理由は特に無く初めて使ったのがカリタだったので。
メリタは一時期使用していたコーヒーメーカーに付いていたのが始まりかな・・・・・ ちなみに歴史はメリタの方が長いね、有名なドイツの主婦メリタ婦人の逸話は有名ですね。 カリタはたしか日本で生まれたのかな、 <u>コ</u>ーヒー・フィ<u>ルター</u> の中から造語してとったとか・・・・・ さらにネル式やサイフォンはもっと歴史が古いんですよ。 なんだか雑学談義みたいになってきた(笑) (Mar 5, 2005 03:17:31 PM)
バサラ・アルファさん、コメントありがとうございます。
カリタの語源は知りませんでした。 カリタはメリタのパロディで作ったのかと思っていました。カリタさんに失礼ですね。 それとこのコメント欄は、タグがうまく働かないようですね。ぼくも気をつけます。 (Mar 5, 2005 04:50:49 PM)
とても参考になる話ばかりで
楽しく読ませてもらってます。 珈琲に関しては素人ですが 「ただただおいしく飲みたい」と思っています♪ また遊びに来ます! (Mar 5, 2005 11:25:14 PM)
wellspringさん、はじめまして。
訪問&コメントありがとうございます。 以前の日記にも書きましたが、美味しいコーヒーへの第一歩は、いかにして焙煎したてのコーヒー豆を購入するかだと思います。新鮮なコーヒーで美味しいコーヒーを飲みましょう。 (Mar 6, 2005 01:08:16 PM)
はじめまして、最近自宅でおいしい珈琲を飲みたいために凝り始めたばかりの超初心者珈琲好きのhiepapaです。メリタとカリタについても違いが気になっていたところです。ウチにはカリタ式のドリッパーがあり、1.5杯分位を淹れる時には、まだお湯の注ぎ方が下手なのでむずかしいなと感じ、1杯分の時はさらに難しく、おいしくないなぁと感じていたのでやっぱりなぁ~と、大変参考になりました。またプレス式では微粉が気になり、微粉がとれてオイルは抽出される方法を試行錯誤していたところです。やはりネルドリップにしようかと考えていましたが、ペーパーに穴をあける方法も読ませて頂いたので試してみようと思います。豆については只今勉強中です。ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。
(Feb 27, 2010 05:09:41 PM)
hiepapaさん、はじめまして。
コメントありがとうございます。 珈琲は抽出法だけでもいろいろな意見があって迷いますね。 ぼくもよくわからずにブログに書いてます。 cafeistさんが考案された穴あけ法は微粉末を気にせずに 手軽に珈琲のオイル感がだせるので画期的ですね。 お陰で抽出の幅が広がりました。 ただ、珈琲によっては穴あけ法を使うと オイル感が増えて全体の味がぼけた印象になることも あります。 ナチュカフェさんの珈琲とは非常に相性が良かったのですが 最近、楽天から撤退されてしまいました。 結局は、自分の好みにあった珈琲豆に出会えるかどうかが 一番影響が大きいように思っています。 (Feb 27, 2010 10:26:28 PM) |