平凡な大学教員 back in Tokyo の日記

2015/07/28(火)18:40

推薦状の頼み方

期末試験期間ももうすぐおしまいで、大概の教員は採点地獄に陥ってます。 私も最終の詰めまで来ました。 暑さもあって、殺気立つったらありゃしない(笑)。 そんな時はちょっとしたことでいらっとします。 まず大学の研究室に飛び込み営業するのやめてください(怒)。 卒業判定するために論文読んでるときにやられました・・・ なんかあやしげなおばさん。出版社からだって言ってきたけど 人文系じゃないんで、私。 ちゃんとそれぐらい確認してから来なさいよ(怒)。 アポなしでは会わないと追い返しました。 学期末でみんな殺気立ってるときにのこのこ飛び込み営業するってのがしんじらんないわ・・・ 同僚は「あれが仕事なんでしょ。100件あたって1つ当たればいいぐらいなんだよ」というけど 出版社の営業で似たことほかの大学とかでやってりゃわかるだろといいたい。 集中力が途切れて、嫌になったもの、その後の作業。 そんな感じでいらいらしているときに、あまりよく覚えていない学生から推薦状を書いてくれと依頼される。 えっと、先生によっては必ず書いてくれる人もいるかもしれませんが 私は違います。誰のために、また何のために書くかによって断ります。 いきなり書いてくれると仮定してPDFで書類とか送ってもらっても困ります。 大学院出願らしいけど、それならまずいったい自分がいつその先生の授業を取ったのか? そのクラスでの成績は何だったのか? どの大学院の何の選考を受験したいのか? そして「推薦状を書いてもらえるかどうか」を礼儀正しく聞くぐらいのことはしてください。 最初から書いてくれると思っていきなり書類を出してくるのは失礼だよ。 そして出願先を見て、私は断ることにしました。 自分の属するプログラムで、私を指導教員とするだろうから。 そして私自身がその学生を欲しいと思えないから。 他の大学院も、知り合いの先生がいるところです。 私が推薦状出して、万が一合格してそちらへ行っても きっと期待外れになると思ったので。 多くの学生が勘違いすることですが、大学院出願用の推薦状を先生が書く義務はありません。 断る権利があります。 ストレートにNoといわれなくても「他の先生であなたのことをよくわかっている先生に頼みなさい」といわれたら、それは「書きません」あるいは「書きたくありません」という意味と同じです。 そして、出願先のプログラムに属する先生が書きたがらないということは 合格する確率が低いということでもあります。 取ってもいいと思える学生だったら書きますから。 私個人は安易には推薦状は書きませんし、よく知らない学生のためには書けないし、書かない。 とてもドライな推薦状を書いて、その学生の合格する可能性を小さくするぐらいなら 私が書かないほうがいいと思っているのでね。 その学生は、一番前に座っていてもおしゃべりしていたり 成績も普通。 顔もあんまりよく覚えていない。 この学生は私のこのクラスを取りました。成績はBです。でも記憶にほとんどありません、 なんてレター書いたら受かるものも落ちちゃいますよ・・・ そして授業中おしゃべりしてるような学生は大学院にはいらない。 だって推薦状って一応ほめるためにあるわけでしょう? それができないなら書かないほうがいいじゃないですか。 で、私がどうしたか。 「他の先生を当たりなさい。なぜなら私はあなたのことはほとんど知らないので 推薦状を書く立場にはない」って伝えました。 本当に大学院に行きたかったら、学部時代からある程度何人かの先生とは知り合いになっておきましょうね。 印象に多少は残ってくれていないと、先生も書くのに苦労しますから。 日本の大学は大クラスが多いですが、ゼミとかもあるわけです。 ゼミではちゃんと真面目にやりましょう。 確かこの学生は前も締切ぎりぎりにレターを書けと私に言ってきて 一蹴した覚えはある(笑)。 そして今度は「私はあなたのことをよく知らないので他の人に頼め」といわれたら さすがに諦めると思いますが。 だって日本に残りたいだけってのがバレバレですもん。 他の同僚に任すことにします。 多分みんなも何書いていいか苦労するだろうけど・・・

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