“ま～ぶる”なＯ型ライフ

　以前、美しい恋の物語で書いた元婚約者の親友のＫさん。
　憧れが強くて一歩踏み出せなかった彼が、昨日の夢に出てきました。

　出てきたといっても、何故かメールの遣り取りだけ。
　彼とはメールの思い出が多かったからかな。

　夢なんだし、久しぶりに顔を見せてくれても良いのに。
　煮え切らない関係だった私達らしい、とちょっと可笑しい。

　お互い遠距離に住む婚約者の存在に遠慮しつつ、映画を観に行ったり
毎日のようにメールをしたりした。

　そして時々ハッとするような言葉をくれた彼。

　彼と付き合えていたら。

　それは私にとって、未だに甘い気分にさせてくれる仮定だ。

　でも、もし今彼が目の前に現れても、私はまた気取ってしまうだろう。
　色々文句はあっても、素の自分を全て受け止めてくれる夫との生活に
私は馴染んでいるのだ。

　もうあれから10年近く経とうとしている。

　私が一番綺麗だった頃を彩ってくれた。
　かけがえのない思い出をありがとう。

　届く事の無い思いと知りながら、私は時々彼らを思い出す。