「銭ゲバ」が地上波でドラマ化される時代になった。
テレビをつけると今日から始まるドラマの番宣をやっていた。それが「銭ゲバ」の番宣と知って驚いた。「銭ゲバ」ってあの「銭ゲバ」か? しかも地上波のドラマでやるのか?かつて自分はチャンネルNECOという日本映画専門CS局に唐十郎主演で映画化された「銭ゲバ」をリクエストしたことがあった。(残念ながらそれは採用されることはなかった。)いまだ昭和に生きる自分にとって、ジョージ秋山はその時代を代表する漫画家である。その昭和の時点で秋山は数多くの問題作、発禁本を世に出していた。当時サブカルに興味をおぼえる世代であった自分はおおいに喰いついたものだ。その発禁もいつしか緩み、数年前からは復刻版が世に出初め、ジョージ秋山コレクターである友人も古本めぐりから開放され、復刻版の発売を待つ身となった。しかしこれは善いことともいえない。当時「センセーショナル」であり「タブー」であったことが緩和されたのは表現の自由が優先されたからではなく現実の方からその境界を越えてきたためだろう。つまり「今となってはこれぐらいどうってことない」となってしまったのか。だが所詮テレビのゴールデン枠だから緩いのだろうけど。花登筐の「銭っ子」ぐらいになってしまうか。(「銭っ子」は水島新司が漫画にしているが絶版になっている。かつてドラマでもやっていた)昨年は水木しげるの「墓場の鬼太郎」がアニメ化されたぐらいである。もうこうなったら秋山の「アシュラ」もアニメ化するしかないだろう。一時発禁になった揺り戻しでいっそ文部科学省推薦にして現在の子供に啓蒙してやればいい。アシュラ(上)アシュラ(下)