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テーマ:障害児の親として(1353)
カテゴリ:療育
かえでが、療育施設のこども発達センターへ通っていた頃、
通園仲間のほとんどの子が、療育手帳や、特別児童扶養手当なるものをもらっていた。 年齢が低いから、まだ申請したばかりという子が多かったけど、 うちは、手続きするのが面倒臭かったことや、 手帳を持つこと自体、障害を認めているような感じがして、どうも気が進まなかった。 手帳を持って、いろんなこと免除してもらったり、毎月お金をもらったりするのって、 『かわいそうな人』扱いされているようで、どうしても私のプライドが許さなかった。 そこまで落ちぶれてないもん! そんなふうに思っていた。 2つ年上の自閉症の男の子は、言葉も出るし、けっこう自立していて、 こだわりが強いところだけが難点だったけど、療育手帳はA判定だった。 (AとBがあって、Aの方が重度) どうしてこの子がA判定なんだろう?私の知らない隠れた重度な面があるのかな? 不思議だったので、その子のお母さんに聞いてみた。 A判定なら、 ・公共交通機関が親子で半額になる。 ・有料道路も半額になる。 ・遊園地や動物園、その他の施設(テーマパークなど)が障害者割引になる。 ・自動車税が免除 ・NHKの受信料が免除 などなど・・・ 「そういうの使わない手はないでしょ? だから判定の面談の時に、 これも出来ません、あれも無理ですって判定員に言うの。」 へぇ~~~・・・ そうなんだ。でもうちはお金に困ってるわけではないし、安売りしてるようでイヤだなぁ・・・ そう思った。 特別児童扶養手当は、1級と2級があって、1級の方が重度。 これは県から毎月何万円かもらえる。1級の方が2級より2倍近く多い金額 ![]() その子は、こっちも1級を持っている。 これは医師の診断書が必要で、病院で先生に「重くなるように書いてください!」と 半分脅して書かせたようなことを言った。 子供の障害を受け入れて、積極的になるとすごいんだなぁとびっくりした。 園で、そういった手当てや手帳に関する勉強会があった時、 持っていた方が便利だし、困ったときに「この子には障害があります」と証明できると、先生が言った。 なるほど! 良い意味で、うまく使えたらいろんな所に出て行きやすくなるかもしれない。 私も申請してみようかな。 そう思って、あちこち問い合わせて、手当てと療育手帳の交付を申請することにした。 手帳の判定の面談をしたときは、たまたまボタン掛けやはさみが巧く使えて、 たまたまクレヨンで判定員から言われたとおりに、丸が描けてしまって、 何だか知らないけど、B判定になっていた。 障害が軽いと判定されたことが嬉しいような、税金が免除にならない残念さや、 いろんな思いがあって、複雑だった。 手当の診断書を病院の先生に書いてもらう時は、先生の方から、 「お母さん、今まで大変な思いをしてきたんだから、 もらえるものはもらっておきましょうね。 お金で気持ちは癒されないけど、 これは周りの人たちから、『頑張ってるね』っていう 応援だと思えばいいんですから。 1級になるように、重く書きますけど、 気にしないでくださいね。」 と言われた。 それを聞いて、障害に対する偏見は私自身の中にあったんだと気がついた。 そうだ。もらえるものはもらっておこう。 どうせ私は働きにも出られないし、お金はもちろんあった方がいい。 開き直ったら、気持ちが楽になった。 それから有料道路が半額になる手続きや、自動車税の免除の手続きなどをして、 ちょっとラッキー ![]() ![]() 有料道路は、通院通学の利用の場合となっているけど、 今では、遊びに行く時や、全く関係ないところでも使っていて、 「かえで、ごめんね~」ってな感じ ![]() バスに乗っていても、周りの人から変な目で見られたら、 手帳を印籠代わりに見せながら割引料金を払って、バスから降りる。 確かに、障害があることを証明できるし、 障害児が外に出て行くには、あったほうが便利だな~と思う今日この頃。 もっといろんなことに上手に使って、周りの人たちの理解を求められたらいいなぁ ![]()
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