美味しい珈琲が飲みたい

2005/08/13(土)16:07

微粉末で氷出し珈琲

試行錯誤の跡(38)

珈琲の抽出方法は、大まかに分類すると浸漬法(しんしほう)と透過法(とうかほう)に 分けられます。 水で抽出する水出し珈琲も、この2つに分類できるようです。 浸漬法は、珈琲の粉を水に漬けっぱなしにして抽出する方法のため、特殊な器具も必要なく手軽にできます。水出し用コーヒーバッグに珈琲を入れても簡単にできます。 珈琲を水に投入して数時間放置した後で、珈琲の粉を取り除くだけです。     浸漬法の欠点としては、珈琲の中に珈琲の粉が浸ったままになりますので、抽出が進んで珈琲の濃度が濃くなってくると、珈琲の成分が溶けにくくなることが考えられます。 一方、透過法では、水を少しずつ供給して珈琲の成分を溶かし、溶けた珈琲の液体はポットに落としていきます。珈琲の粉は常に濃度の低い液体に浸った状態になり、水が上から下に落ちる流れもありますので、珈琲の成分を無駄なく水に溶かすには理想的な方法だと思います。 しかし、水を少しずつ点滴のように落として抽出しますので、水がゆっくり落ちるように調整する専用の器具が必要になります。       一般的には、室温の水を使って一晩くらいで抽出するようですが、季節や冷房、暖房により室温は変わります。室温より高めのぬるま湯で2~3時間で抽出する方法や、室温より低めの氷水を使う方法もあるようです。 前置きが長くなりましたが、前回の日記の続きで珈琲の微粉末を使って水出しコーヒーを作ってみました。ヒントになったのは、氷を使って抽出する氷出しボットでした。   このポットは、氷が溶けたときにできる水を利用して、少しずつ珈琲を抽出するようです。これだと、特殊な器具は必要ありませんので、簡単に透過法の水出し(氷出し?)珈琲ができます。 Webの説明では深煎りの中粗挽きを使うようですが、原理上、中煎りの極細挽きでも問題ないと思います。 そこで、手持ちのドリッパーを組み合わせて氷出し珈琲を作ってみました。   左側の写真は、1段目にカリタの101、2段目にカリタの102を使っています。 右側の写真は、1段目がコーノ、2段目がメリタの1×2です。 1段目に使うドリッパーには、通常どおりペーパーフィルターをセットして水で湿らせるか、湯通しをしておきます。そこに、珈琲の粉をセットして、粉を水で湿らせます。 次に、2段目のドリッパーを重ねてセットして、抽出する珈琲の量の氷を入れるだけです。 氷は、浄水器の水を冷蔵庫で凍らせた普通の氷を使っています。 あとは放っておけば自然に氷が溶けて数時間後には氷出し珈琲が出来上がります。 2段目のドリッパーは氷を入れているだけなので、ペットボトルを半分に切った容器などを使っても、うまくできると思います。 前回の日記に書いた「ふるい」にかけて取り除いた微粉末を使って、氷出し珈琲を作ってみました。コーヒーは、中煎りのケニアルイスグラシアです。 わざわざ微粉末を作らなくても、極細挽きの珈琲でも同じようにできると思います。 氷だし珈琲は、氷が溶けるスピードが抽出時間になりますので、微調整が難しいのが欠点です。 280gの氷を使って、18gの珈琲を抽出してみました。 室温が32℃だったため、氷は2時間弱で溶けてしまいました。 抽出時間を長くするには、2段目のドリッパーにフタをつけたり、発泡スチロールなどの断熱材を巻いたりしてゆっくり氷が溶けるような工夫が必要になります。 抽出時間が短すぎる気がしましたが、粉末状の珈琲を使っていたため、できた珈琲は薄すぎることも無く、珈琲の成分が良く溶けていました。 中煎りの珈琲を使ったため、アイスコーヒーとしては苦味が足りない感じでした。アイスコーヒーでは、珈琲の味がわかりにくいので、できた珈琲を湯煎して暖めてホットコーヒーにして飲んでみました。コーヒーの甘味、コクも良くでていて、通常のドリップコーヒーでは表現できない透明感があるホットのダッチコーヒーができました。この透明感は、癖になりそうです。 秋から冬にかけて寒くなると室温では氷が溶けにくくなるため、この手は使えなくなりますが、しばらくの間は氷出し珈琲を楽しみたいと思います。

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