美味しい珈琲が飲みたい

１５年ほど昔、東京のとある会社に勤務していた頃、昼休みに珈琲を淹れて
同僚に飲んでもらっていました。（「ぼくが淹れたコーヒーの値段」参照）

あるとき、濃度が濃い珈琲を淹れたところ
その珈琲を飲んだ大阪出身の同僚曰く『丸福珈琲みたいやw』

このときから、一度「丸福珈琲」を飲んでみたいと思っていました。
その後、石川県に引っ越しましたが、７年ほど前にその機会がありました。

たまたま大阪に出張することになり、都合良く午後に空き時間ができました。
そこで大阪の千日前にある丸福珈琲本店に行ってみることにしました。


大阪に出張した当日は、丸福珈琲の大まかな場所を地図で確認しておいただけで
あとは現地で探せば見つかるだろうと軽い気持ちでいたのが、そもそもの間違いでした。

大阪は土地勘が無いこともあり、地下鉄の駅から適当に歩いていくと
大勢の人がぞろぞろと出てくる場所に行き当たりました。
そこは場外馬券場で、ちょうどレースが終わったところのようでした。

人混みを避けるように左折すると、今度は路地の両側が風俗店だらけでした。
しかも、お店の前にお兄さんやお姉さんが立っていて、呼び込みが激しく、
まっすぐ歩けない状況でした。
平日の午後２～３時頃でまだ太陽が高いというのに、異様な活気がありました。

その路地を通り抜けたものの、地図で調べた「丸福珈琲」の場所は確かこのあたりで
１ブロックを一回りしてみたのですが、それらしいお店が見つかりません。
もう一度、呼び込みだらけの路地を通る気にもならなかったので、
結局、このときは丸福珈琲に行くのは諦めました。

そのまま日本橋方面に歩いていき、最初に見つけた喫茶店に入ると、
そのお店がなぜか紅茶専門店だったので、
不本意ながらダージリンオータムナルを飲み、スコーンを食べて帰りました。

これは７年ほど前の状況で、その後、大阪には一度も行っていないため
今ではどうなっているのかわかりません。

丸福珈琲本店に行かれる際は、ピンポイントでお店の場所を調べて
道順も良く検討してからお出かけになることをお勧めします。


このときから丸福珈琲を飲むこともなく、すっかり忘れていました。

昨年の秋に秋葉原にヨドバシAkibaがオープンしたときも
大阪の有名な喫茶店が東京に初めて支店を出したというニースを見ましたが
特に気になりませんでした。

しかし、Monk's Musicさんの丸福珈琲(本店)のレポートを見て
　風俗店 → 丸福珈琲 → 濃厚な珈琲 → 大阪の老舗の喫茶店
というように記憶がつながり、ヨドバシAkibaにオープンした有名な喫茶店というのが、
昔、お店にたどり着けなかった丸福珈琲であるということに、ようやく気がつきました。

昨年の年末に埼玉の実家に帰省したときに
さっそく秋葉原の丸福珈琲店に行ってきました。


久しぶりの秋葉原は、駅の改札口が近代的になっていて時の流れを感じました。
このときは、丸福珈琲に行く前に電子部品を購入するため、電気街口の改札からでました。
（丸福珈琲のあるヨドバシAkibaに行くには中央改札口が近くて便利です。）
駅の改札を出ると正面にメイドさんが立っていて、ちょっとびっくりしました。


電気街で買い物をした後、秋葉原クロスフィールドのビルの間を通って
ＪＲの線路の反対側にあるヨドバシAkibaに移動しました。

早速、ヨドバシAkibaの４階にある丸福珈琲に直行し、丸福ブレンドを注文しました。
１５年越しでようやく「丸福珈琲」を飲むことができました。

その感想です。
珈琲は濁っていて濃厚、ぼくはそんなに苦いとは感じなかったため、
半分くらいブラックのまま飲んでしまいました。
ブラックで飲むと、酸味、甘みが凝縮されていて、
雑味も含めて珈琲のすべての成分を出し尽くしたような印象でした。
それでいて喉に引っかかるような嫌な後味もなく
ブラックでも飲めてしまうので意外でした。
その後、砂糖とクリームを入れると、
ボリューム感のある濃厚な美味しい飲み物に変化しました。
東京では珍しいタイプの珈琲で、これが東京で飲めるのは貴重だと思います。

丸福珈琲では専用の器具で抽出しているようなので
雑味を出さずに自分で意識的にこの味を再現するのは難しいかもしれません。

丸福珈琲の次に、昔良く行っていた古炉奈（コロナ）の珈琲の味も確認するつもりだったのですが、
丸福珈琲の濃厚な一杯で満足してしまい、
珈琲は飲みたくなくなっていたので今回は止めておきました。

古炉奈は、秋葉原駅に隣接した線路の下のビルの中にあります。
入り口が２階にあってわかりにくく、しかも入り口に行くまでの階段が幅が狭く薄暗くて
怪しい雰囲気をかもしだしていますので、初めて行くとお店に入るのを躊躇してしまうかもしれません。
しかし、お店の中はスペースがゆったりしていて、松本民芸家具の椅子は座り心地が良く
落ち着いた雰囲気で美味しい珈琲を飲むことができます。


その後、秋葉原駅から２０分ほど歩いて神田明神まで行ってお参りしてきました。
（神田明神に直接行くにはＪＲのお茶の水駅が近くて便利です。）

帰りに、岸朝子さんの「東京五つ星の手みやげ」で紹介されていた天野屋で
明神甘酒を購入しました。
砂糖を使っていない独特の甘みを持った甘酒は絶品です。
水で薄めるタイプです。おいしゅうございました。


楽天でも甘酒はいろいろなお店が販売しています。
その中でも、以前、地ビールと一緒に購入した杉能舎の甘酒は絶品でした。
これは薄めずに直接飲むタイプです。


冬期限定の日本酒やビールもお勧めです。



参考Ｗｅｂページ
　Monk's Musicさんの丸福珈琲(本店)のレポート
　丸福珈琲店（大阪千日前）
　CAFE 丸福珈琲店（秋葉原）
　ヨドバシAkiba
　秋葉原クロスフィールド