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テーマ:珈琲井戸端会議(676)
カテゴリ:試行錯誤の跡
フレーバーコーヒーのノンタンさんが指摘されている
「水を含んだペーパーは、油をはじくので油を通しにくい」 実は,これから導かれるもうひとつの可能性に気づいていました. 「水を含みにくい(ポリエチレンなどの)材質をフィルターに使えば,油を通しやすい」 実際に,ペーパーフィルターを使わないコーヒーメーカーや ドリップパックは,製品として市販されています. コーヒーオイルが多めの珈琲を抽出するだけなら,ペーパーに穴をあけるよりも効果的ではないかと思い,やってみました. 地元のスーパーで売っていた大きめのサイズのだしパック 材質は,ポリプロピレン,ポリエステル,ポリエチレン 円錐ドリッパーに合うように,適当にカット やわらかいので,ドリッパーにセットしにくい 珈琲を16g入れた所 抽出した結果は,ペーパーフィルターの穴あけ法よりも,オイル感が多め(微粉末も多め) の珈琲になりました. オイル感と微粉末の入り方は,ゴールドフィルターと同程度の印象でした. 抽出速度はペーパーよりも少し遅いように感じました. 不織布を使った製品は,多くのメーカーからさまざまな種類が販売されています. お茶パックでも同様に実験してみました. 結果は,だしパックよりもお茶パックの方が,微粉末の混入が多くなりました. お茶用ということで,繊維のすきまが広い不織布が使われているようです. 水を吸いにくい不織布は,繊維の隙間の大きさを適度にコントロールすれば, 抽出技術を必要とせずに,だれでも簡単に 油脂の量だけならネルドリップと同程度になるようなフィルターができる可能性が…… などと漠然と考えていたら, すでにコーヒー専用の不織布「コーヒーミラクロン」が開発されていました. 「コーヒー ミラクロン」http://www.yamanaka-sangyo.jp/products/nowoven_filter/miraclon.html リンク先から引用 『コーヒーの液面に、浮遊油脂分の出ないクリアな液色が得られ、雑味感のない味が楽しめます。』 「コーヒー ミラクロン」を使ったドリップパックも市販されていました.
上記のリンク先で気になるところを引用 『ネルドリップと同じ特性を引き出すために開発された』 『毛細管現象でコーヒーの味を落とす油脂分を取り、粉をバッグに吸着する』 現時点で,「コーヒーミラクロン」を使った製品はドリップパックしかないのは残念です. いつの日か,ペーパーフィルターよりもネルドリップに近い特性を持たせた 円錐ドリッパー用の不織布のフィルターが販売されるのを期待しています. (どれだけ需要があるのかは未知数ですが.) フレンチプレスやゴールドフィルターのようなコーヒーオイル(と微粉末)が 多めの珈琲を抽出するのでよければ,だしパックでドリップはお勧めです. (勧めておきながら,今日はネルドリップで楽天から撤退されたナチュカフェさんのマンデリンを飲みました.) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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